NCIS: ニューオーリンズ (S2E14)

Father's Day / 葬られた真実

市長となったハミルトンがランドン・コート・ホテルでマルディグラを祝うパーティーを主催する中、女性に誘い出され誘拐された。一方プライドもバーのオープンを祝っている中、配達された酒のサインをしに外に出た際、薬を打たれてさらわれてしまう。そして気が付くとハミルトンと同じ部屋に拘束されており……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用) 

 

アメリカのドラマといえばハロウィン、感謝祭、クリスマスエピあたりは定番ですが、今回はニューオリンズならではのマルディグラエピでした。

S2E6対立候補が自滅したこともあり、ハミルトンは無事市長になれたようです。Landon Court Hotelのボールルームでマルディグラパーティを開催し、ゲストミュージシャンはJon Cleary & The Absolute Monster Gentlemen。

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S1E11に続き2度目の登場です。嬉しいなぁ。しかし前回はドラマーJellybeanだったけど、今回は別人ぽいですね。ほとんど映らず誰か判らなかったんですが、ほんとにこの人ドラマー交代多いよなぁ(ちなみにJon Clearyは1ヶ月半くらい前に来日公演がありました。ベーシストはこの時と同じCornell Williamsでした。東京公演(Jon Cleary Trio)のレポートはこちら )。

劇中で演奏していたのはPump It Up、Mo Hippaなどですね。

Pump It Up

Pump It Up

  • ジョン・クリアリー
  • ソウル
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes
Mo Hippa

Mo Hippa

  • The Absolute Monster Gentlemen & ジョン・クリアリー
  • R&B/ソウル
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

なお、会場のLandon Court Hotelは実在しないようです。ここは詳しくは後ほど。

ハミルトンは赤いドレスの綺麗なお姉さんに「2人きりになりたい」とか誘惑されてあっさり付いて行っちゃいました。いいのか?

あと、MONO(Mayor Of New Orleans)の略称も初めて知りました。実際に使われてるのかな。

 

一方キングのバーも本格的にオープンしたらしく、こっちのゲストはGlen David Andrews。もちろんキングもピアノで共演し、NOLAチームのメンバーも一緒にお祝いしています。

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彼はニューオリンズネイティブのミュージシャンで、Andrews家は音楽一家、Glenの祖父Jessie Hillや従兄弟のJames Andrews、Troy Andrewsなどもミュージシャンです(特にTroy AndrewsはTrombone Shortyの名で今や世界規模で飛び回ってる超売れっ子。日本にもフジロック始め何度か来ています)。

番組のこの短いシーンでは伝わりづらいかもしれませんが、Glenのステージは本当に!素晴らしいですよ。今年のジャズフェスで観た彼のゴスペルステージは最高だったし、教会でのライブアルバムWalking Through Heaven's Gateも圧巻です。

Walking Through Heaven's Gate

Walking Through Heaven's Gate

 

 

さて、店外に呼び出されてキングが何者かに誘拐された頃、Landon Courtで海兵隊と警備員が殺されたとの呼び出しが。ラサールとパーシーが駆けつけると、同時期にハミルトンも誘拐されたらしい。

 

キングとハミルトンは何者かに薬を盛られており、目を覚ますと地下室のような所で拘束されていた。ビデオレコーダーが置かれ、マスクで顔を隠した男が「告白」を要求してくるが、2人には心当たりがない。男がマスクを外すとキングは25年前の事件の関係者、マイク・スパー(Mike Spar)だと思い出します。保安官時代、彼の妻パトリシアが自殺したことを伝えに行ったのでした。マイクは妻は自殺ではなくハミルトンに殺害され、キングがそれを隠蔽したと信じているよう。マイクの主張では、当時ロースクールの学生だったハミルトンがAlastair Hotelで開催された友愛会Sigma Eta Omicron Fraternity)のマルディグラパーティに出席し、そこでパトリシアを殺したとのことですが、ハミルトンはそもそもパーティに出席してないと言います。しかし当時の写真が残っており、すぐに嘘だと判明。政治生命を守るためとのことですが、この状況で嘘つくか…とキングも相当呆れてました。ちなみにこの友愛会フラタニティ)、同名のソロリティ(女性版?)がMaryland州にあるようですが無関係でしょう。しかしフラタニティってドラマ内では大抵ロクなことしてない気がする。

ハミルトンの話では出席したけど先に帰って、その後「儀式」的なことが行われており、そこでパトリシアが殺されたのかもしれないが、その場にいなかったので断じて知らないと言う。しかしマイクが、妻は死亡時にいつも身につけていたはずのバラのペンダントを付けていなかったと言うと、心当たりを思いつく。

 

一方ブロディたちはテロの可能性も含めて捜査するも、ハミルトンを誘惑した女性が捕まり取り調べたところ、ある男性に雇われて接近しただけだと主張する。また、Krewe Livreという読書会仲間と仮装して楽しんでいたセバスチャンもラボに駆けつけ、海兵隊と警備員の死因となった薬物ペントバルビタールを同定。セバスチャン、相変わらず美味しいというか可愛いというか。今年はKrewe Chewbaccasは参加しなかったのかな。

薬物を扱っている会社の従業員から、キングとハミルトンと接点がある人物を探すとMike Sparの名前が挙がる。Dauphine Stにある彼の家に行くと、無人だったがパトリシアの死を調べていた形跡があった。新聞記事の写真にはAlistair Hotelのロゴが。ここは既に閉鎖しており、現在はLandon Court Hotelになっている。犯人たちはこのホテルの中にいるのではないかと。ロレッタ名推理でしたね。

ホテルの設計図からマイクたちが隠れていそうな場所を探しあてるのですが、その際に通用口近くのMadison Stにマイクの車が停めてあったと言っていました。Madison Stはフレンチクオーター内の短い通りなのですが、ここのすぐ近くにボールルームのありそうな大規模なホテルはありません。おそらくですが、ストーリーの性質上実在のホテル名は使えないので、ロケはHotel Monteleoneあたりで行って、場所はぼかしたのかな〜とか想像しています。

 

一方、マイク緊急連絡先である娘ステイシーへ連絡すると、2週間前に薬物の過剰摂取で亡くなっていた。父から母は事故死だと聞かされていたのにある日自殺について知ってしまい、ショックでお酒と薬に溺れていたのでした。マイクの犯行も、娘の無念を晴らすためだったようです。

マイクは突入時に、持っていたレコーダーを銃と間違われ射殺されてしまいます(ひどい…)。しかし「バラのペンダント」でハミルトンが真実に気づいていたため、パトリシア殺害の犯人は無事逮捕。ハミルトンの参謀としてパーティにずっと一緒にいたトム・ビュジェイでした。殺した女性から奪ったペンダントを「戦利品」として奥様にプレゼントとか、怖すぎる…。

 

ハミルトン、相変わらず胡散臭さ満点ですが今回も結局シロ。しかもキングに「お前の命を救ってやった」とドヤってるし。でも件のマルディグラパーティ、本当に途中で帰ったというのは嘘かもしれないし、殺害現場にいなかった証拠もないんですよね。こういう腹黒いグレーキャラ大好きなので、今後もキングとどんどんいがみ合って欲しいですね!

 

ところでパットンが持ってきたキングケーキ、中に入っているBabyを引き当てた人はこの一年健康と富に恵まれる、とブロディが言ってましたが、S1E15(マルディグラエピ)で書いたように、ここは地域等によって色々ルールが異なるみたいです。あと、ラサールがマルディグラ発祥の地はアラバマだとか言ってたけど、たぶんこれは冗談かと…。

 

 →追記:なんとこの記事によると、1699年にアラバマ州モービルにたどり着いたPierre Le Moyne d'Ivervilleという人が、その地をPoint du Mardi Grasと名付けてパーティを行ったのだとか。そのためモービルの人たちはマルディグラ発祥の地を主張しているらしいです。ラサール、モービル出身だもんね。適当なこと言ってるかと思ってたよ、ごめんよ…。