NCIS: ニューオーリンズ (S2E16)

Second Chances / あらたな始まり

工兵隊のジム・トビン兵曹長が海軍の工事現場でTNTを運びだそうとしている建設会社のジュリアン・カウフマンを見つけ、殺害される。ジュリアンはTNTを積んだバンで逃走中に事故を起こし死亡。バンに積んだ以外にも大量のTNTを海軍から手に入れ、どこかに売っていたことが分かる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用) 

 

ジム・トビン兵曹長、フレンチクオーターから勤務地Belle Chasseまで自転車で移動してましたが、自転車通勤なんでしょうか。自転車だと1時間くらいかかるから毎日は結構厳しそう。軍人だから鍛えてるのか…。ちなみに移動中に流れていた音楽はGary Clark Jr.の"Shake"です。

Shake

Shake

  • Gary Clark Jr.
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ニューオリンズの人ではありませんが(テキサス州オースティン出身)、1984年生まれとお若いながらかなり活躍されてる方で、ちょっと先のネタバレになりますがS2の終盤でご本人が出演されます。

 

トビン兵曹のカメラと入館記録から、犯人はバトン・ルージュ(Baton Rouge)の建設業者カウフマンとすぐに判明。Baton Rougeはルイジアナ州の州都で、ロレッタやローレルの出身校LSU(ルイジアナ州立大)がある街です。ニューオリンズからは車で1時間くらい。 カウフマンは逃走中の事故で死亡しますが車に爆薬(TNT)を積んでおり、海軍から盗んだものを闇サイトで裁いていたことが判ります。パットンのmobile command center楽しそうだな。マルディグラビーズとか飾ってましたね(ビーズは一般家庭でも門扉や部屋などに飾られたり無造作に引っかけられていたりします。)。貯金して自腹で買ったんならディスプレイは仕事専用じゃなくてもいいと思いますけどね。少なくともオフィスに寝泊まりしという超絶公私混同なキングに文句を言われる筋合いはないかと(言ってないけど)。

 

カウフマンの胃の内容物から最後にMama Gator's Dinerで食事をしたのが判り、キングたちが訪ねる。ここは実在しなさそうですが、Highway 90(アメリカ南部をメキシコ湾の海岸線と並行して走る高速道路)の外れで、かつ女主人の話ではAtchafalaya川からも比較的近そうなので、Morgan Cityあたりでしょうか。ニューオリンズからは車で1時間半くらいです。検視局ではキングが「(お昼は)R&Oで食べる」と言ってましたが、R&Oとはメタリー地区で1980年から続く家族経営のレストランで、ローカル料理やイタリアンが食べられるようです。ただここ、検視局から車で20分くらいかかるので随分のんびりランチするんだなーと。それかケータリングもやってるようなので、オフィスに運んでもらつもりだったのかな。

 

さて、TNTの行方を追ったところ、製造していたのは爆弾ではなくコカインで、しかも潜入捜査中のパーシーがいた。パーシーはS2E6でドラッグが原因で疎遠になった幼馴染マリオンについて明かし、S2E8で彼女の件にケリをつけるためDEAの潜入捜査参加をキングに申し出ていました。しかしキングはこの捜査について知らなかったようで「俺に黙ってどういうこっちゃ」とお怒りです。マリオンが麻薬密売の組織内で結構な重要人物になっていたので大掛かりな捜査になり、指揮官であるDEAのバンクス捜査官が口止めしていたようです。ここからは合同捜査になりました。

コカの葉を密輸し、ニューオリンズ内で精製したものを出荷したとのことで葉の出所を調べると、グレトナ(Gretna)にあるLeGrand The Floristを通じて輸入されていることが判明。パーシーが訪ねるとマリオンが店長をしており(2人は何年も会っておらず、パーシーが捜査官なことは知られていない)、マリオンがお店を出たのをラサールと一緒に尾行します。マリオンは一時期パーシーの家に引き取られて姉妹同然に育ったのが、ドラッグに溺れたことでパーシーから離れて疎遠になっていたようですね。

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このお店、Gretnaに実在してロケも行われていたのですが、残念なことに今年(2018年)1月に火事で閉店してしまったようです(お店のサイトより)。

コカインを出荷した男がBayou Drug Syndicate(BDS)のリトケという男だと判明。BDSはペイトン・カーク率いる密売組織でここ最近地元を牛耳っている。リトケを捕まえようとしたが過剰摂取で死亡したとの報が入り、それを知ったパーシーが「マリオンが組織に繋がる唯一の手がかりだ!」と暴走、応援も待たずにマリオンの家に勝手に乗り込みキング再びお怒り。マリオンは娘と伯母と一緒にいたのを拘束されるが、組織の報復を恐れて何も話さない。しかしリトケの死因がコカインに残った爆薬の成分(トルエン)だったことから、このままでは粗悪なコカインが街に出回り危険だということでパーシーに取り調べをさせる。マリオンは娘が生まれて一度足を洗ったが、兄が組織を裏切って殺され、その際の借金を返すために逆戻りしてしまったらしい。娘の安全と引き換えに、出荷したコカインの場所を探るべく盗聴器をつけてカークと会う約束に同意しました。マリオンとカークの待ち合わせ場所は、ハーベイ(Harvey)にあるEvening Star Baptist Church。

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しかしカークはマリオンの計画をなぜか知っており、車に乗せてトンネル(Harvey Tunnel)内で彼女を撃って逃走。

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ちなみに、教会の背後に写っている2本の高架がこのトンネルに繋がっています。

マリオンは幸い一命を取り留めますが、パーシーは彼女が組織に戻った事情も知らず、また一度マリオンが助けを求めて訪ねた時も信用できずに手を差し伸べなかったことを非常に後悔していました。ラサールは、パーシーに自分を責めるなと慰めます。

なお、マリオンが運ばれた病院はUniversity Medical Center

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特定の大学の付属病院というわけではなく、LSUやTulane Universityなどと提携しているみたいです。病院ぽくない建物だなぁと思ってたら、おしゃれな感じの建築事務所が設計したみたいですね(上の写真も事務所のサイトより引用)。

ちなみに病院はCanal St沿い、フレンチクオーターからほど近い所ですが、マリオンが撃たれたHarveyや花屋のあったGretnaは川向こうになります(といってもそう遠くない)。

 

一方パットンはカークが逃走した時の防犯カメラ映像から彼の偽IDを突き止め、彼がガーデン地区(Garden District)の中心部に豪邸を所有していることが判ったため、バンクスたちと突入することになりました。ロケ地まではわかりませんでしたが、Garden District内の超高級住宅地には、Sandra BullockやPeyton Manning(New Orleans Saintsの有名選手)などの家があり、観光ツアーにはセレブの家を見に行くプランもあったりします。まあ別にツアーに参加しなくても、Garden DistrictへはCanal StからSt. Charles Streetcar(緑色のストリートカー)に乗れば簡単に行けます。

 

カークの家の前にマリオンの伯母の車が停まっており、カークに計画をバラしたのが伯母だろうと判る。家には娘も一緒にいるはずなので、銃撃戦になっては危険だと、パーシーがキングを説得して潜入捜査時の身分で単身乗り込むことに。すんでのところでスナイパーがカークを仕留め、伯母も捕まり解決しました(ていうかカーク死んじゃったらトルエン入りコカイン見つからないんじゃないか)。

 

マリオンと娘は証人保護プログラム下で新しい人生を歩むことに。パーシーともわだかまりは一応溶けたようです。最後はキングとラサール、ブロディの3人でパーシーの家を訪ねます。この時キングが持ってきたガンボ・ザーブ(Gumbo Z'herbe)は肉なしのガンボで、もともとはレント(受難節。カトリックなどで、マルディグラ後の肉食が禁止された期間)の際の料理だそう。パーシーはヴィーガンですからね。一匹狼で他人に信頼も期待もしないという感じのパーシーですが、これからはチームを優先しろとキング。"You heard me?"はすごくニューオリンズっぽいセリフでした(ニューオリンズの人がよく使う表現なイメージ)。

 

ちょっと久々のパーシー登場でしたが、ブロディいわくラサールとは「職場夫婦」とのこと。ラサールはむしろブロディと付き合いが長い分親しいイメージがあったのでちょっと意外でした(もちろん恋愛要素は皆無でしたけど)。ただまあ私は学校や職場で「公然の秘密」みたいなカップルに気づかず思いきり地雷を踏んでしまうタイプなので、気づかなかっただけかもしれません。