Jazzfest 2019, April 28 #2

モンクさんの素晴らしいライブの余韻に浸りながら、お腹空いたのでご飯を買おうと、とあるブースの行列に並んだ時に事件は起きました。

 

私の前に並んでる数人グループにふと目をやると、どうも見覚えのあるイケメン青年が店員さんに注文しつつ談笑してます。…ん? え?? ちょっと彼、ショーティくんじゃないの?!! !

他のフェスではどうなのか知りませんが、ジャズフェスは地元のミュージシャンも普通にお客として楽しんでおり、ライブ隣でノリノリのおじさんがクリアリーさんだった的な目撃情報は時々聞きますし、かくいう私もこの前日、お子さん連れのJason MinglrdorffさんをLagniappe Stage付近で見かけました(親子揃ってかわいかった!)。なのでショーティくんがご飯食べに並んでても不思議はないんですが…いやいやそうは言うても今や大スター、そんな気軽にフラフラしてるもんなの?と。しかも私は本当に人の顔を覚えるのが苦手なので、他人の空似の可能性もある。サングラスかけてるのでますます判別は難しい。。いやでもさすがにショーティくんは間違えんやろー、だいたい504柄のTシャツ着てるし、何よりその下の美しげな背筋! 多分間違いないはず。でもご本人だったとしてもプライベートっぽいのに声かけたら悪いかな…としばし自問自答の末、思い切ってお声をかけてみました。ニューオリンズでは無駄に行動力ある私。

結論、ショーティくんでした! しかも対応もとっても気さくで親切! 超・超いい人! 知ってたけど!! 私が日本から来たと言うと「アリガトウ!」と答えてくれました。お礼を言いたいのはこっちの方なのに…。そしてフジロック楽しかった、また行きたいとのこと。スマッシュさん又は関係者の皆さん、これ読んでたらお願いします! ていうかこの際フジロックじゃなくて全国ツアーしませんか!

他にも少しお話したんですが、なんかフワフワしてて記憶が曖昧です。ただよく覚えてるのが、話してる間私の手を取って目を見ながらうん、うん、と頷くように聴いてくれたこと。さながら「お婆ちゃんの話を聴く孫」な構図でしたが、その丁寧な態度にますます感激してしまいました。ええ子や…ホントに、ええ子や…。

そして写真を一緒に撮ってもらったんですが、後で見たら私の帽子の羽が彼の顔に当たっており、ちょっと居心地悪そうなショーティくん。申し訳ない!帽子取ればよかった…。ていうか、言ってくれればいいのに人が良過ぎます。

もうね、スーパースターなのに本当に感じが良くて気さくで物腰も丁寧でいい人オーラが溢れていて、どれだけ賞賛してもし足りません。少し破天荒くらいの方がスターとして面白いとか言う人もいるけど、彼を見てから言ってくれと思います。品行方正で人間ができたスターの何が悪い。最高じゃないのよ。

ちなみに一緒にいた子の1人は彼の甥御さんらしく、Rebirth Brass Bandの一員として日本にも来たことがあるんだとか。甥といってもあまり年齢変わらなそうだし、James Andrewsの息子さんかな。Andrews家はなかなか家族関係が複雑そうで詳細は不明です。

しかし運命の出会い!くらいに思ってたんですが、よく考えたら私9年前のジャズフェスでもショーティくんにばったり会ってるんだよね。3回行って2回会うって結構な確率じゃ。やっぱり運命なんじゃ(違います)。

 

で、夢見心地のままご飯食べて次のステージ向かうべくふらふらと歩いていたら名前を呼ばれました。なんと初日・2日目に続けてまたも友人に再会。目指すステージが同じだったとは言え結構な偶然。つい今しがたの出来事を興奮ぎみに伝えたんですが、リアクション薄めでした。まあいいか。

というわけで友人とそのお連れさんと一緒にLagniappe StageへZeke Fishheadを観に行きました。なんかよく解ってないんだけど、The RadiatorsのEd Volkerさん(ボーカル&キーボード)のソロプロジェクト?でいいんだよね。激しく今更なんですがここ1年ちょっとでRadiatorsに急速にハマり、なのに1月のTipitina’sはせっかくニューオリンズに居ながら行けず、その後も色々あって要するに彼らのライブは本当に観たかったら相当早めに予約しないとダメなのね!と学習した私。とりあえず今回はバラで観るので勘弁してあげる!(なぜに上から)という感じです。しかしそろそろご年齢など考えると本気出さないといけません。

なお、今回なにも知らずに行ったのですがベースがRene Colemanさんでした。この人、地味に遭遇率高い。

 

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(特に追いかけてるわけではないが、行く度にお目にかかる)

 

音楽的にもRadiators 〜 Iguanas路線のそのまんまやんって感じでした。なにげにIguanasもライブ観るようになってだいぶハマったので、かなり楽しかったです。Iguanas今回は観れませんでしたが、こっちも後日のライブと合わせて思いがけずバラで観れました。

何度も書いてますが、アメリカは音楽聴きにというより喋って踊って酒飲んでみたいな人が多いんですが、今回特にそういう人の率が多くてステージ前はFais-Do-Do状態。活動歴が長いのでファンも顔なじみなのか(年齢層もかなり高め)単にフレンドリーなのか(多分それもある)。件の友人も相変わらず音楽聴きに来てるのか人に挨拶しに来てるのかって感じでライブ開始早々にはぐれてしまいました。2日前の私なら探してバイバイするとこだけど、もう学習したので放置して終演後は移動。どっちみちまだ会う予定あるし。

 

というわけで次はAcura Stageのトリ、Van Morrisonです。

それゃねー、観たいよねーVan Morrison! 飛行機嫌いとかで来日の気配は皆無だし、まだお元気そうとはいえ年齢的にもこれ逃したら次はないかもしれないし。もちろん、かなり楽しみにしてました。お客さんもかなりの大入り。

 

…なんですが。なんですが。

うーん、どうしたことだろう。正直、言うほどでもなかったなぁと。

もちろん悪かったわけじゃないし、むしろ歌も演奏もカッコ良かったし、声もバリバリ出てた。お客さんも珍しく比較的みんな熱心に聴いてた。なのに。なぜだろう、あんまり感激もなければテンションも上がらなかったんだよね。ふーん、これがVan Morrisonかー、くらいで。なんか、日本で観たくても観れない!という方々に申し訳ないくらいです。

アルバムも結構持ってて好きな曲も色々あるし、楽しみにしてたんですよ。期待が大きすぎたのか。いやそこまででもないけど、とはいえ、ねぇ。

 

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(歌もサックスも、上手かったし良かったですよ!)

 

人のせいにする訳じゃないですが、途中すぐ近くで熱中症で倒れた人がいてレスキュー隊呼ばれる騒ぎになったのでかなり注意が削がれてしまったのも少しはあります(気が散ったというより、周囲の見知らぬはずな人たちの見事な連携プレーに感動して心奪われてた。幸い倒れた方も意識が戻ってすぐに担架で運ばれました)。でもその前から「うーん、なんだかな…」と思ってたしな。

で、ふと「別にこんな思いを抱えながら最後まで観ることもなくないか?」と思い直し、結局途中で抜けてNew Breed Brass Bandを観に行きました。例のショーティくんの甥御さんが出てたバンドね。ここでニューオリンズらしく盛り上がって私的ジャズフェスの締めとしました。

 

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(最後はブラスバンド観ながらまったりと)

 

どうもその後グロリア演ったらしく一瞬1ミリくらい後悔したんですが、まあいっかーと。今思えば、「観たい」より「観ておきたい」という気持ちの方が強かったんでしょうね(同じ理由でBonnie Raittはパスした)。そうは言っても来年以降チャンスがあればVan Morrisonはきっとまた観に行くような気はします。その時にどう思うかは解りませんが。

まあ、観れて気が済んだところはあるので観て良かったとは思っています。

 

…なんか最後ちょっと歯切れ悪いけど、ジャズフェスはこれで終了。とはいえまだ夜の部あるし、ここからDaze Betweenに突入するので音楽漬けの日はまだ続きます。