NCIS: ニューオーリンズ (S2E22)

Help Wanted / 救いの手

レストランの厨房で爆発があり、海軍で調理専門のダニエル・ジャレットが大火傷を負う。捜査に呼び出されたプライドが現場を調べていると、店主でありダニエルの義父ブレイク・ジャレットと、店を買収しようとしていたフランダースがケンカをしていた。プライドはフランダースを連行して事情を聞くことに。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)    

 

Gary Clark Jr.がゲスト参加でした(最初と最後にレストラン前で演奏していたミュージシャンです)。しかもセリフまであるなんて!

彼はニューオリンズの人ではありませんが、ブルースの若手ホープ的な存在でジャズフェスにもよく出演されており、ニューオリンズとは親和性が高い人という印象。S2E16では音楽だけ使われてましたが、今回はご本人が登場です。

そしてS1に続いて2度目のレストラン爆発でした。今回の事件の舞台となった老舗レストランZolfo'sは実在しませんが、当時Twitterで教えていただいた話では製作総指揮者の1人がJoseph Zolfoさんというようで、そこから取ったのではということです。なるほど。場所は、小包には79 St. Charles Streetとありましたが、ロケ地は709 St Charles Avenueにある、CBD Socialというレストラン(バー?)でした。この微妙な違いはなんなんだろ。有名な緑のストリートカーの通り道で、市庁舎ロケ地のすぐそばです。

f:id:crescentagency:20190420170859j:plain

このレストランが爆破されて、経営者の娘ダニエルが重傷を負います。運ばれた病院は、S1E11でオライオン(ローレルのボーイフレンド)も爆弾被害で入院したGravier Multispecialty Clinic

f:id:crescentagency:20190420160750j:plain

現場の指紋からライバル店の「パイ王子」フランダースが疑われる。彼のレストランは安くてお腹が膨れるみたいなチェーンレストランで、南部のお坊ちゃまラサールの趣味ではなさそうでしたね。フランダースがZolfo’sに買収話を持ちかけたのに断られた続けたのが動機かと思われましたが、確かに部下を使って営業妨害は試みたものの爆弾は仕込んでないと否定。なお、Flandersというレストラン、流石に実在しなさそうです。

 

ダニエルの傷から採取された破片から、爆発は料理用バーナーのガス漏れが原因と判明し、ダニエル自信が狙われたのではということに。職場(戦艦の厨房)を訪ねると、彼女が備品のバーナーを無断で持ち出しており、その持ち出されたバーナーに犯人が細工したと思われる。また何か悩んでいて軍の匿名カウンセリングを受けようとしていたが、ロレッタの見立てでは過去に薬物に苦しんでいたらしいことから、再び使い始めてしまい悩んでいるのかも…と思われる。実際、ダニエルの通話記録などを調べると、元同僚で、彼女に薬物を売っていたテイラー(パイ王子の依頼でZolfoにネズミを仕込んだ張本人)と事故の直前に会っていたことが判明。お店に事情聴取に行くとタイラーが逃げ出します。逃げていたのはちょうどこの辺。

f:id:crescentagency:20190420162826j:plain

Zolfoのある位置からもそう遠くない場所なので、買収して拡大しても商圏かぶっちゃうんじゃないかなー。

テイラーはダニエルとCrescent City Connection(おなじみの、ミシシッピに架かる二本橋)の下で会い、彼女から1万5千ドル受け取ってたそうですが、この橋の周辺、ホントよく犯罪現場になりますね。。現実にはそんなに治安悪い場所でもないと思うんですけどね。

しかしダニエルの払ったお金は薬代ではなく、フロリダのリゾート物件のタイムシェア費用。ダニエルが、誰にも見つからない所に逃げたいと頼んだためでした。

そしてロレッタに呼ばれてモルグに行くキング。セバスチャンがDirty Coastの視力検査Tシャツ着てた(S2E3参照)!

f:id:crescentagency:20190420164839j:plain

ロレッタが薬物に関してダニエルの医療記録を調べていたら、母親エレインが夫(ダニエルの継父)から虐待を受けている疑いが生じたとのこと。カウンセリングもリゾート物件も彼女を逃がすためではと推測されました。それに気づいた継父が怒ってダニエルを殺そうとしたのだろう。キングがエレインと話をして説得、継父をお店に呼び出して自白させたところを逮捕したのでした。

 

エンディング、Gary Clark Jr.が再び登場し、またZolfo'sの再建のためにシェフが集まっていましたが、彼ら(John Besh、Susan Spicer、Leah Chase、Sue Zemanick)も実在するニューオリンズの有名シェフたちご本人です。

John Beshさんはダニエルのお見舞いにも来てましたね。

 

今回はサイドストーリーも少し多め。まずは忙しすぎてバーの運営にまで手が回らなくなり、ロレッタの説得などもあって遂に店長を雇う決心をしたキング。普通に考えて今まで両立してた方がおかしいのですが、全部自分でやらなきゃ気が済まなそうなキングもようやく諦めたみたいです。

そして前話(S2E21)からの続きで、マシューズ中将の情報漏れの件でブロディがDCに派遣されて調査をしてました。なんかあったらギブスやヴァンスに連絡するんだよ!と本家メンバーの名前が出てきてちょっとテンション上がったけど残念ながら出演はなし。

ブロディが「チャンネル産業」という情報漏れの拠点になったと思われる会社名を突き止めたあたりでFBIに身柄拘束されてしまいます。そこに突然現れて彼女を助け出したのが国土安全保障省(DHS)のルッソ捜査官。彼の話では、チャンネル産業はNSAの機密情報を保管する会社で、ブロディの掴んだ情報と合わせるとフランクリンという技師に繋がった。しかし彼の自宅に行くと、「全部自分がやりました」という遺書を残して自殺していた…って、これ絶対自殺じゃないやつですよね。ルッソはブロディに気がありそうな、利用して情報を得たそうな、なんとも胡散臭いオーラ全開なんですが、これはブロディ降板について事前にしってたゆえの先入観でしょうか。なんにしても残り2話、彼が何らかの形で絡んでいくのは間違いないなという終わり方でした。

 

ところで今回のタイトルHelp Wantedは、お店が回らなくなったキング、怪我を負いながらお店を再建するダニエル(とエレイン)、そして訳も分からずFBIに拘束されたブロディへのHelpが必要だってことなのかな。この番組のエピソードタイトルは短いながらも凝ったものが結構多いですよね。