New Orleans, January 2019 #10

■ New Orleans Jazz Museum

あっという間に最終日になりました。

あいにくの雨です。季節的にスコールみたいな感じでないけど、結構降ってました。ある程度覚悟していたものの、今回の滞在は気温差も激しく(というか寒い日が多く)曇りがちで、あんまりお天気に恵まれたとは言えなかったかな。まあ、どんな悪天候でも行けるだけで幸せなので文句は言いません。

ただ、天気が持ちこたえたらポンチャートレイン湖の方へロケ地巡りをしようと思ってたのはさすがに断念。代わりにJazz & Heritage Foundationの写真展を少し観て、その後Jazz Museumへ行ってきました。

 

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(N. Rampart Stにあるギャラリー)

 

写真展は、ボランティアの撮影スタッフが過去にジャズフェスなどで撮影したミュージシャンの写真など。常設という訳ではなく、ちょうど滞在中に期間限定で展示していました。OffBeatのニュースレターなどでも前から告知されていて、時間があれば行こうかなくらいに思ってたんですが、この雨じゃ街歩きもままならない感じだったのでいい機会かなと。財団の建物もそうそう入ることもないでしょうしね。

写真のことは分かりませんがボランティアの写真といえどどれも迫力あって素敵で、特に自分が行き始めるより前の写真、今はこの世にいない方達の写真など、見応えあるものでした。「フォトジェニック」とでも言うのか、ニューオリンズって本当に街も人も色鮮やかだなあと(キレイな街、ってのとは少し違うので、いわゆる「インスタ映え」て感じではない…)。中でもマルディグラインディアンの写真は部屋に飾りたいんだけど売ってくれないかな?ってくらいでした。あとシリルさまの写真とか、って部屋に貼るのか…??

ちなみにこのギャラリーはワークショップなども行われたりするらしいです。

 

その後、寄り道しつつEsplanade Aveまで歩いてJazz Museumへ。

ここは昔も行ったことがあって、その時はErica Fallsのライブを観ました。今回はJazz Yogaとかいうイベントやってました。行ってないけど…ニューオリンズの人、わりとヨガ好きだなという印象です(スタジオの看板をよく見かけた)。

造幣局(Old Mint)の建物なので1階はそっち方面の展示なのですが、前回も観たし正直それほど興味もないのでそっちはサラッとだけ観て2階へ。前回は確かKatrinaの時に救出されたFats Dominoのピアノとか展示してたのですが、今回はメイン展示が生誕100周年のProfessor Longhair。あー、そういえば宣伝してたなぁ。そんなに大きな建物じゃないし入館料も安いし、もっとちゃちい感じの展示を想像してたんですが、広くはないもののかなり充実。ちゃちいとか言ってごめんなさい(土下座)。さすがお膝元、本気出してました。

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まあ、情報量という意味では特別目新しい訳ではないんですが、短いドキュメンタリー映像がリピートで流れ続け、色んな音源を試聴できて、私物やゆかりの品なんかが色々展示されている。こういうのはミュージアムならではですよね。マニアな情報なんてその気になれば今時ネットでいくらでも探せるので、むしろ本人が弾いてたピアノ、よく飲んでたお酒の瓶、みたいな物を間近で観る方がテンション上がります。関係ないけど、いつかアラン・トゥーサン歴代ジャズフェス衣装や愛用サンダルとか展示して欲しい。そのためだけでもニューオリンズ行く価値あります。

 

ここだけでも相当お腹いっぱいなのに、更にDrumsvilleという名前でニューオリンズドラマーやパーカッショニスト達の展示コーナーも。

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(ドラム好きにはかなりヤバい展示だった…)

 

数々のレジェンドの音源や写真、シャーメインねえさんのタンバリンやチャズさんのウォッシュボードなども展示されてて、ここでも大概テンション上がります(むしろこっちの方が私には見応えあったかも)。ヴィダコヴィッチさんの若い頃の写真もあったんですが、なんたるイケメン!! さすが王子だわ〜、とうっとりしてしまいました。

私は「一見冴えない感じ(失礼)なのに、いざドラムを叩くと素敵! きゃー!」となっちゃうギャップに弱いというか、最初からカッコいいイケメンドラマーはチートな感じがしてあまり惹かれないんですが、ヴィダコヴィッチさんのこのイケメンでドラム叩かれたら一発で落ちるな、と確信(いやそもそも口説かれてない)。まあ、何だかんだロジャー・テイラーも生で観たらものすごいカッコよくて惚れぼれしたので、結局イケメンドラマー好きなんじゃないかと思う今日この頃です。イケメン万歳。

こんな感じで結局閉館までいたけど全然時間が足りず、また行かなきゃ!となりました。「また行かなきゃ」が一体幾つあるんだ。まだ行きたいけど行けてない所もたくさんあるのに。

 

■ Tin Men @ dba (Jan 23)

滞在中最後のライブはTin Menでした。来日公演以来かな。悪天候の平日早い時間とあってお店は空いており、カウンター席に座ってまったり観ることができました。

 

Tin Menの何が楽しいって、ニューオリンズ感満載のほのぼのジャグバンドサウンドはもちろんなんですが、ギターにウォッシュボードにスーザフォンというふざけた編成と、ツェッペリンからオペラまでカバーするふざけた選曲でしょうか(褒めてます)。ロバート・プラント氏も彼らのステージ観に行ったことがあるそうです。てか、彼こういうの好きそうですよね。プラントさんはシャツをはだけて高音シャウトするイケメンな若い頃も素敵だけど、音楽的には最近のソロの方が好みです。編成的には私はジャグバンド詳しくないのでもしかしたら珍しくないのかもしれませんが、私が普段聴く音楽の範囲ではかなり斬新です。でもウォッシュボードが打楽器担当、スーザが低音担当、そこにギターが乗るんだからよく考えたらそんなに奇抜でもないのか。とはいえ視覚的には結構インパクトあるし、WWOZとかで流れてると、知らない曲でも一発でTin Menと判る独特なサウンド、何より電気要らないから路上だろうが停電だろうが演奏できる、ブラスバンド的な強みもあります。派手さはないけど、とてもニューオリンズらしい好きなバンドです。

 

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ちなみにウォッシュボード担当のチャズさんはこの2週間後くらいに東京に来て何度かライブをしてくれました。その時に少しお話できる機会があって、Tin Men観に行きました!と伝えたら喜んでくださり、さらに演奏に使う金属の指ぬきまで頂いちゃいました。ええ人や。

この時はちょうどFunk on da Tableの来日とも重なっていたので1曲飛び入りしてくれました。事前にその話を聞いた時は正直、「え、チャズさんがファンクバンド飛び入りって…?!」と想像つかなかったんですが、パパグロのTootie MontanaからのInjuns Here Dey Comeをめちゃくちゃカッコよく決めてくださり大盛り上がり。こんなん逆にニューオリンズでなかなか観られないと思うので、かなりラッキーでした。ていうかチャズさんすごい。

 

話は逸れましたが、そこそこ早い時間に終わったのでこのまま残って先週見逃したウルフマンさん観ようかな〜とも思ったんだけど、ていうか昔は最終日は深夜まで遊んで帰ってシャワー&パッキング→寝ずに早朝フライトコースだったけど、もう若くないので最後にフレンチクオーターを少し散歩して素直に帰りました。大人になったなぁ。でも結局時間が気になって全然寝られなかったので、次回からやっぱり夜遊びパターンに戻そうかな。。