NCIS: ニューオーリンズ (S3E6)

One Good Man / シールズを目指して

シールズの訓練生だったマーシャン兵曹の死体が発見された。彼は前日の水中訓練でパニックを起こし、その夜、訓練所を無断で飛び出していた。マーシャンのルームメイトだった訓練生に話を聞くと、訓練の後もジョリー曹長がマーシャンをプールでしごいていたといい、その様子を携帯で録画していた。プライドが曹長を取り調べると……。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)  

 

今回の事件現場もとい遺体発見場所はグレトナにあるフェリー降り場(Gretna Ferry Landing)。別の場所で射殺されてここへ遺棄されたようです。グレトナはフレンチクオーターの川向かいのエリアで、こことCanal Stを結ぶフェリーがある…あった?? ちょっと調べてみたのですが、このルートは今は運行してなさそうですね。

被害者はシールズ訓練生のマーシャン。Lafitte High Schoolという強豪校でバスケをやっており大学(LSU、ローレルの通うルイジアナ州立大)の奨学金も決まっていたのを蹴ってシールズに入隊したそう。高校は実在しなさそうですが、LafitteおよびJean Lafitteという街はニューオリンズの少し南、ジェファソン郡にあります。

ラサールとグレゴリオが訪ねた訓練施設Stennis Space Centerルイジアナミシシッピの州境あたり、発見場所から車で1時間くらいの場所に実在しますが、海軍ではなくNASAの施設なようです。教官の話によると、マーシャンは優秀だが溺死防止訓練で落第して本人から異動願いが出たばかりだという。しかしルームメイトの話では夜に教官にプールへ呼び出されて酷くしごかれていた。教官を取り調べたところ殺害を否定、マーシャンは溺死防止訓練で手首を縛るのに、ロープを見てパニックを起こしたためその恐怖と向き合えと伝えたと主張します。

 

亡くなる直前のマーシャンのカード履歴を調べたところ、市庁舎近くのお店やコーヒースタンドをハシゴしながら数時間滞在していたことが判明。レストランはDesi Vega's Steakhouseで、サンドイッチ店は写ってなかったけど場所的に多分Betwwen the Breadでしょう。防犯カメラの映像には、市庁舎から出てきたハミルトンに何かを訴えようとして警備員に引き離されるマーシャンの姿があったので、キングはハミルトンに「どういうことやねん」と問い質しに市庁舎へ乗り込みます。ハミルトンいわく、マーシャンの高校時代のバスケ部で毎年夕食会をしており、支援者がいるため自分も参加している。マーシャンには昨年そこで出会って名刺を渡したとのこと。今年の夕食会がちょうど翌日なので、また会えるしいいやと思ったと政治家っぽく言い訳をします。そして件の1年前の夕食会ではマーシャンがバスケ部のエレンズ監督を殴るという事件があったことも判明しました。

 

そしてマーシャンの胃の内容物から、殺される前にフォックスというレストランで食事をしたことが判りましたが、店主フォックス氏がハミルトンの支援者で、夕食会もこのお店で毎年開催されているとのこと。このレストラン、The Blue Crab Restaurant and Oyster Barかな?と思ったんですが微妙に違う感じもして正確なところは不明です。いずれにしても、空撮では川沿いのレストランみたいな位置を示唆してたけど、周辺の景色から多分(川ではなく)Ponthcartrain湖に面したマリーナ近くのレストランじゃないかと思います。ここでの聞き込みから今回の事件はバスケ部がらみと思われたが、その頃ラサールたちがエレイン監督の自宅で彼の遺体を発見していた。監督による選手生徒への虐待も疑われたものの、ラサールが調べたところエレインが赴任する前にもバスケ部では匿名で性的虐待の告発があった。そして話は地方検事まで行ったにもかかわらず揉み消されており、加えて当時市会議員だったハミルトンは検事局とも繋がりがあったそうです。

 

そしてセバスチャンがマーシャンとエレイン殺害の凶器の銃を特定。フォックスで働いていた、マーシャンバスケ部仲間のメイソンの物でした。夕食会が開催される中、チームが再びフォックスに向かうと、メイソンがキングたちの姿を見てナイフを向ける。メイソンにもマーシャンと同じような手首の傷痕があったので、彼も虐待の被害者なのかと尋ねるキングに対し、言ってもどうせ誰も信じないとメイソンはナイフを自らの首元に当てます。お約束ですがキングの説得で真実を話すメイソン。昨年の暴力事件は、悩んでいる様子のマーシャンにエレンズが声をかけたら、動揺して殴ってしまったとのこと。そして今年、(おそらくシールズ共感に「恐怖と向き合え」と言われたことで)メイソンと一緒に監督に真実を話すことを決意したのだが、マーシャンも監督も殺されてしまった。彼らを虐待していたのはレストラン店主(そしてハミルトン支持者!)のフォックスでした。

逃げようとするフォックスの車から銃も見つかりその場で逮捕、キングはハミルトンに対し、知ってて黙ってたのか、検事に揉み消させたのか、と詰め寄るも「知らなかった」の一点張り。相変わらずどこまでもグレーなハミルトンです。

マーシャンがハミルトンに訴えようとして引き離されたシーン、そりゃ屈強な若い男性が突然市長に食ってかかったら警備員としては当然の対応だろうとは思うんですが、もしハミルトンが全て事情を知ってた上で知らん顔を決め込んでたんだとしたら最悪ですね。彼はお金と権力に汚いけどいざとなったらキングとも手を組む憎めない小悪党くらいのイメージなんですが、支持者の性的虐待を揉み消してたとしたら幻滅だなぁ。結局真実は闇の中ですけども。

 

そして今回はサイドストーリー2つ。

2年前のシャズフェスで出会ってアバンチュールを楽しんだ女性メロディが、「あなたの子よ♡」とタッカーという男の子を連れて現れる。時期的には恋人のサヴァンナを亡くして刹那的に女の子たちと遊んでた時期でしょうね。このシーンでストリートライブをしていたのはWashboard Chaz Blues Trioです。

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ウォッシュボード(いわゆる洗濯板)を自在に操るチャズさん(写真中央)、今年の2月には日本にも来て都内数カ所でライブをしてくれました。たかが洗濯板と侮るなかれのすごい人です。私も日本やニューオリンズで何度かライブを観ています。

そしてメロディから何度も来る着信を無視するラサールに対し、「私はどうせすぐ去るし( ー`дー´)キリッ!」とか言いながら結構気にかけちゃってるグレゴリオが相変わらずのツンデレで最高でした。

 

そしてもう一つはダニーの進路。UNO (University of New Orleans)への入学が決まってたんですね。ここはポンチャートレイン湖近くにある私立大学で、ロレッタの家はトレメなので寮に入らなくても十分通学は可能でしょう。しかし突然、大学には行かず海軍に入ると言うダニー。ロレッタからは「もうあの子に苦労はさせたくない、なんとか進学するよう説得してくれ」と言われ、ダニーからは「思いつきで言ってるんじゃない、本気だから母を説得してくれ」と言われ板挟みのキング。結局どちらの味方をすることもなく、2人で直接本気で話し合うよう勧めます。最後のシーンで、抱き合う2人を見守りながらサングラスをかけて無言で車で去っていくキングはまたもホレイショでした。ロレッタとダニーは、お互い気遣うあまり言いたいことが言えない、確かに似たもの親子でした。どういう結論になるにせよ、2人にとって良い方向になるといいなぁ。