NCIS: ニューオーリンズ (S6E5)

愛しのスパイ / Spies & Lies

ラサールの兄、ケイドが遺体で発見される。悲しむラサールだが、捜査に加わり検視結果の報告にも立ち会いたいと言って気丈に振る舞う。チームはウィルの協力を得て「ショーティ」という男を探すことに。しかし、公園の監視カメラは壊されており……。スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

今回はモービルでのケイドの捜査とニューオリンズの捜査と扱いは半々な印象でしたが、ここはニューオリンズネタを拾う場所なのでそっちの話から。

マックス・ランドリー大尉が、自分の恋人リナがスパイかもしれないので調べて欲しいとNCISにやってきます。もしかしたら彼のPCから機密情報を盗んでいるかもしれない。でもマックスはリナにプロポーズしたいと思っており、またポリグラフ検査を近々あるので疑惑を晴らしたいとのことでした。 

ちょうどマックスが訪ねてきた時間帯は、各自が好きに過ごすと決めていたタイミングで、リナは友人のフレンチクオーターで早めのディナーをしているはず。ということでセバスチャンとグレゴリオが様子を見に行きます。場所はRoyal Houseというシーフードレストラン。お馴染みロケ地の裁判所のすぐ近くで、S1E14でも名前だけ登場しています。

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この時にミュージシャンが演奏していたのはこの場所。
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ミュージシャンは右側のサックス奏者(Trevarri Huff-Bone)のみクレジットされていました。全然知らない方だったけど、調べたらお若いながらDonald HarrisonやEvan Christopher、Marsalis親子などとも共演歴があるみたい。ジャズ系の方ですね。左側のベーシストは残念ながら不明です。しかし待ち時間のセバスチャンとグレゴリオが可愛いですね。頑固爺さんと頑固婆さん…いいじゃないの!

この後リナが人力タクシー(私はニューオリンズでは観光目的っぽいのを数回見かけた程度だけど、市民も普通に使ってるのかな…)で移動して、グレゴリオたちに身柄拘束されたのはこの辺。
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フレンチクオーターど真ん中、現実にはこんな場所で白昼堂々大捕物があったら嫌だな…って場所です。私の好きなお素敵な土産物店もたくさんあるエリア。ああ、懐かしい…行きたいなぁ。

 

さて、リナは「スパイ行為」を認めますが、もともとはウガンダで研究していた時代にNGO職員を名乗る男から声をかけられ、社会貢献のつもりで始めたのだそう。しかし背後にロシア人がいて脅され、抜けることができなくなってしまった。マックスと出会って本気で好きになってしまい、彼から盗んだデータは改竄して使えない状態で渡していたそうです。

ハンナさん達はリナの話に半信半疑だったところ、マックスを人質に取ったロシア人からデータをよこせとリナに連絡が来たことから、リナが協力を申し出ました。

 

リナがロシア人たちと待ち合わせたホテルはCBD(Central Business District、ビジネス街)に実在するNOPSI Hotel
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ロビーで演奏していたのはトランペットがMarc Braud、ピアノはMeghan Swartzです。
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こちらもジャズ系の方なのであまり詳しくないんですが、どちらもPreservation Hall Jazz Bandの方なのかな? Mark Braudは何度か番組に出演しており、劇中音楽の作曲なども担当しています。現地の友人の話では、彼の奥様が番組のmusic directorなはずとのこと(雑談で出てきただけなので真偽は不明です)。

 

データの受け渡し場所であるエレベーターに連れて来られたマックス、リナとともに取り残され、殺し屋が乗り込んでくる前に天井に移動してグレゴリオたちが殺し屋を制圧、マックスはその場でリナにプロポーズしました。セバスチャン大歓喜。今回のセバスチャンはなんだか全体的に乙女で最高に可愛いかったですね。リアリストなグレゴリオが皮肉で返すとムキになり、そんな2人を微笑ましく見守る安定感抜群のハンナさん、みんなまとめて大好きです(しかしハンナさん中の人のネカー・ザデガンさんですが、実年齢はなんとTabastianたちの役者さんより年下なんですよね。あの落ち着きと安定感はどこから…)。しかしセバスチャン、忘れてたけど実は意外と女性関係で色々ありました。実はモテキャラ?

 

ラサールの方ですが、雑にまとめるとキングも加わって捜査するうちにドランという男がケイド殺害を自首してきた。しかしケイドが巻き込まれた麻薬組織で扱っていた薬物が合成オピオイドを改変して依存性を高めたものということで黒幕はかなりの資金を持っているはず。ドランが主犯とは思えず誰かをかばって自首してきたとラサールたちは主張するものの、凶器もあることからモービル警察は相手にしません。このままじゃ終わらせないぞ!という感じでした。

うーん、ストーリー上仕方ないのかもしれないけど管轄外の事件をキングまで一緒になって何の説明もなくがっつり捜査してるし(挙句自首した男を犯人じゃない!と言い出してモービル警察も迷惑そうだったけど、そりゃ無理もないよね…でした)、ラサールは私情が入りすぎてショーティことゴギンズに暴力振るうし、ちょっと感情移入がしづらかったです。キングもそもそもラサールを身内の事件の捜査に参加させてる時点でルール違反なんだから、暴力沙汰起こしたのに「これからは気をつけろ」じゃ甘過ぎる。まあ、あまり細かいことにこだわるとドラマが成立しなくなっちゃうんですけどね。

ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった(Once Were Brothers)

theband.ayapro.ne.jp

ロビ爺さんことRobbie Robertsonの自伝「Testimony」をもとに作られた映画(ってことでいいのよね?自伝読んでないんだけど)。てっきりスコセッシさんの映画だと思っていたら、監督はダニエル・ロアーという20代の若いカナダ人男性でした。子供の頃からThe Bandを聴いて育ったようだけど、いわゆるリアルタイム世代では全然ないです(この歳だと親ですらリアルタイムじゃないのでは…)。インタビュー記事見つけたので貼っておきます。

www.pen-online.jp

 

私はThe Bandの音楽はもちろん昔から大好きだけど、メンバー間の確執とかにはあまり興味がないというか積極的に知りたくないというかそういうスタンスで、ただまあ最低限の話は人並に知っている、という感じです。で、冗談半分・本気半分で「リヴォン・ヘルム原理主義」を自称しているのでロビ爺さんにそんなに良い印象はない。実際、最初この映画のトレーラーを見た時も最っ高にモヤモヤして、「短時間の予告だけで人をここまでモヤモヤさせるロビ爺さん、ある意味天才だな!」とも思ったのですが、観ないという選択肢はないので、せめて彼に丸め込まれないようにまずはリヴォン・ヘルム様の自伝で予習することにしました。結局事前に読み終えるどころか2人が出会うところすら間に合わなかったんですが。ダメじゃん。

 

まあ観終わってみれば良くも悪くも予想通りのロビ爺さん独演オン・ステージ、特段丸め込まれることもなく思ったほど激しくモヤモヤするでもなく、結構楽しめました。何というか、まあこれが彼と奥様にとっての「真実」だと言うのなら「ああ、そうですか」としか。ただ、私もリヴォン・ヘルム原理主義とはいえ彼が聖人じゃないことくらい解ってるけど、解散後の不仲を「嫉妬」や「思い込み」と言い切ってしまうのはどうなんだろう。「そういうとこやぞ」と言いたくなる気持ちは否定できません。

でもまあ、ロビ爺さんもかつて人生最高の時間を共にした兄弟のようなリヴォン様に「誤解」され、ちゃんと和解できないままお別れしちゃったのは本当に悲しかったんだろうな…と、しんみりするくらいには丸め込まれました。当時彼が病床を訪ねた話はリアルタイムで読んでたし、思い出してちょっと泣きそうになりました。

しかし言い方は悪いが死人に口なし、ここまできたら残る唯一の存命メンバー、ガースさんがお元気なうちに口を開いて思うところを語って欲しい気もすします。彼が今もウッドストック在住なのが全てを語っているような気もするのは考えすぎでしょうか。

 

で、映画観てから色々ネット探してたら見つけた記事。

lp.p.pia.jp

ボブ・ディランに造詣の深いみうらじゅん氏なので踏み込んだ感想が読めるかな…と思いきやほとんど髭の話しかしてないという。まあ、ある意味期待を裏切らないとも言える。

ていうか驚いたのが映画にも登場してノリノリで色々と話していらしたドミニク・ロバートソンさん、ロビ爺さんも馴れ初めとかをデレデレと話していたんだけどお2人離婚しとったんかい!! なんなんだ。そしてこの記事にも書いてるNo Direction Homeも確かに、ボブ・ディランの元カノさんたち(Mavisも!)が、うっとりと幸せそうに思い出を語るシーンがあってディランは天性のモテ男なのか!と思ったんだけど、わりとよくある話なんですかね。そんなシチュエーションに出くわしたことないので断言はできないけど、私は元彼の映画に出るとか絶対嫌だけどなぁ。

ちなみに驚いたといえばロニー・ホーキンスさんがご存命だったのもびっくりでした。私の中でいつの間にか勝手に鬼籍に入ってたよ。すみません…。

 

そうそう、ドミニクさんについては後日ふと思ったのが、これロバートソン(元)夫妻視点で描かれているから見えてこないけど、実際ビッグピンクでの共同生活の中に1人だけ「家族」を持ち込むのってどうだったのかな?とは思います。「ジョンとヨーコ」ほどの爆弾ではなかったかもしれないけど、正直残りの4人は結構やりづらいこともあったのでは。当然価値観や優先順位も違ってくるし。案外「人生最高の時間を過ごせた」と思っていたのはロビ爺さんだけだったりして…という悲しいオチではないことを祈ります。今後リヴォン様の自伝を引き続き読み進めたら色々わかってくるのかな。なんか知れば知るほど私の中でラストワルツにケチがつきそうで不安でもあるんだけど(メンバー確執エピソードを今まで積極的に知ろうとしなかったおそらく最大の理由)。

 

2年前に公開されたクイーンの伝記映画「Bohemian Rhapsody」が驚異的に大ヒットし、この映画の内容がもはやオフィシャルな事実のように誤解されがちなこともある昨今、Once Were BrothersがオフィシャルなThe Bandの歴史として認識されたら嫌だなぁとかずっと思ってたんですが、ネットで感想を読む限り皆さん比較的冷静なようで安心しました。まあそもそもこの映画を観に行ってる時点でThe Bandの結構なファンで、ロビ爺さんの性格(口の上手さ?)やリヴォン様との確執なんかはすでに私よりよくご存知の方が多かったのでしょう。自意識過剰(?)というか、クイーンとの人気の差を見せつけられたようで少し残念でもあります。いや、クイーンも大好きだけどね!

NCIS: ニューオーリンズ (S6E4)

見落とし / Overlooked

海軍航空基地勤務の兵曹、エレナが父親の誕生パーティーに参加中、突然連邦捜査官が突入し父親が連行されてしまう。さらにその後エレナも行方不明となり、プライドたちが捜索に乗り出すことに。スーパー!ドラマTVサイトより引用)

久しぶりに結構ロケ地が特定できてご機嫌です。

ただ、残念ながらミュージシャンの出演がまだ全然ないんですよね。今後何組か出演することは本国放送時のバンドのSNSなどで把握してるのですが…。

 

エレナの父親の誕生会を開催していたのはここ。

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なんと、Fleurty Girlのフレンチクオーター店でした。少し前までFQ内の別の場所にあったんですが、どういう事情でかテナント契約が更新できず心配していたところ移転先が見つかったと知りホッとしていたのでした。具体的な場所までは知らなかったけど、ここだったのね。タイミング的に、移転前の空き店舗で撮影したのかも。ちなみにグレゴリオとパーシーのアパートから徒歩2〜3分のご近所です(なのですぐに特定できた)。

Fleurty Girl、私がニューオリンズに行くと必ず寄って何かしら買ってしまう(そして行けなくても普段から商品チェックをしている)大好きなお店の1つです。オーナーは3人の子を持つシングルマザーで、十数年前になけなしの資金でTシャツを作って自宅のバックヤードで売り始めたのが今やニューオリンズに数店、更に空港や他州にまで支店を出しているというすごい方。現在はTシャツのみならずニューオリンズをモチーフにしたアクセサリーや雑貨などを中心に、色々販売しています。

なお、現在のお店の写真など見る限り今回のパーティ会場とだいぶ雰囲気が違ったので、会場内部はセットだったか、あるいは移転前に大幅に内装を変えたのかもしれません。

 

さて、CIAほどじゃないにせよNCISでは割と悪人ポジションのICEがこの会場に強制捜査に入り、エレナの父親(亡命申請中のホンジュラス人)たちと、アメリカ国籍どころか海軍兵のエレナまで連行してしまいます。エレナは後に釈放されるも、拘置所若い女性だけが何処かに消えていくという噂を耳にし、人身売買の疑いがあるので調べて欲しいとNCISに依頼しました。

で、グレゴリオとエレナが訪ねた民間のデュバル拘置所はここ。
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実際には川向こうのGretnaにあるJefferson Parish Detention Centerなので公的な拘置施設です。現実にどの程度なのか不明ですが、拘置所が足りなくて民間に委託ってなかなかすごい。犯罪者が多すぎるのか公的制度が手薄すぎるのか。ちなみにドラマではこの写真のあたりが正面玄関の設定でしたが、実際にはこの裏側にもう少し立派なエントランスがあります。

拘置所の責任者は当然人身売買は否定するも何か隠している様子。過去にここへFBIが操作に入った記録を見ると、当時の責任者はアイズラーだった。ということでキングは彼に協力を求めに行きました。アイズラー、アポリオンのタスクフォースの為に表向きFBIを退職してたはずだけど、結局戻って半年ほど休職してたんですね。まあ死にかけたし、普通に復職してるキングの方がおかしいよね…。

 

アイズラーの協力で拘置所の運転手バーンズ(ちなみに住所3455 Mendez Stはいつものように通りは実在・番地は架空です)に大金が振り込まれていることを突き止めて取り調べますが、当然否認したのでそのまま釈放して泳がせて電話を傍受するなどして暫く捜査を続けたところ、拘置所から連れ出した女性たちを一時的に置いていたマッサージ店を突き止めました。アラビ(Arabi)地区にあるこの建物です。
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車で尾行している際に、「St Claude Aveを西に進んで右折」といったセリフがありましたが、周囲の風景から撮影場所を推測してその通りにGoogleマップで追いかけたら辿り着きました。相変わらず地味にリアル。

店内に突入して捕らわれた女性たちを救出、マッサージ店の経営者を逮捕してデュバル拘置所人身売買について証言するよう説得します。それを元に令状を取り、拘置所強制捜査に入って責任者もろとも無事逮捕できたのでした。

しかしアメリカの犯罪捜査系のドラマって、こういう組織的な人身売買の話がわりとよく出てくるけど現実に結構あることなのかな。日本でも昔、某ネズミーランドで子どもが拐われて…みたいな都市伝説があったけど、(私の知る限り)ほんと都市伝説レベルにかなりレアな犯罪な気がします。

なお、エレナの父親は自由人権協会の働きでアメリカに留まり、亡命申請が続けられることになりました。ハンナさんもご両親がイランから亡命してアメリカに来たんですね。そんな経緯もあってかエレナに結構肩入れしてたけど、キングは「時代も変わったし」という感じで比較的冷静だったのが対照的でした。

アイズラーはすっかりニューオリンズから離れがたくなったようで、FBIのニューオリンズ支局に復職とかしてくれちゃうのかな? だったら嬉しいな。グレゴリオが彼にハグしたりして「ニューオリンズの先輩風」を吹かせていたのが可愛かったです。うん、ニューオリンズでソーシャルディスタンスは難しいと思う。そして家族や友人の支えで回復したというアイズラーの言葉が、一人で何でも抱え込んでしまうキングに届くといいなと思いました。ジミーもロレッタもめちゃくちゃ心配してるんだよ…。

 

さて、ケイドの捜査ですが、セバスチャンと共にアラバマ州モービルへ出かけたラサール。ショーティというあだ名のドラッグの売人を探しつつ、ケイドの行方を追います。ケイドの財布を拾ったというホームレスの証言で付近の森を捜索すると身元不明の焼死体が出てきて、ロレッタの検視の結果残念ながらケイドだった…という悲しい結末でした。正直、去年ネタバレしていたので予想はついていたんだけど、この数年で恋人や父を亡くし、兄とも色んなトラブルがありながらもここまで支えてきたラサールの心境を思うと胸が痛みます。まあ、ニューオリンズのヒーロー(Trombone Shorty)のニックネームを売人の名前に使うなよとか、ラサールが心配だからセバスチャンを同行させるなんて、セバスチャン成長したなぁとか、他にも色々思うところはあったのですが。

NCIS: ニューオーリンズ (S6E3)

古傷のニューヨーク / Bad Apple

プライドがまだ保安官代理だった頃、十代の少女アシュリー殺害事件の捜査を補佐していた。容疑者は十代の男ホイットマンだったが、証拠不十分で釈放されていた。それから20年、ホイットマンをニューヨークで勾留したと市警から連絡が入り……。スーパー!ドラマTVサイトより引用)

今回は半分くらいニューヨークロケ。ということでこれと言ったご当地ネタもなかったのが残念でした。

今シーズンはまだ地元ミュージシャンの出演もないし、ニューオリンズ的にはちょっと物足りないなぁ。

 

というわけで簡単にあらすじのみ書いていくと、キングがJPSO(Jefferson Parish Sheriff's Office、NCISに転職する前のジェファソン郡保安官事務所)勤務の頃、ロレッタと初めて一緒に仕事をした事件についての話でした。

殺害された10代の少女アシュリーは、特別学校(問題のある生徒を集めて校正させる的な学校)の校長先生の娘で、容疑者はそこの生徒のホイットマンだぅたが、証拠不十分かつ当時のキングの上司が取調べ中にホイットマンに暴力を振るったことで釈放されてしまっていました。現在ニューヨーク在住のホイットマンのアパートが火事になり、消化活動中にアシュリーの下着が発見されたことからキングがニューヨークに呼び出され、NYPDに捜査に参加します。

下着の入っていた箱には他にも女性の持ち物が3種類入っていたため、ホイットマンは他にも女性を殺しており、彼女たちの持ち物を「戦利品」として残していたと思われます。ホイットマンのメール履歴から、全国で似た手口の3つの事件が発生した際に彼が近くにいたことは判ったが、他にも似た事件が4つあり、それらについてはアリバイがあった。アシュリーの検視記録をセバスチャンが最新機器で分析したところ凶器は2種類検出されたことからも犯人は2人組なのでは?ということに。

アシュリーの父に話を聞きに行くと、ホイットマンは当時レイシーというメンターの男性(卒業生)と親しくしていたらしい。レイシーは特別学校の成功例の1人で、当時野球部のキャプテンを務めており、現在は妻子もいてエネルギーコンサルタントの仕事をしている。

 

一連の被害者達を詳しく調べていくと、ある被害者の夫がホイットマンを以前クビにしていたことが判ります。アシュリーの父親も在学当時ホイットマンに厳しく接しており、ホイットマンはアリバイを用意した上で恨んでいる人の大切な存在をレイシーに殺させ、レイシーも同じことをホイットマンにしているのではということに。

その頃、ホイットマンのアパートの隣人の姪御さんナディーンが行方不明になり、レイシーの行方も掴めない。ホイットマンは隣人から苦情を言われて腹を立てていた。

 

その後レイシーの偽IDが判明し、それがニューヨークのトンネルシステムで使用されていたことからキングたちが彼を追うが、逃走中に車に轢かれて亡くなってしまった。このままではホイットマンが死んだレイシーにすべての罪を押しつけてしまって終わりなので、レイシーの死を隠したキングがホイットマンを挑発して自白させて逮捕。この辺ちょっとクリミナルマインドっぽかった。

 

ニューヨークということでもちろんローレルも登場したけど、すっかり大人の美しい女性になってました。そしてキングと組んで操作していたカブレラ刑事は父親の前で堂々とローレルを口説く。ローレルも満更ではなさそうだったけど、お父さん帰ったらいくらでもデートできるんだから最後の散歩の時にわざわざ呼ばんでも…とちょっとキングがかわいそうになりました。オライオン、いい子だったけど彼とは別れちゃったのかな。そして元彼たちが父親と仲良くなり過ぎて面倒くさかったはずなのに、父と同じ職業の男性とデートって、このままうまく行ってもますます面倒くさくないのかな。美男美女でお似合いだったけど。

 

ラサールについては、ケイドの恋人の息子ウィルの告白で少しだけ進展がありました。ウィルがお小遣い稼ぎに麻薬の運び屋を始めたんだけど、その時に薬を入れたバッグを失くしてしまい、1万ドルの支払いを要求されてしまった。それをケイドに相談したらモーテルに匿われて姿を消したとのことで、このお金を巡って何らかの事件に巻き込まれたことは間違いなさそうです。ラサールはロレッタに、ケイドと身体的特徴が似た身元不明の遺体がないか調査を依頼します。

しかしラサールの家、どの辺なんだろう。S2で引っ越して以来の登場だけど、どう見ても街の中心部からは遠いので通勤そこそこ大変そうだし、何より高温多湿・低海抜のエリアの水辺の一軒家、しかも周囲に何もなくて不便そうな場所で、フルタイムの現場捜査官が1人暮らしをして維持できるのか…という疑問が。休みの日にのんびり釣りをするには最高の環境っぽかったけど。フレンチクオーターど真ん中のアパートとは随分違う環境です。

 

あとはセバスチャンがREACT(SWAT的な部隊?)に応募するとかチラッと出てきました。オタクで満足したくない!というセバスチャンに「貴方はそのままで十分尊敬されてるし愛されてるのよ!」と答えるグレゴリオ、わざと反対して奮い立たせるロレッタ、それぞれの愛情表現が素敵でした。でも個人的はセバスチャンはREACTより科学者の知能も活かせるポジションで働いて欲しいかな…。

 

そしてキングの不眠症は相変わらずですが、検査の結果は異常なしみたいです。仕事が不規則だからと睡眠薬を飲まずに処方箋を捨ててたみたいだけど…いや、ダメでしょそれ。

NCIS: ニューオーリンズ (S6E2)

ターミネーターの難問 / The Terminator Conundrum

海軍大尉が戦闘機で巡回中に謎の物体が民間機を取り巻くのを目撃する。民間機は墜落し、乗っていた操縦士のプルイットは死亡。戦闘機が近づきすぎたせいではないかと海軍大尉の責任が問われる事態になる。さらに彼女は未確認飛行物体(UFO)を目撃したと報告したため、事態はさらに複雑に……。スーパー!ドラマTVサイトより引用)

海軍大尉マイヤーズが「未確認飛行物体(Unidentified Flying Object - あくまでidentifyできないというだけで、いわゆるUFOではないと海軍大尉は主張)」を目撃したということでセバスチャンのテンションがかなり上がっていましたが、結局正体は最新技術を備えた小さなドローンの集団でした。そっちはそっちで大好物なのでいずれにしても終始楽しそうだったけど。ただシーズン序盤なので色々伏線張ったりしたいのか、1時間に色々盛り込みすぎててメインの事件が手薄だったのがちょっと残念です。

事件としては、民間機事故の責任を問われた上にUFOの報告で戦闘機の操縦許可を取り消されたマイヤーズのためにNOLAチームが真相究明するという話。UFOの正体が小型ドローンの群れだったのは判明したものの、そこで使われた技術はまだ実用化されておらず、これがブラックマーケットで武器商人に売られようとしていた。事件当時のドローンの様子からレーダーの発信源を辿るとAlgiersにある倉庫だったのですが、それがこちら。

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場所も実際Algiersにあります。ここはフレンチクオーターなどの川向こうにある地域で、モルグのロケ地からも結構近い(徒歩10分ちょっと)。

で、倉庫に入ったら人感センサーで銃弾を発射するドローンに襲われるセバスチャンとグレゴリオ。Tabastianがタッグを組んで(?)無事脱出できたけど、ほんと最高だなこの2人。

なお、この事件で墜落した民間機はパライソ社というさまざまな技術開発を行う会社のもので、乗っていたのは創業者長のプルイット。そして結局犯人は彼の義理の息子のスコットでした。プルイットにドローン開発を反対されて、独立も許されず、親子関係も悪化してたとのこと。で、その技術をブラックマーケットで売ろうとしていた情報を得て逮捕。ちなみにJeffersonの空港との設定でしたが、Jefferson(ニューオリンズの西側にある小さな街)には空港はないので、撮影はおそらくLakefrontあたりで行われたんじゃないかと思います。

捕まえて一件落着かと思いきや、そこにMen in Blackみたいな人たちが登場して身柄と事件の引き渡しを要求。ハンナさんいわく、最高機密を扱うウィンチェスターという人だそうで面識があったようですが、詳しくは語られなかったのできっと後日出てくるのでしょう。

 

そして相変わらず悪い夢を見てしまい寝不足なキング。冒頭で彼が夢の中で歩いていたコースはこの辺りです。

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Royal StのRouses(ルイジアナでチエーン展開するスーパー)を背に進み、Dirty Coast(最近減ったけど、セバスチャンがよくここのお店のTシャツを着ている)の手前でPirates Alleyへ。Pirate's Alley Cafeを通り過ぎてJackson Squareへ出ると、女の子の幻が倒れていたのでした(しかしあの真っ赤なスーツの男性、エルトンジョンか!と思ってしまったのは私だけではないはず…)。ちなみにこのDirty Coastのすぐ近く辺り、S4E4(ハロウィンエピ)でもロケ地に使われていました。

心配したロレッタに相談したところ、おそらくアポリオンに大量のLSDを打たれたことで脳の認知機能がおかしくなり幻覚が見えるのだろうと、Tulaneの専門家の友人を紹介してくれました。LSD、怖いですね。やっぱりドラッグはダメです。

 

でもって、ナオミちゃんのためにニューオリンズに残ることを決め、降格処分を受け入れたハンナさん。キングと机の位置を巡って攻防があったり、「私がなんとか元気付けてあげなきゃ! ニューオリンズで仕事だけなんてダメよ!(これは完全同意)」と世話焼きキャラを発揮するグレゴリオになぜかレズビアンバーに連れて行かれたり。グレゴリオさん、登場時はあんなに同僚に対してもツンツンしてたのに…(可愛い)。

ちなみにレズビアンバーはそもそもロケかセットか不明ですが、ニューオリンズの地図でちょっと検索してみたらたくさん出てきたので特定は無理そうです。ニューオリンズにはテネシー・ウィリアムズが通ったゲイバーなどもあり、保守的な南部では珍しく昔からかなり寛容なんですが、レズビアンバーもたくさんあるのですね。

「2人(キングとハンナさん)と一緒に働けて嬉しいな〜」という能天気なセバスチャンはともかく(そこがまたいいんだけど!)メンバーはまだ何となく気を遣ってる雰囲気だけど、個人的には前シーズンから2人ボス体制は新鮮で面白かったので、今後が楽しみです。

 

そして最後にラサールの兄ケイドの失踪。丸2日間施設に帰ってこないと連絡を受け、パットンに携帯を追跡してもらうも電池切れで見つけられず、ラサールは今回は捜査を離れてMobile(アラバマ州のラサールの故郷の街)に向かいます。ケイド、ここ数年は安定していたのになぁ。

ラサールがわずかな手がかりを頼りに探し回ってあるモーテルに辿り着いたところ、ケイドと付き合って半年になる恋人だという女性と、その息子さんがいた。2日前にケイドは彼ら2人をモーテルの一室に匿い、それから姿を消してしまったとのことでした。ケイドが何かに巻き込まれているのは間違いなさそうで、ラサールはとりあえず2人をニューオリンズの自分のアパートに連れて帰りました。この話はもちろん次回以降に続くので、とりあえずあらすじだけ。

NCIS: ニューオーリンズ (S6E1)

決断の時 / Judgement Call

アポリオンという犯罪組織を潰し、自らも人質になり、薬漬けになりながらなんとか生還したプライドは、休暇を取り気分転換のためにリタと東海岸を旅している。アポリオン絡みの無許可の行動についてDC本部に呼び出されお叱りを受けると思いきや、組織に貢献したとして勲章を与えられるかもしれないという。スーパー!ドラマTVサイトより引用)

シーズン6が始まりました。アポリオンの件は前シーズンで片付いたかと思いきや、キングは拷問時に投与された薬物の後遺症で悪夢を見てしまい、眠れない日が続いているようです。一方で一連の行動についてはDCからお咎めなしどころか表彰までされちゃうという謎展開。まあでもシーズン5でも昇進してたし、上層部としても結果出してる以上認めざるを得ないって感じなんですかね。

そして今までもちょこちょこ登場していたキング母が初めてちゃんと出てきました。ほぼ寝たきりみたいな状態なのを想像してたけど、調子のいい時は結構元気そうなんですね。初対面のリタとも楽しそうにしていたし。とはいえ認知症アルツハイマー?が進行しているようで、カシアスが亡くなったことはちゃんと認識できてなかったようです。

 

さて、メインストーリーでは海軍から盗まれたVXガス爆弾を盗んだグループを捕まえるべくFBIとNCISで合同捜査をしていたところ、突入直前に無関係と思われる女性を目撃したハンナさんが、FBIの号令を無視して彼女たちを救出に行きます。その後突入するも銃撃戦で犯人グループは全員死亡、しかも赤外線カメラを避けていたもう1人の人物がVXガス爆弾を持って逃走してしまい、ハンナさんは命令に背いたとして停職処分になってしまいました。いやちょっと待て。キングがあれだけやりたい放題なのになんだかんだ昇進したり、なんなら勲章ものとか言われてるのに、この扱いの差は何? ハンナさんかてとっさの判断(judgement call)で女性2名の命は救ったじゃないか(結局犯人グループの一味だったけど、生きたまま身柄確保したおかげで事情聴取はできた)。そして停職になったハンナさんに代わってキングが捜査に参加することに。せっかく休暇を取ってリタとニューヨークに行く予定だったけど、しばし延期です。

今回も残念ながらご当地ネタはほとんどないのでごく簡単にあらすじだけ書くと、VXガスを持ち去った犯人はホールデンという元特殊部隊の兵士。娘アンドレアも兵士だったがとある作戦途中に戦死しており勲章をもらっていたが娘の死の真相に疑問を抱いていた。上官のミスが理由で亡くなったのを隠蔽しているのではと訴え続けるも相手にされず、少し前に姿をくらまして特殊部隊も除隊されていた。彼はVXガスを使ってアンドレアの上官に真相を追及し、復讐しようとしていた。キングたちはホールデンを止めるためにアンドレアの上官のいるミシシッピ州ジャクソンへ向かう。

で、唯一特定できたロケ地がこちら。
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ハンナさんが査問会を終え、もう今日の質疑関係なく結論は出てそうだからどうでもいいわ!とばかりにキングと一緒にジャクソン行きのヘリに乗るシーンです。Belle Chasseという設定だけど、実際にはもう少しニューオリンズに近いFerderal Cityのあたり。背後に見えるのは、S3でセバスチャンが捜査官訓練の時にぶら下がってた鉄塔ですね。この鉄塔は実際に見てきました(その時の記事はこちら)。

 

ちなみにジャクソン、隣の州なので詳しいことは知りませんが、こちらの住所もおなじみ通りは実在、番地は架空でした。
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結局アンドレアの上官もとっさの判断(judgement call)に従って命令したがそれが失敗だったと認め、ホールデンもハンナさんの説得でVXガスの使用を諦めて投降。

結局ハンナさんの活躍で解決したのに、上層部は彼女をチームから外そうとしました。結局キングの交渉で、彼自身も降格して現場捜査官としてチームの指揮を採る代わりに、彼女もチームに残すことに。ただしハンナさんがそれを受け入れられない場合は退職しなければなりません。怒りで辞める気満々だったハンナさんですが、同じような職を民間で探すとなるとニューオリンズでは難しい(だろうね…ライアンと同じく大学の先生くらい?)、娘のそばにいるためにも残ることを決意したようでした。ちなみにナオミちゃん、ハンナさんとライアンの話ぶりでは2人の家を週替わりで行き来しながら学校に通っているっぽいけど、お互いの家が車で1時間というのはちょっとツッコミどころ。ニューオリンズはとても小さな街なので、端から端まで車で走ってもせいぜい30分くらい。ライアンの職場(Tulaneがロケ地のBarrone University)とハンナさんの職場(NOLAオフィス)まで車で15分くらいなのです。というわけで少し引っかかっているのだけど、まあ別にどうでもいいか。

 

しかしこれでキングがようやく現場復帰です。書類仕事に嫌気がさして自ら戻る、あるいは好き勝手やって怒られて戻される、のどちらかを想像していたけど予想外の展開でした。まあ彼をBelle Chasseに置いたまま主演としてストーリーに絡ませるのもそろそろ無理があったので、ドラマ的にはこれでいいんじゃないかな。ハンナさんとの扱いの違いの件は伏線だと思うので是非ちゃんと回収して欲しいです。あと今後はご当地ネタ多めだと嬉しいな。

NCIS: ニューオーリンズ (S5E23・S5E24)

国境を越えて / The River Styx, Part I & Part II

(前編) アイズラー率いる特別部隊がついにエイヴリー・ウォーカーの居場所を突き止めた。場所は南オセチアで、ジョージア共和国との国境付近にあるウォーカーのアジトへ奇襲をかけるが、逆にアイズラーの部隊が襲われてしてしまう。どこからか作戦が漏れ、ウォーカーは奇襲をすでに知っていたようだ。

(後編) ウォーカーに拉致されたプライドは拷問され、様々な薬を注入されて意識が朦朧とする。そんなプライドに、ウォーカーはアポリオンのメンバーの情報を渡せと迫る。サッターの幻覚や大切な人々の幻覚を見ながらも、かたくなに情報を渡すのを拒否するプライドだったが、徐々に現実との区別がつかなくなっていき……。

スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

最終回2時間スペシャル。ご当地ネタはほぼゼロであまり書くことがないので2話分まとめてしまいました。今シーズンはこの話に限らず全体的にご当地ネタが少なかったなぁ。100話を迎えて人気ドラマとして定着し、「ニューオリンズの紹介」という役割は終えつつあるのならそれはある意味喜ばしいことなんだろうけど、ちょっと寂しくもあります。

 

内容としては、今シーズン通してのテーマだったアポリオンの制圧。ライアンの情報提供者ルカ(これがまたなかなか胡散臭げな人だった。嫌いじゃないけど)の情報でアイズラーたちのタスクフォースは南オセチア("South... whatever it's called" byグレゴリオさん)にあるウォーカーのアジトへ。ちなみにジョージア(旧グルジア)の北側に隣接する架空の国です。現実にはジョージアの北側はロシア。NCISはシリーズの設定上、アメリカと微妙な関係の国々のスパイ組織やテロ組織などがちょくちょく登場するけど、わりとKGBハマスアルカイダにISと実名ガンガン出してきますよね。日本だと「配慮」があるのかサルウィンやエルドビアなど架空の国がよく出てくるけど(って相棒だけ?)。そんな中で南オセチアという架空の国が出てくるのは珍しいパターンだったのでは。

それはともかくアジトにウォーカーの姿はなく、逆に攻撃に遭って通信も途絶えてしまいました。毎回ウォーカーには逃げられ先回りしされることから、米国当局に内通者の存在が疑われます。NSAが、がアイズラーらしき人が地元の民兵ミリシア)に誘拐されている情報を傍受したことで、キングとラサールはS5E19プレスコット輸送から押収した偽札を身代金として準備し南オセチアへ。ラサールがNCIS入所当時にトビリシジョージアの首都)に派遣されていたんですね(そんな話は初めて聞いたぞ)。人道支援NGOを装って入国、いろいろありながらもルカの手引きで民兵から無事アイズラーを取り戻しますが、その行動もアポリオンに筒抜けだったようで引き渡しの場で襲撃に遭い、これをキングたちの罠と勘違いした民兵からも追われることになってしまいます。国境を越えてジョージア領まで行けば助けを求められるということで3人で逃げることになり、ラサールの謎のロシア語とお子様スキルで無事に難を逃れ(少女をお金で買収か…と思ったけど、どうも彼女のお目当てはキングのサングラスだったみたいですね)、国境まであと少しなところで民兵が追いついてきて襲撃されます。ラサールとアイズラーは負傷しながらもどうにかジョージアにたどり着き、国境では人質引き渡しの現場ではぐれたと思っていたルカが助けを手配してくれていました。キングは「俺はここに残る!国境にたどり着いたら応援を呼んでくれ!」と無茶なことを言って南オセチアに残りますが、ウォーカーにつかまってしまいました(この辺までが前編)。

 

一方ニューオリンズでは国土安全保障省のパーカー一行がオフィスにやってきて、まーたあんたらのボスは勝手して! 今後は私たちが主導で動くから情報全部渡しなさい!と。そしてジョージアで助けられたラサールも帰国。ちなみにアイズラーはS5E17で「死亡フラグが…」とか言ってたんですが「瀕死の重傷を負った末に死亡を装っての帰国」という半分当たり・半分外れな展開でした。飛行機から棺が出てきた時はドキッとしたけど、グレゴリオがあまりに冷静だったので怪しいなぁとは思ったんですよね。しかしパーカーたちにも死んだと思わせ、政府内のスパイからウォーカーへ偽情報を流させようと検視台にも寝かせるというなかなか大胆な作戦。FBIに遺体(じゃないけど)持って行かれなくてよかった。ロレッタも名演技でした。

ウォーカーはアポリオンに関する何らかの情報を手に入れるためにアイズラー誘拐を企てキングを誘き寄せたたはず、だからキングは生きてるだろうということで、アイズラーをこっそりジミーに匿わせ、2人でキングの部屋でアポリオン情報の手がかりを探します。結果、プライド家のお墓(はっきり判らないけどLafayette Cemetery No.1かな?)に隠されたノートパソコンを見つけました。「僕はプライド家の人間じゃないから(ここには眠らない)」と言ってたジミーが自分の名前を見つけてちょっと嬉しそうにしたのが良かったな。しかしハンナさんの車のGPSでこっそり跡をつけてきたパーカーにパソコンを取り上げられてしまいます。パーカーはかつて自分のチームも裏切りによりウォーカーに皆殺しにされたらしく、相当な執念です。

…と思っていたら、なんと内通者は彼女自身だった。なんかこの人、前も嫌われ役で出てきたよなぁと思っていたらこんな展開が待っていたとは。パーカーが取り上げたパソコンを政府の情報セキュリティ施設?に運び、ウォーカーに情報を送信しようとしたところをセバスチャンがサーバーを「物理破壊」して阻止。ギブスか! しかもタイミング良くリタが登場して(死んだはずのアイズラーから電話があって駆けつけたらしい)パーカーさんお縄。ちょっと出来すぎ感ある展開だったけどセバスチャンは可愛いしリタもカッコいいし許しちゃう。

そして瀕死のサーバーからようやくウォーカーの居場所が掴めます。なんと、飛行機でアメリカに向かっておりテキサスに着陸したと。

というわけでようやくキングの話ですが、ウォーカーは、アメリアのタトゥーに埋め込まれていたアポリオンのファイルの中身をキングから聞き出そうと幻覚剤を使ってひたすら拷問します。もう正直キングの幻覚とサッターはお腹いっぱいなんだけど、やたら「家族」をネタにするなぁと思っていたらウォーカーが知りたかったのは息子の居場所だったと。息子の母親は出産時に亡くなっており、安全のためにすぐ養子に出してウォーカー自身すら居場所を知らなかったのに、アメリアに嗅ぎ付けられ切り札にされてしまった。彼の居場所を突き止めて一緒に逃げるために情報が欲しかったみたいです。うーん、エルヴィスの「父親」はウザ微笑ましかったけど、これはどうなん?? ファイルにアクセスした人をことごとく殺したのも息子を守るためだろうけど、その後息子と逃げてどうやって育てて行くつもりだったんだ…。

まあとにかく、最後はキングに銃を向たことでスナイパーグレゴリオに仕留められてしまうんだけど、キングの「息子の安全は保証する」との言葉を聞き届けて息を引き取りました。途中から(というか最初から)よく解らなかったんだけど、結局ウォーカーってアポリオンの首謀者だったの? 彼が亡くなり、残党もここから芋づる式に捕まるんでしょうか。

最後はバーでいつものように打ち上げ。シーズン序盤では距離を置きがちだったハンナさんも楽しそうに馴染んでたし、「生き返った」アイズラーが違和感なさ過ぎてもはやレギュラー化してる…。まだフラフラしてるキングにダンスをけしかけるリタの動きにキレがあるなぁと思っていたら、中の人(Chelsea Fieldさん)はプロダンサーとしてのキャリアもあるんですね。S4はキングが撃たれてクリフハンガーでしたが、今回は平和に終わってくれて良かったです。ニューオリンズはこうであって欲しい。あと最後の音楽は地元ミュージシャン使って欲しかったけど、Princeでしたね。プリンス様じゃ文句言えないな。

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シーズン全体の感想としては、ご当地ネタはかなり少ないしキングの幻覚は意味不明だし(結局サッターなんやったんや…)、死にかけたのに全然懲りなくてローレル可哀想だし、全体的に正直あまり満足度が高いとは言えませんでした。ただ一方で、新キャラクターのハンナさんとジミーは大ヒット。暴走しがちなキングと安定感抜群のハンナさんの2車輪でチームを引っ張って行くのも新鮮でいいですね。そしてジミー、最初はキングに弟がいたなんてこじつけな感じがしたけどカシアスならありそうな話だし、回を重ねるごとにいい味出してきて、幸い今後はキングのお店を共同経営するとのことなのでずっと出続けて欲しいです。

でもって新キャラじゃないけどやはり大きかったのはグレゴリオとセバスチャンの同居! ツンデレグレゴリオ姉さん、実は一人暮らしは寂しいんでしょうか。パーシーと同居してたDecatur Stの豪華アパートが見れなくなるのはちょっと残念だけど、今後はTabastianの惜しみない供給を楽しみにしています。