NCIS: ニューオーリンズ (S5E22)

カオス理論 / Chaos Theory

最新武器の展示会場で抗議団体が抗議する中、会場には爆発物が仕掛けられていた。発見したのは弾道学専門家のローガン博士。その場に居合わせたのがデート中だった海軍兵カップル、ベンとニーラ。ベンは爆発物解除の訓練を受けたことがあることから協力を申し出る。ニーラが大勢に避難指示する中、解除を試みるローガンとベンだったが……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

そろそろアポリオンかと思いきや全然違う話でした。いや、Tabastian満載で嬉しかったけど!

 

冒頭の爆破はミュージアムという設定でしたが、ロケ現場は判りそうでわからずじまいで残念。川や橋の見える位置と、ゆったりした土地の使い方からしておそらくWest Bank(フレンチクオーターの川向こう)地域だと思うのですが。まだまだ修行が足りません。

武器の展示会で起こった事故だったことから最初は現場でデモをしていた抗議団体の犯行が疑われますが、おバカなYouTuberみたいな人が「(爆弾の入った)リュックを持ち込んだ人を見た」と証言、半信半疑で人相スケッチを顔認証にかけたらアラン・サイオクという男がヒット。土地開発業者で、彼の兄が殺人容疑で裁判にかけられており、その際の検察側の証人を予定していたのが被害者のローガン博士だったのです。

長距離バスの乗り場で多額の現金を持ってエルパソ行きのバスに乗りとしていたアランを逮捕。ちなみにニューオリンズで長距離バスといえば、電車の駅(Union Passenger TerminalS1E16でダニーの父が逮捕されたりと何度かロケに使われている)にGreyhoundの乗り場があるんですが、今回はここではなさそうでした。違うことが判っただけで場所特定はできなかったけど。

 

取調べでアランは犯行を認めなかったが、爆弾の入ったリュックからアランのDNAが検出されたためスピード解決。DNA検査早すぎじゃね?てのはともかく、24時間以内の解決をねぎらうハンナさん。セバスチャンは証拠品を警察の保管庫に持って行ったらそのまま帰宅…のはずでしたがそんなに話は甘くない。

保管庫担当のラーナ(セバスチャンのゲーム仲間)と雑談していたら証拠品が爆発してラーナは死亡、セバスチャンも負傷してしまいます。何者かが証拠隠滅のために爆弾を仕込んだのだろうけど、拘束されていたアランには不可能なので犯人は別にいるはず。このままでは証拠がかいのでアランも釈放されてしまいます。

病院に運ばれたセバスチャンも抜け出して、キングたちが心配する中捜査に加わります。最初の事件現場に居合わせた人たちの携帯カメラの映像などをハッキング・合成して当時の様子を再現するとアランにリュックを渡した人物がコルトン・ウルフという元ATF職員と判明しました。彼はいい加減な仕事をしてATFを解雇され、被害者ローガン博士はその際に調査の責任者だったことから動機もある。しかしハッキングされた映像に証拠能力はありません。セバスチャンは最初の爆発で大怪我を負った海軍兵ニーラの病室を訪ねて、彼女の体内に残った決定的証拠となる破片を摘出してくれないかと頼み込みます。冒頭でも依頼したのが危険を伴う手術が必要なので断られていたのですが、今回はセバスチャン渾身の説得でニーラが遂に折れました。ここちょっと展開としては雑な気がしたけど、心配して駆けつけたグレゴリオの表情が最高だったので良しとします。ホッとしたセバスチャンはその場に倒れ込みました。爆発時に脳震盪を起こして以来、脳にダメージを負ってたみたいです。

ニーラの手術が終わり(ここも展開早すぎ…)取り出された破片がウルフの購入した携帯電話のメモリーカードだったなど、彼と事件を結びつける証拠が出てきますが、ウルフを見つけるためアランに協力を求めるべく、キングとラサールが釈放されて裁判所から出てきたところ声をかけます。裁判所はおなじみロケ地、Royal Stにある州最高裁判所(Louisiana Supreme Court)。

f:id:crescentagency:20201116220702j:image

アランはリュックに爆弾が入っているとは知らず、ローガン博士への単なる嫌がらせだと聞いてリュックを受け取ったとのこと。そんな話をしていたら何者かにアランが撃たれてしまいます。向かいの建物に潜んでいたウルフが撃ったのでした。キングとラサールは逃げるウルフを追います。シーズン冒頭で、ローレルのためにも無茶は控えると言っていたのはどこへやら、キングはフレンチクオーターの建物群の屋上を舞台に派手なアクションでウルフを追い詰めました。いいのか。最後、ウルフは抵抗して銃を向けたため撃たれて転落死しますが、その時の建物はおそらくここでしょう。

f:id:crescentagency:20201116220422j:image

Irene'sというイタリアンレストラン、S1E13で名前だけ登場してます。

 

さて、アランは無事一命を取り留め、セバスチャンも退院、家でグレゴリオにサンドイッチやスープを作ってもらって手厚い看病…と言いたいとこだけど、繊細なセバスチャン的にはグレゴリオの雑な料理に物言いたげ。「文句言ってないでさっさと食べな!」と威勢のいいグレゴリオですが、「愛してるに決まってんでしょバカ」と最高のツンデレ発言。

ちなみにセバスチャンのTシャツは久しぶりのTipitina'sでした。緑、黒に続いて3枚目かな。私も3枚持ってるけど1つも被ってない。黒はRadiatorsの限定デザインだしな(どうでもいい情報)。

f:id:crescentagency:20201116220744j:image

しかも椅子の後ろの壁にはニューオリンズの地図という素敵インテリア。セバスチャンとグレゴリオ、どっちのチョイスなんだろう。

f:id:crescentagency:20201116220725j:image

こういう地元愛をちょくちょく見せてくれるのが嬉しいです。

 

グレゴリオは自称ゲイとはいえ男性との結婚歴もあるので、今後セバスチャンと恋愛関係に発展することも絶対ないとは言えないんだけど、個人的にはそれは是非とも避けて欲しい展開です。捜査ものに恋愛要素要らないってのもあるけど、今の関係が素敵すぎるので。恋愛要素抜きだからこそのTabastianでしょ!と思ってるんですが、全世界のTabastianを見守る皆さんはどう思ってるんだろう。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E21)

華麗なる詐欺師 / Trust Me

ハンナの夫ライアンは、仲間からアポリオンは健在で、エイヴリー・ウォーカーが生きていると知らされる。手がかりとなる情報を掴み、プライドの元を訪れたライアンに、プライドは「関わるな」と伝える。だがライアンはアポリオン確保に手を貸すと言い出す。ハンナはこれに大反対するが、プライドは実のところ手を借りたいと考えていた。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

メインのストーリーはグレゴリオが大活躍でした。

車の衝突現場はおなじみcrime sceneの2本橋(Crescent City Connection)のたもと、この辺り。

f:id:crescentagency:20201109015407j:image

f:id:crescentagency:20201110191607j:image

このドラマの世界線ではこの橋の下で何度も事件や事故が起き、S2E1では橋自体が爆破されましたが、多分実際にはそこまで危険なエリアではない…と思います。そして橋も無事です。

 

この事故で海軍クリニックの医師バーンズが死亡、同乗していたナタリーが重傷を負います。ナタリーはTulane Universityの学生だそうですが、免許証の住所(4350 Upperline St. Apt3)はいつものように通りは実在・番地は架空。ただUpperline Stは大学の結構近くにあるので、地味に芸が細かかったです。

現場の状況からして故意に車をぶつけられたようで、タイヤ痕や塗料から車種を特定することに。

 

ナタリーが運ばれた病院Trauma Centerはこちら。
f:id:crescentagency:20201109015415j:image
f:id:crescentagency:20201109015418j:image

S2E16ではパーシーの幼馴染マリオンが運ばれたのもここでした。実際にはUniversity Medical Center New Orleansといって、特定の大学の附属病院というわけではなく、Tulane・LSU(Louisiana State University、ロレッタやローレルの出身校)と提携しているみたいです。

 

メインエピソードに関してはご当地ネタはここまででほぼ出尽くしてしまったのでその後の経緯をざっくりまとめると、ナタリーの義父(母の再婚相手)ディランはバーンズ医師の元夫で、薬物絡みで揉めて離婚。そしてバーンズの車に追突したのと同じ車種の車も持っている。この辺からグレゴリオさん火がつきました。ディランは詐欺師で元妻を陥れたに違いない。私も詐欺師と結婚してたから解るのよ!と渾身の自虐。笑うシーンなんだけどちょっと笑ってしまった。S3E18で登場したイーサン・マッキンリーのことですね。「奴は最低だったもんね…」と全力でフォローする男性陣(キング、ラサール、セバスチャン)の優しさが素敵でした。もちろんみんな彼女の勘を信じているけど証拠がない。

ディランを取り調べてもバーンズに関しては自分が被害者と主張し、車は2日前に盗まれたと主張します。ナタリーの母は話を聞こうとするも精神的に不安定で記憶も曖昧だし、何より事故現場近くの監視カメラに件の車を運転する姿がばっちり写っている。バーンズの遺体から過去に毒物による肝臓障害があったことが判明しており、ナタリーの血液からスコポラミン(犯罪捜査ドラマではお馴染みのチートレベルの薬。これ飲まされると何でも言うこと聞いちゃう的なやつ)が検出されたことから、キャンディスもディランに薬を飲まされ追突を実行させられた可能性もでてきた。

キャンディスに話を聞こうとするもタッチの差でディランに精神病院に入院させられていましたが、そんなことで諦めるグレゴリオさんではありません。病室に忍び込んでキャンディスを説得。ディランに見つかってしまいますが上手いこと挑発して殺人を自白させ、応援に駆けつけたキングたちが捕まえて事件解決。暴走したグレゴリオに対し、キングが「次は気をつけろ…」と言いかけたら「次はないわよ」とハンナさんがピシャリ。この2人ボス体制、悪くないですね。

 

で、シーズン終盤に向かって進行しているアポリオン関連のストーリーですが、ライアンがキングのオフィスを訪ねて「CIA時代の情報提供者からアポリオンがまだ全滅しておらず、ウォーカーも生きてると聞いた」と話して協力を申し出る。ハンナさんは知ってるの?と訊くと別居中だからその必要はないと。うん…別居はまあ想定内として、そういうことするとますます修復難しくなりませんか。

で、秘密にしてくれとのライアンの言葉にもかかわらずあっさりハンナさんに話しちゃうキング。アイズラーのタスクフォースのことも伝えます。ハンナさんは当然、引退したライアンに危険なことはさせたくない、彼は手を引くべき!と怒って勤め先の大学に乗り込みます。

ライアンの勤めるBaronne UniversityはS5E7でも登場しましたが、ロケ地はTulane Universityです。

f:id:crescentagency:20201109015422j:image

でも今回ナタリーはTulaneの学生って設定だったし、このドラマの世界線ではこの2校は別の大学として存在してるようですね。ちなみにニューオリンズ市内にはBaronne Stという通りがあるので、名前はここから取ったのかな。

この3人の行動は大人として色々アウトな気もしなくはないですが、悶着はあったものの結局「家族を守りたい」という同じ目的があるし、もう(悪い奴らから)逃げも隠れもしないわ!ってことで、ライアンが協力することをハンナさんも了承し、ともにウォーカーを見つけ出し、アポリオンを止めることになりました。

今回は大きな進展はなかったけど、ようやく役者が揃った感。残り3話、そろそろ急展開でしょうか。

 

NCIS: ニューオーリンズ (S5E20)

高額当選の秘密 / Jackpot

クラブで海軍兵が銃殺される。この兵士は誰からも評判が良い人物だった。NCISオフィスで現場から逃走したある女性を調べていると、突然データが消え始めて慌てる一同だったが、周囲を探ると元情報分析官のエルヴィスがいた。逃走した女性の名はウェンディで、自分の娘だと言う。彼女はMITを中退し、サイバー犯罪に手を染めていた。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

エルヴィス再登場! クレインも憎めないキャラだけど、彼も負けてません。グレゴリオが基本喧嘩腰ながらもたまに見せる優しさもたまらないですね。

あと久しぶりにキングの元妻リンダの名前が出てきました。彼女も結構好きだったんだけど、キングと現恋人リタは中の人たちがリアル夫婦なので、さすがに再登場はないかなー。

 

冒頭のクラブに出演していたFrench Montanaは、モロッコ出身のラッパーで、幼少期に家族でニューヨークに移住してきたそうです。調べた限り特にニューオリンズと縁があるわけではなさそう。撮影場所のクラブも、私はこの手の場所に縁がさすぎで、セットなのか実在するのか不明です。ただ、周辺の監視カメラが逃げるウェンディをとらえた場所は発見。

f:id:crescentagency:20201105021151j:image
f:id:crescentagency:20201105021148j:image

アップタウンのCentral City地区です。地図を観た限りこの近辺にクラブはないので、撮影は別の場所かも。

さて、クラブ周辺で銃殺された海軍兵タイロンは大金を所持しており、この夜もクラブで大盤振る舞いをしていた。どうやら宝くじで10万ドル当てたらしく、残りは寄付する予定だったとのこと。防犯カメラに写っていた女性重を持っており、タイロンと言い争っていた証言もあったことから調べたところ、サイバー犯罪で前科のあるウェンディ・コッツだった。彼女の住所は免許証に3114 Caton Stとあり、例の如く通りは実在・番地は架空ですが、そもそもデータ上はいくつか住所を持っていたようなのでいずれにしても適当でしょう。

ウェンディはMITを中退してサイバー犯罪で捕まり、その後の更生プログラムを担当していたのがタイロンだったと接点もありました。がしかし、ウェンディの情報を調べていたところ、彼女のデータがどんどん消去されていく。どうやらNCISのオフィスのWi-Fiを利用して何者かが行っているらしく、外に出て調べてみたらなんとエルヴィスだった。彼はウェンディの無実を主張。なぜなら彼女は自分の娘だから!と超理論。ちなみに精子を提供しただけで、実際に会ったのは一度だけだそう。ローレルのリサイタルのためにニューヨークに行く予定だったキング、出発を遅らさざるを得ない状況に。。

 

エルヴィスの情報をもとに、ウェンディが身を寄せているボビーという女性の家へ行って調べたところ、どうやら彼女たちは宝くじの当選番号予測プログラムを作っていたようでした。タイロンもこのプログラムで当たりくじをかったと思われるが、他の当選者たちは皆生活に困っている人たちばかりで、ウェンディたちがお金のためだけにやっていたとも考えにくい。

セバスチャンの解析で、ウェンディがボビーの経営するゲームクラブにいることがわかります…が、ちょっと見て見てセバスチャンの机!
f:id:crescentagency:20201105021203j:image

ロレッタの写真が飾ってある! 最近職場離れちゃって寂しいんだろうなぁ。なんかほのぼのしてしまいました。

それはともかく、ボビーのクラブにグレゴリオたちが訪れるとウェンディは銃を所持しており、身柄を拘束しようとしたらS3E2でエルヴィスがTipitina’sから逃げた時と同じ手口(停電させてその混乱に乗じる)で姿を消してしまいました。この親にしてこの子あり。

 

しかしウェンディは前夜にもう1つ宝くじを当てており、その換金に必ず現れると睨んで、市内唯一の換金所で張り込みます。換金所のロケ地はこちら。

f:id:crescentagency:20201105021200j:image

フレンチクオーターすぐ近くのChicoryというイベント会場で、コロナの影響で一時期閉店していましたが、今は再開しているみたいです。

ここに現れた女性を捕まえたところ、ウェンディではなく同居人で恋人のボビーでした。

いわく、ウェンディのアイディアで宝くじの予想アルゴリズムを作ってお金が必要な人に行き渡るようにしており、お世話になったタイロンも当選させたのだが彼が約束を破って大盤振る舞いして目立つ行動をとったので言い争いになったとのこと。ボビーが受け取ったお金はクラブの経営難でお金を借りたエースという高利貸しにお金を返すためだそうで、このくじの受け渡しをもってウェンディとは別れたという。エースは、タイロンと口論しているウェンディへ自分も(宝くじの当選の)仲間に入れろと銃を突きつけた際に、彼女を庇って亡くなったらしく、幸いウェンディの容疑は晴れました。しかし今度は彼女がエースに狙われる番です。

というわけで、チームはエースのアジトであるMagazine Stの中華料理店へ。
f:id:crescentagency:20201105021155j:image

実際にはJung's Golden Dragonという中華料理店です。外観もそのまんま使用していますね。場所的に何度か通ったことあるはずなのに、全然記憶にない…。それよりエースってアジア系の人かと思いきやアフリカ系でびっくりでした。

キングたちが張り込んでいると、姿を消したと思っていたウェンディがお店に単身乗り込んできたので突入、ウェンディは無事でしたが、大人しくし待ってろと言ったのに(案の定)登場したエルヴィスがエースに拉致されて行方不明。ウェンディの協力も得て行方を探しますが、エルヴィスもあんまり緊張感ない感じで随所にちゃっかりヒントを残して行く。エースは自分がお金を貸していたペンサコーラの砂糖工場主のところで当選番号を確認してそのお金で借金をチャラにし、その後エルヴィスを殺すつもりだったようでですが、間一髪でキングたちが駆けつけて事件解決。

ウェンディは複数の罪に問われるはずが、エルヴィスが砂糖工場の爆発のどさくさでPC内のアルゴリズムを全て消去してしまったので証拠がなくお咎めなし。キングも見て見ぬ振りでした(この辺がアメリカドラマっぽいよなー。右京さんなら絶対見逃してくれないと思ってしまう程度には相棒脳)。そしてキングも無事ローレルのリサイタルのためニューヨークへ飛び立ちました。

しかしエルヴィス、ウェンディやキングを気にかけるあまり「愛情表現として」デジタルストーカーをするって…憎めないキャラだけど友達には欲しくない。。キングも「普通そういう時は電話をするもんだぞ」とツッコミとも言えないレベルで至極真っ当なツッコミを返していました。ウェンディも、二十歳過ぎて突然父親ヅラして現れたエルヴィスに反発しつつもなんだかんだ最後は受け入れちゃってて、なかなかいい子じゃないかと思ってしまいました。また登場するのかな。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E19)

分裂一家 / A House Divided

数々の事業を手掛けるプレスコット家のパーティーで三男のワイアットが階段から転落死する。部屋から薬と酒が見つかったことからNCISは他殺を疑うが、一家の弁護士バトラーのガードが固く、思うように家族を事情聴取できない。ワイアットは3兄弟の末っ子で、兄のブライスとは亀裂があったようで……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

プレスコット家のパーティーでピアノを弾いていたのはMatt Lemmler

f:id:crescentagency:20201102010922j:image

ここでの演奏からも判るようにジャズピアニストですが、私はそっち系の音楽あまりよく知らないです。むしろLemmlerといえばMike Lemmler、珍しい(多分)苗字だし血縁者かな?と調べたところ兄弟なようでした。Mike LemmlerはGeorge Porter Jr.のバンド(Running PardnersやTrio)で長年演奏しているキーボーディスト。兄弟で同じ楽器を選びながらも異なるジャンルで活躍しているのですね。

ちなみに会場となったプレスコット家、ロケ地はおそらくGarden District内、ハリウッドセレブの邸宅などもあるニューオリンズ随一の高級住宅地のどこかでしょう。少なくともその設定のはず…なんですが、終盤でケイレブの免許証が写った時に書かれていた住所は951 Glenwood Dr., Metairieでした。いつものように通りは実在・番地は架空なんですが、メタリーって「ニューオリンズ郊外の庶民の住宅地」ってイメージで、実際Glenwood Drをストリートビューで見てもまさにそんな感じ。なぜこの住所だったのか、謎です。息子は家を出てるから住所が違うとしても、あまりに庶民エリアすぎる…。

 

それはともかく、そんなプレスコット家主催のパーティーで、挨拶をすることになっていた末っ子ワイアットが転落死します。彼は海軍に所属する一番出来の良い息子だったのですが、事故ではなく他殺の可能性もあるということでNCISが捜査することに。しかし弁護士ががっちりガードしてくる上、名家のコネと圧力を駆使して捜査も妨害されます。ニューオリンズでは「偉そうな奴は大体友達」なキングですが、プレスコット家を牽制するだけの力は持ってなかったのかな。

そんな中でも少しずつ情報を集めるNOLAチーム。ロレッタは遺体を強引に州検事に引き取られる前に死守した血液サンプルから抗不安薬抗うつ剤を検出、本人には処方されていないことから死ぬ前に誰かに飲まされたのではと疑います。

またプレスコット家の運輸事業のコンテナが密輸に使われているのではという疑惑に辿り着き、セバスチャンとグレゴリオがコンテナを監視。

コンテナがあったのはおなじみロケ地のPort of New Oreansでした。

f:id:crescentagency:20201102010937j:image

プレスコット運輸のコンテナにはペルー産の偽札が隠されており、出入りする運び屋2名を逮捕。パットンが周辺の様子を監視カメラ映像で確認すると、ワイアットと兄ブライスが言い争う姿が映っていました。

ブライス怪しいぞってことで携帯のGPSで居場所を確認するとブライスLakefront Airportから国外逃亡。

f:id:crescentagency:20201102010919j:image

この空港もちょくちょくロケ地になってますが、ポンチャートレイン湖に面した小さな空港で、実際の場所は上の写真のオレンジのドットではなく、三角形に突き出した所にあります。ブライスを国外に逃したということで弁護士ブライス司法妨害で逮捕しますが、ハバナの空港に着陸した飛行機は無人ブライスの携帯しか出てこなかった。つまり国外逃亡は偽装で、ブライスはまだニューオリンズにいると思われます。

 

もう一人の兄ケイレブに「ブライス第一容疑者だ」と告げて泳がせたところ、案の定彼はブライスに連絡して呼び出します。ブライスが隠れていたのはこの家。

f:id:crescentagency:20201102010933j:image
f:id:crescentagency:20201102010915j:image

Esplanade Aveはフレンチクオーターの東の端にあたる通りなので、わりと街の真ん中に堂々と隠れていたことになりますね。

そしてブライスが隠れ家から姿を現すと、なんとケイレブはブライスを轢き殺してしまいました。現場は隠れ家から1ブロック、私の大好きなレストランBuffa'sの真ん前でした。
f:id:crescentagency:20201102010930j:image
f:id:crescentagency:20201102010926j:image

Buffa'sはご飯美味しいしウエイトレスさん感じいいしライブも楽しいし最高なんですが、今はレストランは一応再開したものの、ライブは無観客で時々Facebookで配信しているという状況。どうにかコロナを生き延びて欲しいです。また絶対行きたいので。

 

ケイレブは立ち去るも本気で逃げるつもりはなかったようで、彼らの所属するLafitte Clubの建物にいました。隠れ家からすぐ近くと言ってたけど、ロケ地は映像みる限りではもう少し遠くにありそう。ただ、隠れ家のある辺りのはTreme-Lafitteと呼ばれる地区なので、Lafitte Clubという名前は結構リアリティあるかも。

ケイレブは、ワイアットの敵討ちでブライスを殺してしまったのですが、その後の調べでブライスはワイアットが亡くなったパーティー会場にはいなかったことが判明します。

結局犯人は母親のアンジェラでした。プレスコット運輸事業は傾いており、ライバル会社と合併の話が進んでいた。そこにブライスの偽札密輸が明るみに出たら合併の話が流れて会社への打撃も大きくなる。ワイアットには黙っていてくれと頼んだが正義感の強い彼は首を縦に振らない。落ち着かせようと自分が処方されていた薬をこっそり飲ませたが、ワイアットは階段から足を滑らせて転落して亡くなった。殺すつもりはなく事故だったと。

弁護士バトラーさん、憎まれキャラだったけど彼女はプロとして仕事をしただけだしなんだか気の毒だったな。勘違いで殺人罪を犯してしまったケイレブも気の毒っちゃ気の毒ですが、あまりに短絡的でもう少し落ち着けなかったのかという気はします。

 

あと気の毒といえばセバスチャン! 虐められる前に自虐するって、なんだかなぁ。しかしお金持ちの集まる全寮制の寄宿学校で身につけた処世術が、今回意外な形で役立って?ました。まだ設定生きてるか不明ですが、彼はS1でMIT出身と言われてたので成績優秀な奨学生だったのかな。株価を予測するアルゴリズムを開発して同級生を儲けさせてあげたけど、自分は大好きな人たちと大好きな仕事ができる今が幸せって、ほんとグレゴリオじゃないけど「馬鹿だけど素敵」ですね。まあ私は俗物なので、それとは別にお金はあってもいいと思っちゃうんですけども。

 

NCIS: ニューオーリンズ (S5E18)

見えないスパイ / In Plain Sight

パットンが事故で歩けなくなった時に支えてくれた元シールズの友人ニックが、パットンの目の前で銃撃されて死亡する事件が起きる。呆然とするパットンを心配する一同。しかしパットンはカウンセリングもまともに受けずに捜査に没頭し、犯人を挙げようとする。心配しながらも、止めても無駄だと悟ったプライドはパットンの協力を仰ぐことに。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

久々のパットン活躍エピソードでした。

キングは前回主任捜査官を解任されたけど、復職したようです。上の立場になったから自由に動けると言ってたけど、もともと自由奔放だったような…(部下のトンプソンが気の毒)。

シーズン序盤の頃は「お役所仕事とデスクワークに嫌気がさしたキングが上と揉めるとかして早々に戻ってくる」的な展開を想像してたけど、「立場を利用して自由に動く」という離れ業でなんだかんだNOLAチームの捜査に関わるとは、違う意味で彼らしいというか。まあキングが正式に戻るとハンナさんどうするの?ってことになるし、正直今の体制は個人的には収まりがあまり良くないんだけど、そろそろ慣れないといけないかもしれません。

 

殺されたパットンの友人ニックは、アフガンで負傷し片脚を失った元シールズ隊員。帰還後は「勇気ある戦士(Battle Briade)」という負傷兵からなる組織の一員として分析官の仕事をしていました。

ニックが通っていたCrane Rehab Centerは、住所の通りの場所に実在。

f:id:crescentagency:20201030154418j:image
f:id:crescentagency:20201030154516j:image

f:id:crescentagency:20201030162313j:image

実際にはコンドミニアムなようですが。窓も大きくて素敵だなぁ。

場所はMid-City、ボウリング場兼ライブハウスという不思議な施設、Rock'n'Bowlのすぐそばです。

 

ここで療法士として働いていたジュリアとこっそり付き合っていたようですね。

ニックの義足からメモリーカードが見つかり、これを通じてニックの仕事上の機密情報が流出していたことからニックにスパイ疑惑がかかります。しかし実際にはCrane Rehab Centerに通う他の「勇気ある戦士」のメンバーの身体や車椅子などにもカードが仕込まれており、ジュリアが怪しいということに。しかしジュリアの自宅を訪ねると、すでに殺されていました。

 

ジュリアの自宅(3122 Hurst St)は、例によって通りは実在、番地は架空でした。
f:id:crescentagency:20201030154433j:image

ただ、夜のシーンで解りにくかったけど、ロケ地とHurst Stのストリートビュー写真とで住宅の雰囲気がとても似ていたので撮影もこの近辺だったのかもしれません。

ジュリアはニックとの交際をネタに脅されて義足や車椅子などに細工をしたようでした。

流出した膨大な情報から犯人を割り出すため、同じくカードを仕込まれていた「勇気ある戦士」のメンバーたちに協力を求めますが、自分の怪我を受け入れられない警官のシムズは拒否。しかしパットンの説得で気が変わります。パットンいわく、「犯人は、誰の目にも留まっちゃいない(plain sightな)、弱者の障害者を利用した狡猾な奴」だそうで、シムズに「そんな奴らに弱い者と思われたままでいいのか」とうまくけしかけたのでした。これはパットンじゃなきゃ言えないセリフ。

一方でジュリアの自宅から高純度のペルー産コカインの痕跡が都合よく見つかりますが、シムズによると、最近台頭してきたバイカーによる麻薬組織「マローダーズ(Marauders、略奪者)」では、とのこと。なかなか逮捕できずにいたため内通者の存在が疑われており、シムズは彼らを追っていた時に事故に遭って半身不随になってしまったのです。

で、調べていくとメンバーの弟ザンダー・リードがバイク事故で怪我をしてCrane Rehab Centerに通っていた。この人、最初にラサールとグレゴリオが訪ねた時にリハビリ中で軽く会話を交わしていたのでした。グレゴリオが「パットン、あんたが正しかったわ。確かに(障害者を)目に留めてなかった」と言ってたけど、あの状況で記憶にない&注意を惹かないのはそういう問題じゃないような気も。

ちなみに撮影とは直接関係ないけど、リードの住所も通りは実在、番地は架空です。
f:id:crescentagency:20201030154429j:image

ただこのEvelina Stがあるのは、この後シムズが抜け駆けしてこっそり出かけたバイカーたちの溜まり場バーのすぐ近くなので、地味にリアリティがある。

というわけで、シムズは独自ルートで手に入れた情報からキングと沿岸警備隊にはリードと無関係なマローダーズの取引情報を渡し、自分はリードを逮捕すべくとあるバーへ向かいます。

ここはすぐわかりました。フレンチクオーターからは川向こうにあるOld Point Bar。
f:id:crescentagency:20201030154422j:image

ちなみにモルグのすぐ近くでもあります。

この辺りをロケ地巡りした時の記事はこちら。ただこの当時はOld Point Barはまだロケ地になっておらず写真も載せてないので、ここに何枚か貼っておきます。

外観はこんな感じ。

 

f:id:crescentagency:20201030225453j:plain

実際には怖いバイカーたちではなく、近隣住民の溜まり場です。場所柄、旅行者はあまりいなさそう。

f:id:crescentagency:20201030225519j:plain

一角にはステージがあって、夜はライブも。結成当初のPapa Grows Funkはここでよく演奏してたんだとか。

f:id:crescentagency:20201030225543j:plain

Facebookページによると、バー自体は今はオープンしてるみたいだけど、ライブはまだやってないんだろうなぁ。早くこの写真のように賑わえる日が戻ってくるといいのだけど。

で、ドラマの方は結局パットンがリードの単独行動を怪しんでこっそり尾行、車椅子のシムズ1人で武装したバイカー集団が手に追えるわけもなく、パットンがうまく時間稼ぎをしている間にキングたちを応援に呼んで解決、でした。最後、シムズは怪我を受け入れて、パットンの参加する車椅子バスケの練習に顔を出していたけど、現実にそういう状況になったらそんな簡単に受け入れるのは難しいだろうと思います。パットンも、自分がそんな状況だった時にニックに助けられたからこそ今回なんとしてもスパイ疑惑を晴らして犯人を捕まえたかったんだろうし、シムズの力にもなりたかったんだろうな。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E17)

ある町の秘密 / Reckoning

小さな田舎町出身の海軍兵、デイナ・ウィルソンが行方不明となった。グレゴリオとラサールが現地に行ってみると、市長と警察署長を兼任する親切な世話役、チャーリー・コンロイが対応する。かつて叔母と暮らしていたウィルソンは、最近町には戻っていないと言う。ところが叔母の自宅を調べてみると、床下からウィルソンの遺体が見つかる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

ボーヴィス(Bovis)は当然ながら架空の街です。設定もミシシッピ州ということでご当地ネタ的にはメインストーリーであまり特筆することはないんだけど、一応あらすじとしては、ほぼ唯一の産業だったペットフードの工場が閉鎖されて瀕死状態だった南部の田舎町Bovisで、市長兼警察署長のコンロイはメキシコの麻薬カルテルと「悪魔の取引」をしてしまい、工場で覚醒剤の生産をすることに。おかげで町には活気が戻るが、町ぐるみで大きな秘密を抱えることになり、また中毒で生命を落とす人たちも出てきた。そして久しぶりに帰省した海軍兵のデイナは多分怪しんだか何か見つけたかしちゃったのでしょう、口封じにコンロイに殺されてしまいました。厄介者ピアースもコンロイが犯人だよね。なんで彼が殺されたのかはちょっと分かりづらかったけど。

そしてコンロイですが、捜査員に覚醒剤の存在がバレてしまったことで「用済み」となりカルテルに殺されてしまいました。怖い…。あんまり関係ないけどドラマ脳なのでブレイキング・バッドを思い出しました。

 

そしてサイドストーリーというかS5的にはメインストーリーかな? 久々のアポリオンネタ。

冒頭でキングがこっそり監視していたクロフォード、免許証には1288 Pauger Streetとあるけど、例のごとく通りは実在、番地は架空です。ロケ地も別の場所っぽいけどどうだろう。

f:id:crescentagency:20201019023245j:image

そしてある日突然、主任捜査官の職を解かれたキング。思い当たる節は色々ありそうなもんだけど、「ユニークな捜査手法」が評価されて勤務評定は良かったみたいですね。解職の理由も異動先も不明なまま最初ハンナさんに相談してたんですが、その後キングがお店に行くと、ジミーはハンナさんから既に事情を聞いて知っていたという。ハンナさんとジミーが仲いいの、不思議な組み合わせで面白いけどなんか好き。

で、お店を出たあと、さっきから自分を尾行していたという車に銃を向けたところ、なんとアイズラーだった…って、いや後ろ姿で判るよねあれ。まあいいや。

アイズラーはアポリオン制圧のためのタスクフォースに参加しており、表向きはFBIを辞めていた。キング突然の解職もここに参加してもらうためとのこと。S5E11で刑務所で遺体が見つからなかったウォーカーはやはり生きており、彼をこっそり逃したのがその時看守をしていたクロフォードだったのですね。キングとしてはもちろん父カシアスも殺されたしアポリオンは憎い。しかしタスクフォースの一部メンバーは胡散臭いし(NCISお約束の悪役CIA、「イリーガルなやり方は良くない」ってキングに言われちゃってるし)、安全のために家族やチームには極秘、当分連絡も取れないということで躊躇っています。何かを察したハンナさんからは「大切な人に嘘をつかない方がいいわよ」と、自らの経験に基づいた重い言葉も。

 

とはいえ身辺整理モードなキング、ジミーに対して店の共同経営者にしたいと伝えます。その時にお店で演奏してたのはShamarr Allen & The Underdawgs、曲はParty All Night。

f:id:crescentagency:20201019023239j:image

open.spotify.com

ニューオリンズ若年世代の代表選手の1人と言っていいんじゃないかな。このParty All Nightもだけど地元愛の強い曲が多く、Paul Sanchezとの共作アルバムBridging the Gapは個人的にかなりのお気に入りです。

open.spotify.com

音楽活動だけでなく、True Orleansというブランドを展開したり(番組で身につけている帽子やシャツもそうですね。基本はアーティストグッズだけどこれが結構可愛い)、そして何よりこのコロナの最中に彼が始めたプロジェクトTrumpet Is My Weaponが素晴らしいです。ニューオリンズの若い子たちに、銃と引き換えにトランペットを渡す(しかもno questions asked)という試みで、そのためのクラウドファンディングは国内の様々なメディアで取り上げられるなど結構反響が大きく目標額も一瞬で到達してました(まだ受け付けてます)。今はトランペットに限らず楽器の寄付も受け付けたり、楽器と一緒に楽譜や教則本なども配ったりしてるみたいです。彼の行為は素直に尊敬するんですが、同時にそんなにたくさんの若い子たちが銃を持っているという現実も考えさせられてしまいます。

話がズレまくったけど、そんな個人的にも推してるShamarrをブッキングしてくれたジミー、良い共同経営者になりそう!

 

まあ結局はキングはタスクフォースには加入せず街に残ることになったんですが、アイズラーからは今後も何かあったら協力お願いねと。お見送りに行った空港はLakefront Airportですね(おそらく右下の建物がGoogleMapの写真と一致)。

f:id:crescentagency:20201019023629j:image

ルイ・アームストロング国際空港よりも市街地の近くにあるものの、とても小さい空港なのでここから発着する便に乗ったことはないです。一応民間機も飛んではいるみたいだけど。

しかしこのシーンのアイズラー、死亡フラグが立ったようにしか見えなかったんだけど、たまたま海外のファンサイト見てたら同じこと考えてる人が結構いた…やっぱそうだよね。実際どうだったのかは(現時点で最終話まで観てるので知ってるんだけど)一応ネタバレ防止ということで伏せておきます。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E16)

生存者 / Survivor

ハンナのCIA時代に、ヴィクター・ゼルコという武器商人の制圧作戦で組んでいたリアムがウクライナで消息を絶った。同時に、死んだはずのヴィクター・ゼルコの姿が確認される。その後リアムは拷問され、死亡しているのが見つかる。このことからハンナとその家族の身に危険が迫っていることが明らかになる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

ハンナさんの過去ストーリーはとりあえずこれにて決着、でしょうか。

ものすごいざっくりまとめると、実は生きていたゼルコは彼を追ってきたリアムをウクライナで拷問して殺す。ハンナさんのせいで自分の家族が殺された(実は違ったんだけど)と恨みを募らせ、ニューオリンズまでやってくる。前回はゼルコ制圧のために家族関係を犠牲にしてしまったけど、今回はキングの説得もありNOLAチームがゼルコを見つけて倒すまで家族と一緒に隠れ家に身を潜めることにします。しかしゼルコは隠れ家を見つけ出してハンナさんたちを殺そうとするが、ハンナさんの必死の応戦でゼルコは返り討ちに遭い、ナオミちゃんは母の教えに従って身を隠していたため無事。ハンナさんは今後は娘を最優先し、夫ライアンとの仲も少しずつ修復していけるかな…という感じでした。

 

残念ながら今回はほとんどご当地ネタはなかったのですが、18ヶ月前のオマーンの回想シーンで演奏していたバンドはBamboula 2000というニューオリンズを拠点に活動しているバンドです。

f:id:crescentagency:20201018184828j:image

あまり詳しくないけど、地元ラジオ局WWOZでは結構彼らの曲がかかるのでちょくちょく耳にします。私の知る限り普段は中東音楽ではなくAfro-Caribbeanな感じの音楽が多いかな。撮影時の様子がバンドのFacebookページにも掲載されてました。

 

あとゼルコが密入国したホーマ(Houma)はニューオリンズから車で1時間半くらいの場所にある街なんですが、内陸なので船での入国ってちょっと違和感が。一応川はいくつか流れてて川沿いにマリーナはありそうなので、メキシコ湾から入って川を上って入国はできそうだけど。

ハンナさん一家の隠れ家のホテルはミシシッピ州のガルフポートにあるという設定でした。ここもニューオリンズから車で1時間半くらい。

…とまあ、全体的にニューオリンズ色少なめでそこは残念でした。

しかしアメリカの犯罪捜査系ドラマ、普段は容赦なくすぐ発砲するのに、因縁の相手とは肉弾戦になるのがあるあるなんだけど、今回のハンナさんvsゼルコもそうでした。子供が親の教えから機転を利かせて隠れ、その間に親は因縁の相手と肉弾戦、といえば性別逆転するけどクリマイ(ホッチvsリーパー)を思い出します。あれはヘイリーが殺されるというバッドエンドだったけど。

 

しかし結局、アヴナーはイエメンでのゼルコ襲撃計画の際に妻子がいることを知りながらゴーサインを出し(おかげで罪のない妻子は殺され、しかもなぜかターゲットのゼルコは生き残った)、それをハンナさんのせいだと思っているゼルコの恨みを利用して今回隠れ家へおびき寄せたという、全部コイツのせいやないかと。まあ、for the greater goodというのか、諸悪の根源ゼルコを倒すためなら手段を選ばないという感じですが、さすがにハンナさんの家族をエサにするのは人として越えちゃいけない一線越えてませんかね。正義の暴走とはいえ、むしろ右京さんには「恥を知りなさい!」とプルプルしながら怒られちゃいそうです(ドラマ脳)。しかも最後にはハンナさんもナオミちゃんにもいつか許して欲しいって虫が良すぎやしませんか。最後まで冷静に振る舞ったハンナさん立派すぎ。

 

全体的にシリアスなトーンだったけど、隠れ家のホテルでセバスチャンの銃が敵に見事命中して「俺すごい?」と思いきや、実は背後のスナイパー、グレゴリオのお陰だったというちょっとした掛け合いがよかったです。