NCIS: ニューオーリンズ (S5E15)

経済の刺客 / Crab Mentality

かつてハンナが作戦に加わったヴィクター・ゼルコ襲撃作戦で、民間人も巻き添えになっていたことを知り、衝撃を受けるハンナ。当時の仲間であるリアムはそのことを伝えた後、姿を消してしまう。一方、チームは新しい事件の捜査を始める。ジャックス社という建設業者の作業員3人とその兄の合計4人が作業現場から遺体で発見される。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

今回の舞台となったジャックス社、ニューオリンズでJaxと言えばJax Brewery(パーシーとグレゴリオが同居してたアパートも入ってるショッピングモール)だよね!と思っていたのですが(というかそもそもは、Jackson Squareの由来でもあるAndrew Jackson大統領のことだと思いますが)、社長のアラミンタ・ジャックスは2004年に家族を津波で亡くし、同じく水害で被害を受けたニューオリンズにやってきたとのことで、地元民という設定ではなさそうでした。2004年の津波といえばインドネシアスマトラ沖地震。アラミンタさん、アジア系だしインドネシア人て設定だったのかな。

そんなジャックス社の建設作業員や、その家族である海軍兵が遺体で発見されます。ジャックス社は津波などの水害を防ぐポリマーの開発をしていますが、不運が重なりビジネスは危機に瀕していました。しかも作業員はそのポリマーに含まれる毒により亡くなり、それを隠蔽するためにアラミンタが埋めたのでは…との疑いがかかります(後にロレッタの検視で、毒は透析によってさも中毒死したかのように仕込まれたことが判明するのですが)。

ジャックス社、正確な場所は判らないけどオフィスの窓から見える高層の建物からして、CBD(Central Business District)のどこかでしょう。f:id:crescentagency:20200921001920j:image

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この建物、結構目立って気になってたのでこれを機に調べたんだけどよく解りませんでした。多分オフィスビルなんだろうけど。

 

あらゆる証拠があまりに都合よくアラミンタを指していて逆に怪しいと思ったキング。ハンナさんの見立てでは、ジャックス社の技術が実用化されると業界の勢力図が変わってしまい損をする人たちが出てくるので、何者かが「経済的刺客」を送り込み会社を窮地に陥れているのでは、そしてその刺客はジャックス社のボードメンバーで会社を安く買い叩こうとしている投資家のウォンではないかと疑います。ウォンを訪ねて問いただしたところでもちろん簡単に尻尾は出しませんが、こっそりグラスを持ち帰って指紋採取しちゃうセバスチャンが地味にグッジョブでした。

 

しかしウォンも負けてはおらず、世界各地の大物と通じているというコネでハンナさんの過去を調べ上げており、彼女の車にゼルコ制圧時に無実な家族も殺害されていたという証拠写真を残し、暗に脅してきます(この辺の経緯はS5E14のサイドストーリー参照)。

ハンナさんの車が置かれていたのはフレンチクオーター内のこのあたり。

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オフィスまで歩いても10分くらいの場所なんだけど、家のご近所って設定だったのかな。

ちなみに背後でギターを弾いている男性はWilly Gantrimという人です。全然知らない人で情報もあまりないんだけど、もともとはニューヨークの人で、1〜2年ほど前にニューオリンズでLittle Deathというバンドを結成し、Sidney's SaloonCarnaval LoungeDragon’s Denなどの地元のバーで演奏していたようです。しかし現時点でニューオリンズは屋内のライブ演奏は禁止、バーも確かテイクアウトのみOKとかそんな感じなはず。日常を取り戻せるのはいつになるのか、そもそも本当に取り戻せるのか…。音楽のないニューオリンズなんて考えられないんだけどな。

 

話を戻すと、セバスチャンが持ち出したグラスの指紋から、ウォンの手下リドワンが割り出され、携帯のGPSからバイウォーターの駐車場にいることが判明。
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ちなみにBurgundy Stは確かにバイウォーター地区を通っているけど8667という番地は存在せず(ここまではこの番組あるある)、さらにいうとバイウォーター地区のBurgundy St周辺ってほとんどが住宅地なのであんなに大きな立体駐車場はないんじゃないかなぁと思います。現地で確かめたわけじゃないのであくまで推測ですが。

リドワンを捕まえたものの有力な証言は得られず、さらにはゼルコ制圧時の映像がマスコミにリークされてしまい、ハンナさんが国土安全保障省から聴取を受けることに。キングは一か八かでパットンにウォンの口座をハッキングさせてすべて凍結し、それを餌にウォン都直接対決します。「NCISは」逮捕できないよ〜お金返してあげるからアラミンタから手を引きなよ〜とウォンを誘導し、ちゃっかりFBIに身柄を拘束させてしまいました。ウォンは「これで終わったと思うなよ」的な憎まれ口を叩いていたけど、今後また出てくることあるんでしょうかね。キングは相変わらず「この街で俺に盾つくと痛い目に遭うぞ」と黒幕感満載でしたが。

 

晴れてアラミンタの疑いは晴れ、またゼルコの映像もNSAの請負業者からのリークだと判明したためハンナさんも釈放されました。めでたしめでたしかと思いきや、押収したウォンのパソコンから死んだはずのゼルコが生存している写真が出てきて次回に続く…。でした。

 

ハンナさんの過去ストーリーももちろん楽しみなんですが、まあこの辺は新キャラの通過儀礼みたいなもんだし、今回はむしろ個人的にはアラミンタのポリマー技術が実在するのかがとても気になりました。ニューオリンズは、フレンチクオーターだけ見てると「川、近いなぁ」と多少思う程度なんですが、ここから上流・下流いずれに行ってもびっくりするような堤防がそびえてて、この街が"below sea level"だというのを痛感します(この堤防が決壊して町中に大水害をもたらしたのが2005年のハリケーンKatrina)。アラミンタの開発しているような技術で、水害のリスクが少しでも減らせればいいなと思っているのですが、今はそれよりも何よりもコロナだよなぁ。飲食店は少しずつ緩和されてきているようですが、どういうわけかライブ演奏への規制が今も相当厳しいみたいで、もちろん感染拡大防止のための対策は必要だけど、そろそろ本格的に限界なんじゃないかとかなり心配しています。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E14)

ゆがんだ正義 / Conspiracy Theories

ネットニュースのサイトを運営するオリヴァー・クレインがライブ配信の最中に何者かに銃撃され川に転落する。クレインはかつてプライドを糾弾したものの、その後黒幕を暴くことに協力していた。クレインの殺害事件は市警の管轄ではあるが、これまでのいきさつからプライドは協力を申し出てNCISが捜査に協力することになる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

クレイン再登場! 初登場時はキングへのバッシング報道で敵対関係にあったのに、今やすっかり憎めないキャラに。そして男性準レギュラーにわりと全方位喧嘩売ってくグレゴリオさん(あ、でもジミーとは友好的か)、久しぶりにツンデレが見れて嬉しかったです。

 

さて、クレインといえばファッションチェック。今回もテンションの上がるバンドTシャツを着てくれました。冒頭シーンで着てたのは、見えづらいけどNorth Mississippi Allstarsのもの。ニューオリンズのバンドではないけど、Honey Island Swamp BandやAnders Osborneなど、私が大好きなニューオリンズのミュージシャンたちと縁の深いバンドです。このTシャツはこちらで買えます。

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実は生きてました!で登場した時はS4E22登場時にも着ていたDumpstaphunkのTシャツ。
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アメリカで放送された当時は、ダンプスタのインスタでも取り上げてました。

www.instagram.com

ちなみにこの柄、現在はレディースのタンクトップしか売られてないみたい(こちら)。

セバスチャンのTシャツ着用率が減っちゃって寂しいので、クレインには今後も期待したいです。

 

自身のニュースサイトのライブ配信中に何者かに殺害され(たかのように見え)、普通ならNOPDの出番なんですがそれじゃ物語が成立しない…もとい、過去の因縁なんかもあるってことでNCISが捜査をします。

キングとハンナさんが訪れた自宅兼オフィス、あまりはっきり映らなかったけど多分前回と同じここでしょう。

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ここで、クレインが死を予感して残していた手がかりを掴みますが、実は死を偽装して生きていた。

オフィスに連れて行ってクレインに話を聞くと、殺人犯に私的制裁を行なっている自警団のような人たちがいて、彼らが犯人と思しき一連の事件を追っているとのこと。そしてその自警団の犯行手口などから、警察関係者が絡んでいるのではと睨んでいたよう。今回命を狙われたのもその事件の真相に近づき過ぎたから…ということで、引き続き犯人に死んでいると思い込ませるために、セバスチャンとグレゴリオの家に泊まって身を隠します。朝まで陰謀論で盛り上がるセバスチャンとクレインに呆れるグレゴリオ、みんなまとめて可愛すぎる。

 

クレインたちが突き止めたのは「殺人インデックス」というサイト。警察などのデータから「殺人を犯す可能性が高い人」を割り出して名前を晒しており、一連の事件で殺された人たちの名前は皆このサイトに掲載されていました(こういうの、本当にいつか起こりそうで怖い…)。

 

キングたちは殺人インデックスの開発者ベトロスを訪ねます。ベトロスが経営する会社はBywaterにあるここ。
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 実際にはThe Warehouseというシェアオフィスなようです。いいなー、こんな場所で仕事したい…。ちなみに左隣はCapuletというレストラン、ここのオーナーさんが以前地元ラジオのインタビューに出ていたのが印象に残ってて覚えていたのでこのロケ地もすぐに見つけられたのですが、夏の間は営業を休止していたみたいですね。そろそろ無事に再開できているといいのですが。

 

ベトロスはかつて妹を殺されたが容疑者は釈放されており、司法制度に疑問を感じてこのサイトを作ったのだとか。この容疑者はベトロスの妹と同じ手口で殺されており、ベトロスが疑われるが彼には完璧なアリバイがあった。遺族たちによる交換殺人では?ってことで、ベトロスも参加する遺族の会に乗り込むと、主催者は元警察官。同じく息子を殺されるも容疑者が釈放され、司法制度に失望して警察を辞めたのでした。ちょっとここから先、終盤にかけて分かりづらかったんだけど、要するにこの元警察官が流した警察関係のデータを使ってベトロスが殺人インデックスを開発したっぽいんだけど結局どちらも犯人ではなく、犯人はその遺族の会のメンバーで元特殊部隊にいたデウォルトという男。親友の医師を殺され復讐の鬼と化し、暴走して殺人インデックスに名前が載った人たちを片っ端から殺そうとしていたみたいで、しかもそのことに気付いてクレインに情報提供しようとしていたリディアという女性をクレインもろとも殺してしまった(まあクレインは生きてたわけですが)。しかも友人医師を殺した犯人を割り出すために殺人インデックスに入力されたデータにはミスがあり、無実の人が犯人とされていた。デウォルトはその人を犯人だと思い込んでおり、自宅を探し出して殺そうとしていたところへNOLAチームが駆けつけ確保。クレインは奇跡の復活&スクープで動画がバズってご機嫌でした。

とはいえ、殺人インデックスのミスで無実の人を追い詰めてしまったことに落ち込んでみたり、そこをグレゴリオが何だかんだ慰めたり、そして最後はすっかり調子に乗ってセバスチャンとオタク談義に興じたり、なんだか憎めないしチームとのケミストリーもいいし、また是非出てきて欲しいですね。

 

最後にキングのバーで演奏していたのはDana Abott Band(Facebookページ)、曲はOo We La Laでした
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open.spotify.com

私はよく知らなかったのですが、コロナの前まではCafe NegrilやCarnaval Loungeなど地元のお店で定期的に演奏していたようです。

 

次回以降に続きそうなサイドストーリーとしてはハンナさんのCIA時代の同僚リアムが突然訪れてきて、彼らが以前実行した武器商人ゼルコの制圧計画において、実は無関係な彼の家族まで犠牲になっていたことが判明します。リアムはハンナさんがそれを知ってたんじゃないかと探りを入れに来たのですが、本当に知らなかったっぽいですね。動揺しつつも、でも彼は私の家族も脅して…と言っていたので、別居の原因なんかもこのあたりにありそう。

結局リアムはきちんと話をする前に姿を消してしまったので、詳細は次回以降。ちなみに彼がナオミちゃんに連れて行ってあげると言っていた遊園地とは、何度かロケ地にもなっているCity Park内の遊園地ですね。しかしナオミちゃん、なんて聡明で可愛らしいんだ。


NCIS: ニューオーリンズ (S5E13)

ウイルスX / X

民間の研究所で5人の所員が射殺された。その夜、姿を消した海軍の生物学者フォード大尉に疑惑がかかる。彼女の行方を追うNCISは、造船所で怪しい男を発見する。少し前にロレッタの検視室にやってきた保健局の男、ネロだ。だがこの男の正体は海軍情報局の中佐であり、しかも「ウィルスX」と呼ばれる致死的な病原菌を持っているという。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

未知のウィルスネタ。

これが日本で放送された当時は、ちょうど新型コロナウィルスの影響で自粛や在宅勤務などが言われ始めた頃で、店頭からトイレットペーパーが消えたりコロナビールの売り上げが落ちたりと混沌としていました。なので随分タイムリーだなと思った記憶が。アメリカでの撮影・放送は1年以上前なのでこの脚本とコロナ騒動とは何も関係ないんですけどね。ちなみに、Scorpionの最終シーズンでも「初期症状が風邪に似ていて見つかりにくい未知のウィルスが広がっており、パンデミック寸前なので、スコーピオンがCDCに呼ばれて秘密裏に対処する」みたいな話がありました。バイユーの近くにTipitina'sがあるなどローカルネタ的には突っ込みどころの多いエピソードでしたが、ニューオリンズとウィルスって親和性高いんですかね(やだー)。

 そして随分時間が経った今も世界中でコロナウィルスは収束の気配を見せてくれず、次にニューオリンズに行けるのはいつなんだろう…という感じです。国境どころか都道府県境を超えるのもままならないですからね。このドラマもシーズン6の撮影が途中で打ち切られ、通常よりエピソード数が少なくなったそうです。幸いシーズン7も決定したみたいだけど、どうなるんでしょう。ニューオリンズは密ってなんぼな街なので、撮影そのものは感染対策しつつ可能だとしても、ニューオリンズらしさを演出するのが難しくなるかもなぁ。

 

ストーリー自体にはご当地ネタは少なめでした。

あらすじは、研究中の未知のウィルスがニューオリンズの民間研究所から消える。エボラより危険とされるこのウィルスは生物兵器にされるおそれがあり、同研究所の派遣されていた海軍の微生物学者エラが疑われるが、実際にはエラはウィルスを守るため自らに注射して身を隠していた。エラが上司ネロとこっそり落ち合っていたところをキングたちに見つかり、ロレッタのいるモルグで隔離されます。エラは死を覚悟しており、ウィルスの変化を防ぐためにも一切の治療を拒否しました。

一方、お偉いさんたちはウィルスの行方や責任の所在をめぐってNCISのみならずDHSやCDCも出てきてごちゃごちゃやり合っており、最終的にはCDCが「ここはうちが引き取る!」とばかりにモルグにやってきて瀕死のエラを連れ出すんだけど実は黒幕はCDCのトップのグラスリー。お金に困ってウィルスを売ろうとしていたのでした。逃亡するグラスリーを、もう無茶はしないはずだったキングが派手なアクションで追い詰めてギリギリでことなきを得て、優秀な部下で数少ない友人でもあったエラを亡くして失意のネロと、最初は険悪だったロレッタがちょっといい感じで終わっていました。

 

数少ないご当地ネタとして、まずは久しぶりのキングのお料理シーンで登場したGrilades & Grits。グリッツ(とうもろこし粉のお粥みたいなもの)に煮込んだお肉とグレイビーソースをかけたニューオリンズの伝統的な朝食のひとつです。

www.daringgourmet.com

グリッツ自体、お粥といってもバターやクリームも入って結構濃厚なので(めちゃくちゃ美味しいんだけど)、総合的に朝食とは思えないかなりヘビーな一皿。

 

グラスリーが逃亡に使おうとした船、ハリケーン・デビー号という船は調べた限り実在しなさそうだけど、Poydras Stに船着場があるということで、おそらくこのCreole Queen号がモデルだと思われます。実際ドラマでもチラッと映ってました。S3E2の冒頭で、エルヴィスがポーカーをしていた船ですね。実際には観光客向けのクルーズ船なので市外への逃亡は無理だけど。

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そして最後、グラスリーとキングがアクションを繰り広げたのがオーデュボン水族館(Audubon Aquarium of the Americas)。

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フレンチクオーターからすぐ近く、ミシシッピ川沿いの遊歩道という良い場所にあるので今までもしょっちゅう写り込んでましたが、ロケ地になったのは初めてかも。

 

サイドエピソードとしては、グレゴリオとの同居に張り切るセバスチャンに、距離を詰められてちょっとしんどいグレゴリオ。家事アプリは悪くないのでは?とも思うけど、下着の洗濯は確かにイヤだなー。でもいざウィルス感染の危機がある廃病院に突入する際にありがとうと言い合うシーンとか、やっぱりこのコンビ最高です。

そして家族関係の修復のために2週間取っていた休暇を半分で切り上げちゃったハンナさん。こっちもまだまだ何かありそうですね。

 

NCIS: ニューオーリンズ (S5E12)

デスパレートな海軍の妻たち / Desperate Navy Wives

海軍の信用組合に強盗が入り、関係者が死亡。現場で爆発時の残骸が見つかり、脱獄犯、ジョン・マニングの名前が捜査線上に浮かんでくる。テネシー州ナッシュビルの刑務所から、元婚約者アシュリーが暮らすニューオーリンズまでやってきたと思われるが、アシュリーはマニングとは音信不通だと一蹴する。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

今回はタイトルからして「デスパレートな妻たちDesperate Housewives)」のオマージュでしょうか。ハンナさんは前回久々に夫や娘と再会したことで家族のために休暇を取る、とお休み。メンバー的に、先シーズンまでのパーシーお休み回みたいな雰囲気で懐かしさも少しありました。

 

最初に強盗のあった海軍の信用組合(Navy Credit Union)、ここがロケ地というわけではなさそうだけど、Federal City(川向うの、軍関係の施設や住居などが多くある地域)に実在するみたいです。Federal Cityにもロケ地が数多くあり、そこを訪れた際の記事はこちら→前編後編

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現場に残った証拠から脱獄囚マニングのDNAが検出されました。マニングには元婚約者アシュリーがいるのですが、彼女も前科があるものの現在は更生し、海軍大尉の妻としてBelle Chasseで暮らしています。キングとラサールが訪ねたところ、現在の夫にも過去のことは話しておらず、マニングと縁を切ってやっと手に入れた今の生活を壊したくないからもう何年も連絡していないとのこと。しかしアシュリーの通話記録からマニングと連絡を取ってたような形跡や犯行をにおわせるメッセージなどが見つかったため、グレゴリオに海軍妻に扮して潜入捜査をさせます。

「いいとこの貞淑な奥様」風情で退役軍人施設の集まりに顔を出すグレゴリオ。偏見かもしれないけど軍関係者ってなんとなく保守的なイメージで(なのでNCISのスピンオフがよりによってニューオリンズに決まった時はびっくりした)、私の中ではまさにこういう世界!という感じでした。まあ実際は色んな人がいるんだろうけど。インカム越しに会話をモニターするセバスチャン、同名の息子がいる設定に最初は納得行かない顔だったのに、We love himと言われて思わず頬を緩める様子が最高にかわいかったですね。

 

で、何やかやうまく振舞うグレゴリオはアシュリーたちに「女子会」に誘われるのですが、これがさすが南部というべきか軍関係者というべきか、海軍妻の皆さんか空き瓶に銃をぶっ放して的当てするというおっかない集まりでした。へっぴり腰で撃てないふりしてたグレゴリオが一瞬本気出したシーンが笑えました。

隙を見て収集した情報から、アシュリーがComfort Courtというモーテルの鍵を持っており、またリーダー格ミシェルの車からは強盗の際に犯人が被っていたと思われるピエロのマスクが出てきます。

Comfort Courtの場所が出てきましたが、この住所に実際にあるのはBridgeview Motelというモーテル。ここはS2E17でも使われていました。

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キングたちがこのモーテルを訪ねるとマニングに遭遇、盗んだお金は取り戻せるも逃げられてしまいます(ラサール頑張れ~)。これでアシュリーとマニングの接点がハッキリし、またミシェルが信用組合に勤めていることから彼女も内通者としてグルなのではということに。

より詳しい情報を聞き出すため、グレゴリオは「しつこい捜査官(キング)からアシュリーを守ってあげる」という体でアシュリーを信用させるべく、カフェでキングと芝居を打ちます。カフェはミッドシティにあるThe Bean Gallery
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ドラマでは群関係者の集まるお店っぽい設定だったけど、実際はごく普通のカフェなよう。場所もBelle Chasseからだいぶ離れてるし。

で、キングに啖呵を切って見事アシュリーの信頼を勝ち取ったグレゴリオ、一緒にアシュリーの家に行き話を聞きます。マニングが会いに来て協力しろと脅されていたことまで聞き出すのですが、そこにミシェルが現れてグレゴリオの正体を見破ってしまいました。最初から疑ってたぽいですもんね。ミシェルも無理やり協力させられていたため、グレゴリオは助けるから協力してくれと言うのですが、ここにマニングが現れてミシェルを撃ち、アシュリーとグレゴリオは強盗に協力すべく、車に乗せられてしまいます。

ちなみに後から駆け付けたセバスチャンが救急車を呼びますが、この時に住所を"935 Wisteria"と言ってました。「ウィステリア通り」と言えばもちろんデス妻の舞台なのでここは完全にネタかと思いきや、なんとBelle ChasseにもWisteria Courtという地名が実在。

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ストリートビューを見る限り、さすがにロケ地はここではなさそうですが。

 

で、グレゴリオたちが強盗に入らされた銀行は、CBD(Central Business District ビジネス街)にあるこのビル。
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海軍の信用組合ではないけど、実際にCrescent Bankという銀行も入っているみたい。

 

関係ないけどすぐ近くのLittle Gem Saloonがちらっと映りました。好きなお店だったけど、去年の7月に閉店しちゃったんだよな…撮影当時はまだ営業してたのかな…などと少ししんみりしながらGoogle Mapを見ると、OPEN ON GAME DAYSとあって、あれ?となってしまいましたが。開いてるならまた行きたいなぁ。いずれにしても今はコロナウィルスの影響でそれどころじゃないのでしょうが(上述のThe Bean Galleryも今は営業時間を短縮してテイクアウトのみ受け付けているみたいです)。
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話はそれましたが、結局銃撃戦の末マニングはキングに撃たれて事件解決。アシュリーは家族を守るために強盗を強制されていたので、情状酌量をしてもらえるよう取り計らうそうです。現夫には過去を隠していたということで今後も色々大変だろうけど、せっかく更生したのだから今後は真っ当な人生を歩めるといいですよね。

 

今回大活躍だったグレゴリオですが、冒頭で大家さんからアパート(パーシーと住んでた一等地の事故物件ですね)を追い出されることになったと愚痴ってました。それがなんと、最後の最後にセバスチャンとの同居が決定! セバスチャンといえば、S5E3で突然家を買っちゃってグレゴリオに心配されてたけど、伏線だったんですね。ちなみに今のアパートはうるさいと言ってたけど(フレンチクオーター至近の超一等地なので、実際24時間そこそこうるさいと思う)、セバスチャンの新居はBayou St Johnという住宅が多い地域にあるのでだいぶ静かに過ごせるんじゃないでしょうか。なんにせよ楽しみ。Tabastian的に大歓迎な展開です。これでセバスチャンが大家さんてことになるけど、そういえばS2まではロレッタとブロディも大家と店子の関係だったのにこの辺あまり設定を生かしきれないまま降板になったのは残念だなぁとふと思ってしまいました。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E11)

影の支配者 / Vindicta

古い工場のアジトでカシアスとアメリアが命を落とす。プライドは喪失感に襲われつつも、犯人アポリオンを追うためNCISメンバーと団結を強める。ロレッタの助けを借りてアメリアの腹部に刻まれていたタトゥーが解読された。そこには4人の工作員らしき人物の顔写真があり、そのうちの1人はなんとメンバー全員が知る傭兵だった。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

カシアスの訃報に、NYからローレルが、DCからリタが駆けつけます。

キングとは色々確執のあったカシアスですが、S1E15で刑務所にいた頃からローレルとはこっそり連絡を取っており、彼女にとってはいいお爺ちゃんだったようで、悲しみながらも思い出に浸ります。しかしこのシーン、本来リタではなくリンダ(キングの元妻でローレルの母親)の出番では?とも思うんだけど、キャストの事情とか色々あるんですかね。リンダはテキサス(だっけ?)で彼氏ができたという消息を最後にもう全然出てこないし、なんといってもリタは中の人同士がリアル夫婦ですからね…。まあ一応、リタは検事という職業柄犯人逮捕に協力できるということで辻褄は合わせてましたが。あと、リタが差し入れを買ってきてくれたお店Emeril'sは、S3E18でグレゴリオが元夫マッキンリーに呼び出されて食事をしていたレストランです。S2E11でも、パーシーがキングのシークレットサンタとしてこのお店の料理教室をプレゼントしようと思っている…と名前だけでてきました。ロケ地巡りの記事はこちら

 

アポリオンの情報を彫り込んでいるというアメリアのタトゥーから部分的に得られた情報で、S5E2で捕まった「スミス」ことウォーカーの写真が出てきたので、彼を収監している連邦刑務所へ向かいます(この人の存在すっかり忘れてて、最初名前聞いてもピンとこなかった…)。

ちなみに彼のいた刑務所はセントタマニー郡(St Tammany Parish)内のSlidellにあるとの設定でしたが、看板にはLafitteとありましたね。St Tammanyはニューオリンズから湖(ポンチャートレイン湖)を挟んで北側ですが、Lafitteはミシシッピ川を越えてずっと南にあるので全然違う場所です。まあこの看板ハッキリ覚えてないけど既視感あるし、そんな細かいとこまで見られることは想定せずに使い回しただけかもしれません。

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ウォーカーは黒幕を知らないと言いつつも3名の工作員の名前を明かしますが、彼らは全員口封じのため殺されてしまう。手詰まりになったところでハンナさんはニューオリンズの大学で教員をしている夫ライアンに助けを求めるべく会いに行きます。S5E7ではDCにいると嘘をついていたのでライアンもびっくりですが、イギリスアクセントの素敵なイケメンでした(キプロス生まれ・イギリス育ちのHal Ozsanという俳優さんだそう)。かつてPoets PornstarsというLAのロックバンドでも活動してたそうです。

 

それはともかく、ライアンの紹介でNSAのクーパー分析官と連絡を取り、秘密施設へ案内されてアポリオンを長年監視しているシンクレアという人物から情報提供を受けました。これによると例のSlidellの刑務所からキング誘拐指令が出ており、黒幕はウォーカーだったのか?と再び刑務所を尋ねたところ火災が発生して暴動が起き、ウォーカーはそのどさくさで姿を消してしまいました。

NSA内にスパイがいるのでは?と疑ったキングが再度クーパーに接触しようとしましたがクーパーは既に殺害されており、秘密施設も撤収されて無人になってました。シンクレアの机から写真を見つけたキングはとある厩舎へ向かったのですが、ここはFairgrounds(ニューオリンズ市内の競馬場)かなぁ。はっきりした描写がなかったので不明です。

シンクレアは「素直にアメリアを渡しておけば…」とか言ってましたが結局キングの目の前で毒を飲んで自殺。ここ結局よく解らなかったんだけど、アポリオンの黒幕がシンクレアで、NSAに紛れ込んで監視するふりをしていたってことなのかな? そりゃ何年監視しようと捕まらないよねー。おそろしい。そしてウォーカーの立ち位置もよく解りませんが、ハンナさんいわく刑務所の焼死体に彼はいなかったそうなので、生きてまた出てくるのでしょう。

 

終盤、カシアスのセカンドラインが行われましたが、この時のバンドはTornado Brass Band。Nola.comの記事によると、もともとはリロイ・ジョーンズ率いるHurricane Brass Bandというバンドでしたが、リロイさん脱退後のリーダーDarryl AdamsがTornadoに改名したらしい。そのダリルさんも2018年12月に亡くなったようで、今は活動してるのか不明です。セカンドラインではジミーが後ろの方でひっそり参加していたのをキングが最前列に連れて行くシーンがありました。ジミーにとっては結構いいお父さんだったらしいカシアスを失い、最初はキングに食ってかかってましたが、非嫡出子のため遺体との面会もままならなかった。でもキングとは確かに兄弟だよ!ということで、今後残された兄弟同士仲良くやって行けるといいなと思います(ジミー好きなんで)。

 

最後にキングのバーで演奏していたのは、Arséne DeLay & the Bayou Saintsで、曲はComin' Home

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彼女はニューオリンズの誇るJohn Boutteさんの姪御さんで、ブッテファミリー最若手の一人(なはず)。最近だとCharlie Wooton Projectの新譜でフィーチャーされており、チャーリーさんとしょっちゅう共演されてます。ニューオリンズ行った際も、このお2人のライブを2度ほど観に行きました。
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正直途中から展開がよく解らなくなってしまったのだけど、アポリオンはまだ残っていて、ウォーカーもおそらくどこかで生きているだろうとのことで、今シーズンかけて決着していくのかなという感じです。あ、あとトンプソン黒幕説は大外れでしたね。その後名前すら出てこなかった…。

とりあえずキングがサッターの幻覚見えなくなってよかったです。アポリオンとの決着時にもう1回くらい出てきそうだけど。しかし商人の話といい、結局なんだったんですかね。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E10)

時間切れ / Tick Tock

突然拉致されたプライド。人質としてロレッタとカシアスが捕らえられプライドは従わざるを得ないが、途中で警官に止められ、その警官が殺されてしまう。現場にプライドのIDが落ちていたためハンナたちチームはプライドの行方を追う。プライドは補佐のトンプソンのオフィスで機密書類を見るよう指示され、CIAとの共同作戦を知ることに……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

前後編。

キングがローレルと電話中に拉致されたのはフレンチクオーター近く、ミシシッピ川を見渡せる遊歩道です。

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グレゴリオのアパートもすぐ近くで、普段は観光客も多い場所なので通常ならば白昼堂々誘拐事件の起こるような場所ではないです。そして車で連れ去られていたけど、実際には車輌進入禁止なはず。

しかしこのドラマ、拉致事件多いなぁ。

 

しばらくして土手あたりで解放されるも、何者かに遠隔操作で脅されながら職場へと車を走らせます。ロレッタとカシアスを人質に取られているため従うしかありません。そして相変わらず出てくるサッター。彼女の存在意義がよく解らないので個人的にはもう要らないんだけど、どっかで回収してくれるんだろうか。

キングを遠隔で脅している謎の人物が途中で職質してきた警官を射殺、その際にキングがIDを落としたことからNOLAチームにも連絡が入ります。

 

職場に着いたキングは謎の人物の指示で留守中のトンプソンの机からOperation Copperheadのファイルを閲覧、そこに記載されていたCIAの隠れ家へ向かい、見張りの人物に「アポリオンの件で来た」と伝えます。隠れ家は木で見づらいけどこちら。 

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Holy Cross地区ですね。

で、ここでアメリア(S4最終話でキングを撃った女性)を発見し、謎の人物の指示に従って無理やり連れだして家の外のバンに乗せようとするのですがNOLAチームも当然事件を聞きつけてじっとしていたわけではなく、ハンナさんたちが駆けつけます。しかしキングが戻るように言い従うハンナさん、釈然としないラサール。キングとアメリアがバンに乗り込み去って行ったのはこの辺りでした。
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殺す殺さないの間柄なのでバチバチ感はありながらも、アポリオンについてアメリアから話を聞くキング。どうやら民間のスパイ組織らしく、CIAに彼らの情報を引き渡すことになってたと。そしてアメリアも妹夫婦を人質に取られており、妹の夫を謎の人物(一味?)に射殺されてしまいます。謎の人物一味の正体はおそらくアポリオンの人たちで、アメリアの持つ情報がCIAに渡らないようにしたいのでしょう。

ちなみに、キングとアメリがそんな話をしていたのはこの橋の近くでした。
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バンに乗り込んだ際にハンナさんたちが拾ったイヤーピースでパットンがキングに連絡を取った際、街の東にいると言ってたけど実際にNew Orleans Eastと呼ばれるエリアで、アメリアのいた隠れ家からも比較的近くです。この橋というかこの辺のエリアはS3クリアウォーター事件の時にもよく写ってました。S5E6でジニーが誘拐されて見つかったのもこの近くです。

 

アメリアはアポリオンの情報が入っているという鞄を墓地に隠していました。ニューオリンズ独特の墓地ですが、ざっと探した限りNew Orleans East地区にあのスタイルの墓地は見当たらなかったので、おそらく別の場所でロケをしたのでしょう。しかしアポリオンの部下がやってきて鞄を開けると爆発。アメリアは本当は情報を隠したバーコードを身体に彫り込んでいたのでした。

その頃、NOLAチームはキングに遠隔で連絡してくる人物の居場所を探し当てており、SWATとともに駆け付けました。場所はKenworth(実在するトラック会社らしい)の廃工場とのことだけど、それらしきものはニューオリンズでは見つからず。

 

で、その廃工場にはカシアスとロレッタも監禁されていたのですが、カシアスはロレッタに先に逃げるよう促し、その後キングを助けに向かいます。そして、アメリアがキングに銃を向けた際に、キングをかばって撃たれてしまうのでした…。

 

カシアスが亡くなるというのは本国放送時に何となくネタバレしていたのですが、こんな形だったとは(前回登場時に咳込んでいたから病死かな?と思ってた)。

そして、サッターが口にしていた死神と商人の話をなぜ謎の人物が知っていたのか、そもそも謎の人物が誰で、何のためにキングをここまで追い詰めるのか、内通者とは誰なのか…かなり謎が残りました。To Be Continuedって出なかったけど、これで終わりじゃないよねまさか。

Operation Copperheadを知ってたのがトンプソンだけなので、内通者として怪しいのは彼かなぁ。人遣いの荒いキングにブチ切れたとかだと面白いけどさすがにそこまでしょうもない動機ではないと思うので、キングの着任によって何らかの不都合が暴かれるのを防ぐ、あたりが妥当な動機でしょうか。いやまだ彼が犯人と決まったわけではないけど。キング敵多そうだし。。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E9)

二重生活 / Risk Assessment

海軍に出入りする保険会社の男ジェイコブ・ベルが絞殺死体で見つかる。月の半分は出張で家をあける以外、完璧なジェイコブだったが、実は出張はすべてウソで、月の半分は別の家庭を持ち、別の仕事をしていた。皆ジェイコブの死にショックを受けるが、彼が経営する会社に隠れ部屋が見つかり、何冊ものパスポートや銃が隠されていた……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

被害者ジェイコブは冒頭で殺された時にカーラジオを聞いていましたが、102.9FM、どうやら実在するみたいです。KMEZというメテリー~ケナー地区(ルイ・アームストロング国際空港の近く)あたりのR&B専門局なよう。というわけで、ジェイコブ・モリー夫妻の家のロケ地は解らなかったけど、このあたりの住宅地という設定でしょうか。

このジェイコブ、ミシシッピ州にはアマンダという別の妻との間の家庭もあり、そっちの家のオフィスには偽パスポートやら武器やら隠されていたうえ、自爆装置でそれらが燃えてしまいます(ギリギリでPCだけ持ち出したセバスチャングッジョブすぎる!)。

どうやらジェイコブはロシアのスパイで、アメリカで長らく潜入生活をしていたとのこと。ジェイコブの体内から検出されたアトロピンには、ロシアのノビチョクという毒物の解毒効果があること、またジェイコブの表向き生活の出張先でCIAの監視対象人物が次々と亡くなっていることから、彼は暗殺部隊だったのではと推測されます。長期の潜入生活となると家族も怪しいので、2人の妻モリーとアマンダをポリグラフにかけました。結果はアマンダがパス、モリーが微妙という感じだったけど、モリーに食って掛かる姿を見たハンナさんは違和感を抱きました。

 

パットンがジェイコブのPCを調べたところ、ニューオリンズで何か危険な任務を控えていたようで、そのパートナーらしき人物を捕まえるためにチームはオーデュボン公園(Audubon Park)で張り込みます。ここはアップタウンにある大きな公園で、S5E7で爆弾が仕掛けられていた動物園(Audubon Zoo)はこの公園内にあります。

この時に公園で演奏していたギタリストの男性はDave Hammer。名物ストリートミュージシャン(と言うには語弊があるレベルのキャリアの持ち主ですが)であるDoreen Ketchensのバンドでも演奏していた(している?)ようなので、知らないうちにどこかで見ていたかもしれない。トランペットの女性はクレジットがなく私も見たことがないので残念ながら不明です。

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張り込みしていると現れたのは変装したアマンダで、そこにモリーまでやって来ます。ラサールたちがが追いかけるも、2人はアマンダの息子チャーリーの運転する車で逃げてしまいました。

逃げた場所はちょうどこの辺。
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通りを挟んだすぐ向こう側が、S5E7でBarrone Universityのロケ地にもなったTulane Universityです。ちなみにこの辺までは、フレンチクオーター近辺からSt. Charles Streetcarという緑のストリートカーに乗って一本で行くことができます。

 

一時は車の行方を見失うも、監視を続けていると途中でGPSがトレメの諸ピングモールでオンになりました。場所はここ。住所もそのままです。

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モールというほどの規模でもなく、なんか郊外のロードサイドにありそうなお店群ですね。別に郊外でもなくて、NOLAチームのオフィスから歩いても30分かからない距離ですが。

 

チームが駆け付けると外にはモリーの子供(リアとサム)がいて、お店の中はノビチョクで汚染されており、モリーが殺されチャーリーが撃たれてました。ここ、さらっと流れたけどチャーリーとか助けたハンナさんとか毒は大丈夫だったのかな。

チャーリーいわく、アマンダとジェイコブは実の両親ではなく、チャーリーをスパイというか殺し屋にするべく教育していたハンドラー。そしてジェイコブを殺したのはスパイ訓練から逃げたかったチャーリーで、これが初めての殺人だったそう。モリーはジェイコブが任務中に本当に恋に落ちて結婚したそうですが(いいの?)、娘のリアはスパイの訓練を受け始めていたそうです。モリーを殺したのはアマンダで、それを止めようとしたチャーリーが撃たれたのでした。

 

アマンダは、モーテルで保護していたリアを連れ去り、彼女と共にジェイコブと遂行するはずだった任務のために姿を消しました。CIAの監視対象者から、暗殺のターゲットとしてナタリアという大学院生が浮かびます。彼女はシリアの空爆でロシアに不利な証言をするためニューオリンズに来ているのでした。

彼女がいるはずのレストランに急行するNOLAチーム。レストランの店内は特定できなかったけど、この辺(Bourbon St)が移ったので、おそらくフレンチクオーターのそこそこハイエンドなレストラン(少なくともそういう設定)でしょう。
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Bouron St.がこんなに人少ないの珍しい。多分早朝とかにロケしたんだろうな。

レストランでアマンダを拘束、それでも任務を遂行しようとするリアをキングが説得して(相変わらず美味しいところは持って行く)無事解決でした。

チャーリーはFBIから新しい身分を与えられ、リアとサムをサポートすることになりそうです。

こういう「一見ごく普通の家庭っぽく見えて実はスパイ養成してる 」って、アメリカで本当にあるんだろうか。殺し屋じゃないけど、LAのカレンだってそんな感じだったしなぁ。チャーリーもひょっとすると最初は里親を転々としてるところをジェイコブたちに拾われたのかもしれないし、一歩間違えただけ(しかも本人の意思の及ばない所)でかなり運命が変わってしまうのだなぁと思いました。まあ、ドラマなんだけど。

 

サイドストーリーとしては、ジミーが10年前の詐欺の容疑で今更逮捕されてしまいました。身柄を拘束されていたのはここ、NOPD(ニューオリンズ市警)。

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フレンチクオーター内、よくロケ地に登場するルイジアナ州最高裁のすぐ隣です。S4E15でアイズラーが身柄拘束された時に、キングが引き取りにきたのもこの場所でした。今回もキングが「俺はこの街じゃちょっとした大物なんだぞ」とすぐに保釈させます。相変わらずの職権濫用…と言いたいとこだけど、そもそも詐欺罪の時効って10年以上なのかな?(ちなみに日本の公訴時効は7年)

ジミーは、キングには迷惑かけられないから街を出ると言いますが、逃げてもいいけど何も解決しないぞと。なんかこの感じ、ブロディの時にもあったなぁ。

結局ジミーは街に残ることを決めて、キングと一緒に検事局に出頭しました。「兄弟だし」とちゃっかりスーツを借りちゃうとことか、可愛い。このまま更生してニューオリンズで新しい人生を楽しく生きて欲しいな。

検事局として映っていたのはなぜか市庁舎ロケ地に使われているGallier Hallでした。
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今まで検事局は、このすぐ隣の別の連邦政府の建物という設定だったんですけどね。

まあいいや。

 

ジミーとキング、お互い複雑な思いもあるのかもしれないけど、なんだかどんどんいいコンビになってきて今後も楽しみです。ハンナさんも最高だしトンプソンも憎めないし、今シーズンの新キャラは今のところ「大当たり」ですね。