NCIS: ニューオーリンズ (S4E5)
消えた弾丸 / Viral
国際的な暗殺者ハンス・マティスがニューオーリンズの街にいるとの情報があり、プライドを除くチームの面々がロイヤル通りに集まる。手分けしてマティスを捜索する中でセバスチャンが男を射殺するが、マティスとは別人の妻と観光に来ていた男だった。観光客を射殺したことで世間が騒ぎ始め、セバスチャンは調査されることに。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)
セバスチャン受難エピでした。
マティスを追ってチームのメンバーが集まったのは夜のフレンチクオーター。セバスチャンが男を射殺した現場はここ。
Court Tavern Po BoysというBourbon Stにあるレストランです。1ブロック離れたRoyal StにはCourt of Two Sistersという有名な老舗レストランがあるんですが、そこのカジュアルラインのお店らしい。知らなかったー。ちなみに地図を見ていると、Toulouseで見つかった容疑者がRoyalを東に行ってこのお店付近まで逃げたんなら、途中でSt. Petersにいたグレゴリオと鉢合わせしないか?という感じなのですが、地図に出ていない路地(多分レストランの一部)がありそうです。次回はここでお昼でも食べつつ検証してみようかしら。
→追記:現地を訪問してみたところ、右の建物は確かにCourt Tavernなんですが、左側の通路部分はCourt of Two Sistersのパティオ部分に通じているみたいです。Bourbon StとRoyal Stに挟まれたブロック内に、2軒並んで(背中合わせに?)建ってるみたいです。
セバスチャンが撃った男はマティスではなく、デイヴ・ドーソンというテキサス在住の機械工で、ニューオリンズには妻と観光で来ていた。セバスチャンは確かに彼が銃を向けてきたので手順通りに撃ったと言うものの、発射残渣も銃も銃弾も見つからず、ドーソンとマティスの接点も見つかりません。セバスチャンが勘違いして過剰反応で撃ってしまっただけではと疑われてしまいます。しかも、セバスチャンが発砲する様子を一般人が撮影しており、角度的にはドーソンが銃を持っているように見えない。その映像がネットに上げられて拡散している(英語では、ネットで拡散することをウィルスが拡大感染するのに倣って"go viral"と表現します。エピソードタイトルはここから取っています)。ただでさえ初めて人を殺してしまっただけでなく、誤射かもしれないとあれば、セバスチャンじゃなくても動揺しますよね。
ただ冷静に突っ込むなら、夜とはいえ観光客の溢れるフレンチクオーターで国際的にも悪名高い暗殺者を尾行するって危険すぎるし、よりによって一番賑やかなBourbon Stで発砲なんてしたらそりゃ誰かしらが撮影してネットに上げちゃうし、拡散もするよなぁとは思います…。あとあれだ、夜に発砲したのに明るくなるまで遺体を運び出さず現場検証もないってちょっと不自然だなと思ってしまいました。まあいいか。
そして本件の担当としてFBIから送られたのがアイズラー。エヴァとともに再登場したS4E3の事件で降格になり、副局長から今は一介の捜査官になったようです。アイズラーはキングに対し、ドーソンの事件には関わるなと警告し、キングも(珍しく)従います。といってもあくまでセバスチャンを信じており、彼の無実を証明するためにもマティスを捕まえようと。
パットンが、発砲事件直後に近くで盗まれた車がマリニー(Marigny)地区で見つかったことを警察無線で探り出し、マティスが逃走に使ったのかもしれないと、車の現在地であるEsplanade Aveへ向かいます。ちなみにEsplanadeはフレンチクオーターとMarigny地区の境界にあたる大きめの通りで、オフィスからキングのバーへはこの通りを渡って行きます。車のある場所で、動画を見た民間人に野次られたりなんかあったんですが、近くの建物(ホテル?)で叫び声が聞こえ、デイヴ・ドーソンの妻ローラが殺害されてしまいました。これでマティスとドーソンに繋がりがあることが濃厚になりますが、動機など詳細は何も解らないし、セバスチャンの無罪の証明にもなりません。
ロレッタはせめて真実が判るまでこれ以上世間での誤解を解きたいと、友人でもある市長代理のザーラ・テイラーに会いに行き、会見で煽るようなことを言わないで欲しいと頼みますが、突き放されてしまう。市庁舎はハミルトン時代からおなじみGallier Hallでした。
そしてキング、自宅待機中のセバスチャンに現場検証をさせるという暴挙に出ます。いやこれ誤射認定されて裁判になったら証拠隠滅とか疑われるしめちゃくちゃ不利でしょうよ…なんですが、とりあえず目立たないよう頑張ったのにかえって怪しさ満点のセバスチャンが可愛すぎました。しかし捜査の甲斐あって、銃弾がガラス製で、カーボン繊維製の銃を3Dプリンターで作製したのだろうと判明。機械工のデイヴが依頼されて作製し、マティスに渡しにニューオリンズに来た。ローラはデイヴが撃たれた直後にこっそり銃を回収したが、マティスがそれを奪うべくローラを殺害、そして奪った銃でニューオリンズにいる誰かを暗殺するのだろうと仮説が立てられますが、如何せんあやふやな点が多い。
そこで再び暴挙に出るキング。アイズラーをなだめすかしてFBIの機密データにアクセスさせ(降格したアイズラーに権限はない)、ニューオリンズを訪問予定のVIPを探るのでした。いやー、ちょっと前に「規則守れ」とか言ってたのに。しかしそのおかげで標的が判明します。シリアの情報機関のラフィク・カサールで、取引のためにCIAがLouis Armstrong International Airportへ連れてくる予定でした。ここもS2E7でブロディが母を迎えに行ったりなど、何度かロケ地として使われています。
NOLAチームは空港に急行、カサール暗殺前に無事マティスを見つけて確保し、セバスチャンの嫌疑も晴らすことができました。そしてマティス逮捕の手柄をアイズラーに譲るキング。アイズラー、返り咲きなるでしょうか。彼は実は今回、キングを助けるために来たのだと言います。DCの誰かがキングを失脚させようとしているんだとか。誰なんだろう。この辺は今シーズン次第に明らかになるのでしょう。
そしてお約束のキングのバーでの打ち上げですが、ザーラがロレッタを訪ねにやってきて過去の発言を詫び、自分に意見してくれる人間として市長選に協力して欲しいと願い出ます。そういえばザーラはまだ市長代理でしたね。こっちも今後何らかの展開がありそうで楽しみです。
ちなみにバーで歌ってたのはMia Bordersさん!
ニューオリンズ出身のシンガーソングライターで、曲はMississippi Risingでした。
(今回は出演なかったけど、彼女のバンドのギタリストは現地で活躍されてる日本人です。出てくるかなーと楽しみにしてたのでちょっと残念)
Jam in the Vanのライヴ映像も貼っておこう。かっこいいなー。
しかし事情はどうあれ人の命を奪ってしまったセバスチャン、とても「打ち上げ」という気分にはなれず自宅にいます。そこへ自宅待機中預かっていたバッジを返しにいくキング、この仕事の責任の重さを理解してなお続けたいかと問いかけます。普段は黒幕だの暴走だの半ば冗談で言ってますけど、こういう時のキングは本当に最高の上司ですよね。今回も最後までセバスチャンを信じていたし。