NCIS: ニューオーリンズ (S5E19)

分裂一家 / A House Divided

数々の事業を手掛けるプレスコット家のパーティーで三男のワイアットが階段から転落死する。部屋から薬と酒が見つかったことからNCISは他殺を疑うが、一家の弁護士バトラーのガードが固く、思うように家族を事情聴取できない。ワイアットは3兄弟の末っ子で、兄のブライスとは亀裂があったようで……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

プレスコット家のパーティーでピアノを弾いていたのはMatt Lemmler

f:id:crescentagency:20201102010922j:image

ここでの演奏からも判るようにジャズピアニストですが、私はそっち系の音楽あまりよく知らないです。むしろLemmlerといえばMike Lemmler、珍しい(多分)苗字だし血縁者かな?と調べたところ兄弟なようでした。Mike LemmlerはGeorge Porter Jr.のバンド(Running PardnersやTrio)で長年演奏しているキーボーディスト。兄弟で同じ楽器を選びながらも異なるジャンルで活躍しているのですね。

ちなみに会場となったプレスコット家、ロケ地はおそらくGarden District内、ハリウッドセレブの邸宅などもあるニューオリンズ随一の高級住宅地のどこかでしょう。少なくともその設定のはず…なんですが、終盤でケイレブの免許証が写った時に書かれていた住所は951 Glenwood Dr., Metairieでした。いつものように通りは実在・番地は架空なんですが、メタリーって「ニューオリンズ郊外の庶民の住宅地」ってイメージで、実際Glenwood Drをストリートビューで見てもまさにそんな感じ。なぜこの住所だったのか、謎です。息子は家を出てるから住所が違うとしても、あまりに庶民エリアすぎる…。

 

それはともかく、そんなプレスコット家主催のパーティーで、挨拶をすることになっていた末っ子ワイアットが転落死します。彼は海軍に所属する一番出来の良い息子だったのですが、事故ではなく他殺の可能性もあるということでNCISが捜査することに。しかし弁護士ががっちりガードしてくる上、名家のコネと圧力を駆使して捜査も妨害されます。ニューオリンズでは「偉そうな奴は大体友達」なキングですが、プレスコット家を牽制するだけの力は持ってなかったのかな。

そんな中でも少しずつ情報を集めるNOLAチーム。ロレッタは遺体を強引に州検事に引き取られる前に死守した血液サンプルから抗不安薬抗うつ剤を検出、本人には処方されていないことから死ぬ前に誰かに飲まされたのではと疑います。

またプレスコット家の運輸事業のコンテナが密輸に使われているのではという疑惑に辿り着き、セバスチャンとグレゴリオがコンテナを監視。

コンテナがあったのはおなじみロケ地のPort of New Oreansでした。

f:id:crescentagency:20201102010937j:image

プレスコット運輸のコンテナにはペルー産の偽札が隠されており、出入りする運び屋2名を逮捕。パットンが周辺の様子を監視カメラ映像で確認すると、ワイアットと兄ブライスが言い争う姿が映っていました。

ブライス怪しいぞってことで携帯のGPSで居場所を確認するとブライスLakefront Airportから国外逃亡。

f:id:crescentagency:20201102010919j:image

この空港もちょくちょくロケ地になってますが、ポンチャートレイン湖に面した小さな空港で、実際の場所は上の写真のオレンジのドットではなく、三角形に突き出した所にあります。ブライスを国外に逃したということで弁護士ブライス司法妨害で逮捕しますが、ハバナの空港に着陸した飛行機は無人ブライスの携帯しか出てこなかった。つまり国外逃亡は偽装で、ブライスはまだニューオリンズにいると思われます。

 

もう一人の兄ケイレブに「ブライス第一容疑者だ」と告げて泳がせたところ、案の定彼はブライスに連絡して呼び出します。ブライスが隠れていたのはこの家。

f:id:crescentagency:20201102010933j:image
f:id:crescentagency:20201102010915j:image

Esplanade Aveはフレンチクオーターの東の端にあたる通りなので、わりと街の真ん中に堂々と隠れていたことになりますね。

そしてブライスが隠れ家から姿を現すと、なんとケイレブはブライスを轢き殺してしまいました。現場は隠れ家から1ブロック、私の大好きなレストランBuffa'sの真ん前でした。
f:id:crescentagency:20201102010930j:image
f:id:crescentagency:20201102010926j:image

Buffa'sはご飯美味しいしウエイトレスさん感じいいしライブも楽しいし最高なんですが、今はレストランは一応再開したものの、ライブは無観客で時々Facebookで配信しているという状況。どうにかコロナを生き延びて欲しいです。また絶対行きたいので。

 

ケイレブは立ち去るも本気で逃げるつもりはなかったようで、彼らの所属するLafitte Clubの建物にいました。隠れ家からすぐ近くと言ってたけど、ロケ地は映像みる限りではもう少し遠くにありそう。ただ、隠れ家のある辺りのはTreme-Lafitteと呼ばれる地区なので、Lafitte Clubという名前は結構リアリティあるかも。

ケイレブは、ワイアットの敵討ちでブライスを殺してしまったのですが、その後の調べでブライスはワイアットが亡くなったパーティー会場にはいなかったことが判明します。

結局犯人は母親のアンジェラでした。プレスコット運輸事業は傾いており、ライバル会社と合併の話が進んでいた。そこにブライスの偽札密輸が明るみに出たら合併の話が流れて会社への打撃も大きくなる。ワイアットには黙っていてくれと頼んだが正義感の強い彼は首を縦に振らない。落ち着かせようと自分が処方されていた薬をこっそり飲ませたが、ワイアットは階段から足を滑らせて転落して亡くなった。殺すつもりはなく事故だったと。

弁護士バトラーさん、憎まれキャラだったけど彼女はプロとして仕事をしただけだしなんだか気の毒だったな。勘違いで殺人罪を犯してしまったケイレブも気の毒っちゃ気の毒ですが、あまりに短絡的でもう少し落ち着けなかったのかという気はします。

 

あと気の毒といえばセバスチャン! 虐められる前に自虐するって、なんだかなぁ。しかしお金持ちの集まる全寮制の寄宿学校で身につけた処世術が、今回意外な形で役立って?ました。まだ設定生きてるか不明ですが、彼はS1でMIT出身と言われてたので成績優秀な奨学生だったのかな。株価を予測するアルゴリズムを開発して同級生を儲けさせてあげたけど、自分は大好きな人たちと大好きな仕事ができる今が幸せって、ほんとグレゴリオじゃないけど「馬鹿だけど素敵」ですね。まあ私は俗物なので、それとは別にお金はあってもいいと思っちゃうんですけども。