NCIS: ニューオーリンズ (S3E5)

Course Correction / 墜落の真相

海軍兵曹を乗せたチャーター機が墜落した。乗員は全員死亡。現場から見つかった遺体を調べたところ、機長と副操縦士の2人が銃で射殺されていたことが分かる。当初は機長が副操縦士を撃って自殺したと考えられたが、さらに調べを進めると、銃を撃ったのは乗っていた兵曹の1人、サアドだと判明する。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)  

 

ラサールとパーシーがブロディ後任を雇うために面接をしています。しかしグレゴリオの話では、欠員補充にとどまらずもっと人員を増やし、オフィスまで移転するプランが司法省で持ち上がってるとか。ドラマ的には避けたい展開ですが、現実的にはニューオリンズ支局はオフィスといい編成といい自由過ぎってのは確かにありますよね。ボスが寝泊りして副業でバー経営とか。

それはともかく、グレゴリオが「予定より長く居すぎてこの街を好きになってきた」と遂に本音をポロリ。で、この時にニューオリンズのこと"NOLA"って言ってるんですよね。ちょっとネタバレなのですが(といっても本筋には全く関係ない)、後日彼女はニューオリンズを"NOLA"と呼ぶよその人たちに対して「略すんじゃねえ!」と噛みつく(?)ようになるんです。今回の"NOLA"発言はこのグレゴリオの変化の伏線だったのか、そこまで考えてなかったのかは不明ですが。(ちなみに"NOLA"とは"New Orleans, Louisiana(2文字表記でLA)"のことで、ニューオリンズの略称です。なんか今更ですけど。)

 

そして今回の事件であるバイユーへのチャーター墜落、犠牲者に海軍兵曹も含まれていたためNCISも現場に行きますが、機長がナタルカルテルと繋がりがあるのでは?ということでFBIからアイズラーも駆けつけました。

キングが遺族にスピーチしていたNaval Air Station Joint Reserve Baseは軍関係の施設が集まっているBelle Chasse(ベル・チェイス)に実在します。NOLAオフィスからは川を渡って車で30分強の場所。ここで犠牲者の1人、サアド兵曹の娘エミリーの言動が気になるグレゴリオ。エミリーとサアドは長年疎遠(母と自分を捨てたとのこと)で、父を恨んでいる様子でした。

 

ロレッタの検視で、機長と副パイロットは墜落ではなく銃殺と判明し、サアドから発射残渣が見つかったことで彼が最近降格されていたことから軍への恨みが動機か?となります。とりあえずエミリーに話を聞きに行くキングとグレゴリオ。彼女の勤め先Pat O'Briensは、禁酒法時代もこっそり営業してうたという老舗バーで、現在はフレンチクオーターにあります。街の名物カクテル”hurricane"発祥のお店だそう。演奏していたのは番組のクレジットにPat O'Briens Piano Bar Entertainersとあるのでお店のハウスバンド的な人たちかな? 特に有名って訳じゃなさそうですが、上手かった…。

突っぱねようとするエミリーの心を開き、サアドが最近ニューオリンズに転属されたがってたことを聞き出すグレゴリオ。後でキングに「彼女は私に似てる気がする」と漏らしてました。

ニューオリンズに来たがっていたサアドが墜落させたとは考えにくく、セバスチャンの弾道分析からも銃を撃ったのは彼でないと判明。また墜落現場の衛星画像から、ドローンが飛び回っているのが見つかります。しかしこのタイミングで、なぜか「犯人はサアド、彼はテロリストだった」というニュースが流れてしまいました。

からの疑惑を晴らすためにもドローンの映像を解析すると、特殊な小型ドローンの集団で、そこから信号を送っている先がエミリーの自宅前にあったCIAのバン(場所はアップタウンかな?正確なところは不明です)。なんとエミリーの家を監視しており、墜落した飛行機会社の男ジェンキンスがエミリーを誘拐しようとしていたところをキングたちが阻止します。彼はCIAの工作員でしたが、取り調べてシラを切り通して釈放。またもNCISに出てくるCIAはロクでもない説が確認されました。そしてお茶を淹れるのが苦手で、「ほんのちょっと」と言いつつ結構がっつりウィスキーを注いじゃうロレッタがチャーミングでした。

 

CIAがそこまでして何を探していたのか、プリズンブレイク以来絶好調らしいセバスチャンがサアドの自宅から携帯と同期させてるPCから、エミリーに墜落直前に送ろうとしたビデオメッセージを発見、そこには乗客名簿になく遺体も見つかってない人物、カルテルの会計係エスパルザが映っていました。おそらくCIAが彼の身柄を確保して飛行機で護送していたのをカルテルが阻止すべく機長を買収して墜落させたのでしょう(機長は見返りに妻の移植手術の順位を上げてもらっていた。墜落すれば自分もほぼ確実に死ぬんだし、あまり触れられてないけどかなり辛い展開…)。

遺体が見つかってないのでエスパルザは多分逃亡中で、CIAとカルテルが探していると考えられる。墜落現場からキングが居場所を推測してバイユーへ探しに行きます。船酔いするグレゴリオかわいい。そして車で向かうラサールとパーシーが通りかかったSt. DenisやMud Lakeは実在するようです。

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こんな超絶複雑な地形を「昔釣りによく来てた」からって覚えてるキングの記憶力恐るべし…というか、バイユーは年々面積が減っていて結構深刻な環境問題であり、地形も年々変わってるはずなので、まあ作り話ですよね…って、ドラマですし。

と野暮なツッコミはともかく、最後はキングのド派手なボートアクションで突撃、NOLAチームはエスパルザをカルテルから奪還します。

増員すべしという司法省の意向を知って「確かに…」とやや弱気になってたパーシーも、私たちだけでやれるじゃん!と、ラサールと意気投合してました。しかしパーシー、ちょっと前までラサールと微妙な関係になりかけて気まずかったのに、冗談で"My hero <3"とか言っちゃうあたり、なかなか小悪魔です。

 

最後は開店前にバーの掃除をするキングをグレゴリオが訪ねるシーン。え、掃除って…バックリー店長は?と気になるのはさておき、父に捨てられた過去から逃げるようにしていたエミリーに共感していた訳を語り始めます。なんと元夫マッキンリーがカトリーナの復興資金を盗んで逃亡してしまい、それを機に離婚、ニューオリンズを去って旧姓に戻って自分も逃げるように生きてきた、FBIに入ったのも夫の罪滅ぼしみたいなものだと(そんな簡単に入れるの??という気もするけどまあいいや)。初登場時には、昔住んでたけど食べ物興味ないし気候も最悪だし…などと言ってましたが、街にいると色々思い出して辛かったみたいですね。

そしてキングは彼女をチームに入れる前に身辺調査をしたのでこのことは知っていました。でも彼女自身の罪ではないから関係ないし、チームのみんなに自分からは話すつもりもないと。ニューオリンズは懐の深い街だから…とも言ってましたが、私の知ってる限りでも本当にその通りだと思います。グレゴリオは逃げるのに疲れてきたと言ってたので、今回の事件を通して元夫やニューオリンズと向き合う決心をしたのかもしれませんね。