NCIS: ニューオーリンズ (S1E14)

Careful What You Wish For / 過去との対峙

パック将軍の警護をしていたブロディの目の前で、同じく警護をしていたハケット捜査官が狙撃され死亡する。パック将軍が駆逐艦の発注をよそに出したため、失業した労働組合のメンバーの怨恨による犯行説が浮上する。一方、ブロディは8年前に起きた事件を再捜査されることに……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用) 

  

ニューオリンズ出身だというハケット捜査官、帰省を兼ねて地元で警護業務を志願したとのこと。いつ改装したんだろう?と言ってたのは、Royal Houseというオイスターバー。事件現場となったルイジアナ最高裁判所同様、Royal St沿いにあります。

f:id:crescentagency:20180825192641j:plain

裁判所。今年の春に訪ねたときの写真。Edward Douglas White判事(セバスチャンによれば、Big Green Edとして知られているらしい)の像も。

 

ブロディの目の前で撃たれて亡くなってしまうハケット捜査官、発砲は斜向かいの黄色い建物から猟銃でされたことが判明します。

f:id:crescentagency:20180825193309p:plain

1階はIda Manheim Antiquesというアンティークショップなようですが、2階以上はなんなんだろう? アパート??
ちなみに、Royal Stはフレンチクオーター〜Marigny地区あたりまで、このようなアンティークショップや洒落た雑貨店、ヨーロッパ風のプチホテルなどが並び、またアイアンレース(バルコニーの柵のデコレーション)が美しい建物も多く、とても美しい通りです(ロケ地でおなじみHotel Monteleoneもこの通り沿いにあります)。ニューオリンズのシンボルであるFleur de lis(百合の紋章)をあしらった雑貨なども多く売られているのでお土産にも最適です。Canal StやDecatur Stなどにもお土産物屋は多くありますが、Royal StやSt Ann Stなどの方がお洒落で質の良いものが手に入りやすいと思います。もちろんそれ以外の場所にも素敵なお店はたくさんあるし、胡散臭げなお店もそれはそれで面白いんですけどね。

 

職務中にブロディの目の前で人が亡くなるのは前任含めて2回目ということで、ブロディは警護チームのリーダーから事後面接で厳しく追及されてしまう。どうもヴァンス局長の命を受けてるらしい。前回ブロディはモルトリー艦内で勤務中、爆弾を身につけた犯人を撃つのを躊躇ってしまったんだとか。ただ、少なくとも今回は彼女にミスはなさそう。キングも「(ブロディは)プロトコルに従った」と主張します。実際、今回の事件は口実で、モルトリーでの詳細を聞き出したいようでした。

 

さて、警護対象だったパック将軍、地元の造船業労働組合から脅されており、組合のアカウントから脅迫メールも来ていたためそこから容疑者が上がるも空振り。そしてセバスチャンが狙撃現場を再現したところ、どうやら最初からハケットを狙っていたことが判明します。

そこでハケットの通話記録を辿り、高校時代からの親友だというクレイン上院議員に話を聞いたところ、幼馴染のモークという男が怪しいのではと。モークの経営する、第9区(Ninth Ward)にあるRebirth Boxing Gym(架空の施設なようです)にも通話記録があったが、ラサールが訪ねてモークを問い質すと、ハケットに銃の調達を頼まれたと言う。やはり同窓生のレーガン・ノリスのためだと。彼女はPat O's(Pat O'Brien's。フレンチクオーターにあるレストラン&バー)のウェイトレスだそうです。

クレジットカードの記録から、ハケットとレーガンが亡くなる前日に行っていたBJ's LoungeというBywater地区のバーを突き止め、ラサールとブロディが向かう。店員の話や防犯カメラの映像からレーガンの夫アレックと揉めていたのが判り、不倫やDVが疑われ、とりえあずノリス夫妻宅へ向かいます。住所(3652 Clouet St)は例のごとくストリート名は本物、番地は架空でした。自宅はもぬけの殻ですが、残されていた処方薬から、息子ディランが重病を患っており、肝臓移植待ちの状態と判ります。

ハケットの通話記録にあったコロラドの謎の電話番号が、レーガンのもう一つの電話番号と判明し、GretnaにあるOasis Motelが発信場所と特定できます。しかし部屋には血痕を掃除した跡があり、モーテルの外でレーガンの遺体が発見されてしまう。このモーテル、ラサールが「刑務所よりひどい」と言ってたけど、部屋の写真見たら高級感はないものの(まあ、モーテルだし)、普通に可愛いんですよね。

f:id:crescentagency:20180825202002j:plain

ディランの行方を案じていたら、なんと父アレックがディランを連れてモルグに出頭(?)。肝臓移植のために適合検査をしたら、ディランが実の子じゃないと判ったため、ハケットが父親じゃないかと疑ったようです。ハケットは憎いが、かといって貴重なドナーになりうる人を殺すわけないだろうと。このシーンに限らず、血は繋がってなくてもアレックからディランへの愛情が終始感じられたのに心打たれました。

 

結局、ディランの実の父親はクレイン上院議員で、レーガンからドナーを頼まれたものの、知事選を控えているのに浮気&隠し子発覚なんて冗談じゃないということで、モーテルでレーガンを殺害。ハケットはレーガンから相談を受けていたため事情を知っており、口封じのために警護のどさくさに紛れて殺した、と。最低だな。まあ偉い政治家が犯人なのはよくあるパターンですが、状況的に人を雇ったとは考えにくいし、クレインは狩猟免許持ってたんですかね。

 

ちなみに最後、ブロディはモルトリーでの出来事をきちんと話そうと決意するのですが、撃つのを躊躇ったのは、犯人の目が双子の姉エミリーにそっくりだったからだと。そしてエミリーは事件の数日前に、飲酒運転の車に轢かれて亡くなっていたのですね。ブロディに何やら「過去」がありそうなのはパイロット版から描かれてましたが、今回少し明らかになりました。この話は後日もう少し掘り下げられるのですが、少なくとも過去から目を背けて逃げ続けるのは辞めにしたようです。キングやロレッタのような大人に見守られてこそ決意できた部分もあったかもしれません。
そしてパットンがDouble PからTriple Pに(勝手に)昇格。Perfect Patton Plameなんですね。浮気がバレて離婚した的なことをほのめかしてたけど、本当かな…?