NCIS: ニューオーリンズ (S5E16)

生存者 / Survivor

ハンナのCIA時代に、ヴィクター・ゼルコという武器商人の制圧作戦で組んでいたリアムがウクライナで消息を絶った。同時に、死んだはずのヴィクター・ゼルコの姿が確認される。その後リアムは拷問され、死亡しているのが見つかる。このことからハンナとその家族の身に危険が迫っていることが明らかになる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

ハンナさんの過去ストーリーはとりあえずこれにて決着、でしょうか。

ものすごいざっくりまとめると、実は生きていたゼルコは彼を追ってきたリアムをウクライナで拷問して殺す。ハンナさんのせいで自分の家族が殺された(実は違ったんだけど)と恨みを募らせ、ニューオリンズまでやってくる。前回はゼルコ制圧のために家族関係を犠牲にしてしまったけど、今回はキングの説得もありNOLAチームがゼルコを見つけて倒すまで家族と一緒に隠れ家に身を潜めることにします。しかしゼルコは隠れ家を見つけ出してハンナさんたちを殺そうとするが、ハンナさんの必死の応戦でゼルコは返り討ちに遭い、ナオミちゃんは母の教えに従って身を隠していたため無事。ハンナさんは今後は娘を最優先し、夫ライアンとの仲も少しずつ修復していけるかな…という感じでした。

 

残念ながら今回はほとんどご当地ネタはなかったのですが、18ヶ月前のオマーンの回想シーンで演奏していたバンドはBamboula 2000というニューオリンズを拠点に活動しているバンドです。

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あまり詳しくないけど、地元ラジオ局WWOZでは結構彼らの曲がかかるのでちょくちょく耳にします。私の知る限り普段は中東音楽ではなくAfro-Caribbeanな感じの音楽が多いかな。撮影時の様子がバンドのFacebookページにも掲載されてました。

 

あとゼルコが密入国したホーマ(Houma)はニューオリンズから車で1時間半くらいの場所にある街なんですが、内陸なので船での入国ってちょっと違和感が。一応川はいくつか流れてて川沿いにマリーナはありそうなので、メキシコ湾から入って川を上って入国はできそうだけど。

ハンナさん一家の隠れ家のホテルはミシシッピ州のガルフポートにあるという設定でした。ここもニューオリンズから車で1時間半くらい。

…とまあ、全体的にニューオリンズ色少なめでそこは残念でした。

しかしアメリカの犯罪捜査系ドラマ、普段は容赦なくすぐ発砲するのに、因縁の相手とは肉弾戦になるのがあるあるなんだけど、今回のハンナさんvsゼルコもそうでした。子供が親の教えから機転を利かせて隠れ、その間に親は因縁の相手と肉弾戦、といえば性別逆転するけどクリマイ(ホッチvsリーパー)を思い出します。あれはヘイリーが殺されるというバッドエンドだったけど。

 

しかし結局、アヴナーはイエメンでのゼルコ襲撃計画の際に妻子がいることを知りながらゴーサインを出し(おかげで罪のない妻子は殺され、しかもなぜかターゲットのゼルコは生き残った)、それをハンナさんのせいだと思っているゼルコの恨みを利用して今回隠れ家へおびき寄せたという、全部コイツのせいやないかと。まあ、for the greater goodというのか、諸悪の根源ゼルコを倒すためなら手段を選ばないという感じですが、さすがにハンナさんの家族をエサにするのは人として越えちゃいけない一線越えてませんかね。正義の暴走とはいえ、むしろ右京さんには「恥を知りなさい!」とプルプルしながら怒られちゃいそうです(ドラマ脳)。しかも最後にはハンナさんもナオミちゃんにもいつか許して欲しいって虫が良すぎやしませんか。最後まで冷静に振る舞ったハンナさん立派すぎ。

 

全体的にシリアスなトーンだったけど、隠れ家のホテルでセバスチャンの銃が敵に見事命中して「俺すごい?」と思いきや、実は背後のスナイパー、グレゴリオのお陰だったというちょっとした掛け合いがよかったです。