【蔵出し】Jazzfest 2010 - May 2 pt.3

【 やはりNevillesは偉大でした 】

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このジャズフェス看板も見納めと思うと少し寂しい…。

Neville Brothersのステージ、結構早めに行ったつもりだったけど、悪天候ながら、やはりそれなりの人が集まっている。
やっぱみんなNevilles好きなのね~って、私こそ、お前どんだけネヴィル好きなんだよと突っ込みたいとこなんですが(笑)。

今回のNew Orleans訪問、もともとNevillesはプライオリティ高かったところに、初日の「シリルさま&チャールズ兄さん遭遇事件(私の中では立派な"事件")」でますます火がついてしまったというのか。アイヴァンやイアンくんも数に入れると、今回の滞在はほとんど「ネヴィル祭り」といってよかったでしょう。。ただ今回、CharmaineやJasonなど、2世のステージはいくつか見落としているのが少し心残りです。
また次の機会にね(って、既にまた行く気まんまんだし)。


早めに行ったとはいえ、ちょうど雨もほとんど止んでおり、待つのは楽でした。足元はぬかるんでドロドロだったけど。

そして…

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満を持してのNevilles登場!!

 

あー。

あーー。。。

もう、出てきた瞬間泣きそうになりましたよ。
私にとったらまさに「聖地で神を拝む」ようなもんですから。
さらに、登場前に司会者(らしき人)が出演者の紹介兼ねて少し話すんですけど、この人がまた上手いんです。あの伝説のNevilleだぜ!大トリだぜ!盛り上がりやがれ!と言わんばかりの口上に、単純にアッサリ煽られる私。

前回のNeville Brothers来日公演の時の拙文を引用させていただくと、

Neville Brothersは、そのNew Orleansで圧倒的な後光を放つ神様のような存在。単純に、「シリルさますてき~♪」みたいな憧れもあるけれど、特に伝記を読んでからは「Neville Brothers」という存在そのものが私の中でひとつのシンボルとして特別な位置を占めています。

とのことなんですが。
この気持ちに今も変わりはありません。(てか私、いつから「シリルさま」と呼ぶようになったんだろう、笑)
それまで2度観たシリルさまのライヴも本当に素晴らしかったし、LMFでの遭遇事件での感動も忘れられないけど、やっぱり「あの4人」が揃ってステージに立っている感動というのか奇跡というのか…いやもう、もはや軽く宗教入ってるのは自覚してますけど、やっぱり特別なんですよね。

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やっぱり4人揃うと嬉しいし、感慨深くもあるんだなぁ。

さて。
Neville Brothersのライヴってのは、演奏される曲はある程度決まっていて、選曲にあまり大きなサプライズはありません(少なくとも、私の知る限り)。
誤解を恐れず言うなら、伝統芸能の演目に近いものがあるんじゃないかと思う。
でも、落語(大して詳しくないけど)だって名人が話せば同じ噺を何度聴いても面白いのと同じで、たとえ似たようなセットリストでもNevillesの演奏は聴くたびに感動するし、鉄板曲とわかっていてもイントロが流れれば嬉しくなる。テンションが上がる。
私が彼らを「人間国宝」と(勝手に)命名してるのはそれゆえ。
単純だと言われればそれまでだけど、Nevillesのライヴにはそういう普遍的な魅力を感じるのです。
ふたたび誤解を恐れず言いますが、向田邦子さんのホームドラマみたいな感じでもある。
展開はほとんどわかりきってるんだけど、そこに安心し、そして毎度感動するというのか。
もうね、ベタベタでいいんです。むしろそれがいいんです。みたいなね。

ただ、伝統芸能だの人間国宝だの言っても、決して「枯れた」ライヴなんてやらないのがNevillesの大きな魅力のひとつ。
フェスとはいえ、ほぼフルセットの長さのライヴを、年齢を感じさせない強力なテンションで演りきったのですから、素晴らしいとしか言いようがありません。

印象に残ったところはたくさんあったけど、
Hey Pokey Way>Fiyo on the Bayou>Africa>Brother John/Iko Ikoという鉄板なメドレーとか、
まさか(?)のCissy Strutや、ブラスバンドよりもファンキーなリズムでの聖者の行進、
チャールズ兄さんと福田マクニさんのGuitar&Saxのお約束な掛け合い etc.…

もうコレ言っちゃったらどうしようもないんだけど、日頃聴き親しんでるNevilleの曲たちも、聖地で聴くとすべてが特別に聞こえました。
正直、この日の演奏の出来が普段と比べてどうだったとか、私にとっては結構どうでもよかったりします。初めてなんで大目にみてください(誰に頼んでるんだ)。


ただ…そんな中でも「これは掛け値なしで感動だった!」というひとこま。

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アーティ兄さんが立ち上がった!

Big Chief演奏中のできごとでした。
私にとって「シリルさまの歌うBig Chief」は特別なので、この時もシリルさま中心に観ていた&聴いていたつもりなんですが、数曲前から登場していたJasonくんたちに加えてインディアンの皆さんもステージに出てきて盛り上がる様子に、次第に目を奪われていってたんですね。
そんなお祭り騒ぎな雰囲気に背中を押されたのか、それとも最近は体調も良かったのか、なんと演奏しながら突如アーティ兄さんが立ち上がったのです。もちろん自力で。
BrothersやFunky Metersでの来日のとき、杖に頼って歩くのもおぼつかないくらいだったあのアーティ兄さんが、自力で立ち上がってそのままオルガン弾いちゃってるんです。
ライヴに夢中でしたけど、いそいでカメラ構えました(笑)。
で、撮ったのが上の写真。

もうね、クララが立った並のサプライズですよ。
聖地の力ってあるのかもしれないなぁ、と思った瞬間でした。恥ずかしながら、涙出ました。
そして何より、元気なアーティ兄さんが観れて本当に嬉しかったのでした。
Nevillesまだまだいけるやん!てね。

そして最後はこれもお約束、アーロンさまのAmazing Grace、そしてみんな揃ってのOne Love。
ワンパターンとか言わない。
これでいいんです。
これが、いいんです。
だって、これ聴きたくて海渡ったんだもの。。


ネットでいろいろ観ていると、「Nevillesのライヴ終了後、魔法が解けたかのように急に大雨が降り出した…」みたいな記述に何度か当たったんですが、正直な印象としては、そんなにわかりやすい天候の変化はなかったかな。でも確かに、帰りのシャトルバスに向かう途中で次第に雨足が強くなってはきました。いろんな思いが混ざり合って軽く放心してたから、あまり鮮明な記憶はないんだけどね。
いずれにせよ雨合羽大活躍。そしてその下のネヴィルTシャツはアピールできず、だったのでした。

 

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ありがとう、Neville Brothers!!
また帰って来れますように!!!

2018年雑感:

もうね、感動とか何とか色々あるんですけど、8年前も今も結局ネヴィルの追っかけかよ!って感じですね。

アーティ兄さんが自力ですっと立ち上がったのは今でも鮮明に覚えてます。この後4人を別々の機会で観ることはできたけど、Neville Brothersとして観ることができたのはこの日が最後でした。もちろん観れるものなら何度だって観たかったけど、最後がジャズフェスだったので悔いはありません。アーティ兄さんとチャールズ兄さんには心からお疲れ様でしたという気持ちです。

アーロンさまとシリルさまは、お身体とお気持ちの許す限りもう少し頑張っていただけると嬉しいです。また観に行きますんで(行くと言ったらホントに行く)。