NCIS: ニューオーリンズ (S3E1)

Aftershocks / 思わぬ余波

バーレスク・フェスティバルの最中に、客が次々と狙撃される事件が発生。今回使われた弾と同じ弾が、先週起きた銀行家殺しでも使用されていたため、2つは同一犯による犯行とみられた。ロレッタの検視報告により、いずれの被害者も遠距離から1発で心臓を打ち抜かれていることが判明する。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)    

 

バーレスク・フェスティバルが行われていた場所はおなじみロケ地、Washington Artillery Park前の階段のあたり。Jackson Squareの向かいと言う方が馴染みがあるかな。こんな観光地ど真ん中で銃撃とか、今シーズンも物騒に始まりました。なお、New Orleans Burlesque Festivalというイベントが実際毎年秋に開催されているようですが、場所はHouse of BluesやCivic Theaterなど屋内みたいです。

 

タイミング的にはS2最終話の休暇明けで、この時点でブロディはまだ正式に退職してなかったようです(マイアミに行くと言ってましたよね)。キングはWalter "Wolfman" Washingtonのツアーから帰ってきたばかり。ってこの設定生きてたのか!

今回の被害者はマロン曹長。少し前に同じ型の銃と手口で銀行員が殺されており、スナイパーによる連続犯行とも思われる今回の事件ですが、キングが話していた「40年前のスナイパー事件」とは1973年にニューオリンズで起きた起きたMark Essexによる連続殺人事件のことでしょう。

 

今回の事件のスナイパーは、Cabildoの屋上から狙っていたようです。ここはセントルイス聖堂(St Louis Cathedral)の隣にある建物で1700年代末頃に建てられたらしく、現在はルイジアナ州立博物館になっています。入ったことないので、セバスチャンがいた場所へ立ち入れるのかは不明ですが。なお、博物館には確かナポレオンのデスマスクとかあったはずです。違ったらごめんなさい。あと、現場までhalf mile(約800メートル)って言ってたけど、実際は300メートルも離れてないです。

 

事件で瀕死の重傷を負ったギルバートはバーレスクの出演者ベラの婚約者で、Marigny(キングのバーのある地区)に新しく開店したビストロのオーナーだそう。どこかな。Marigny Brasserieが真っ先に思い浮かんだけど、そんなに新しくないしな。彼が運ばれた病院には「Southern Louisiana Hospital」の看板が出てましたが、実際にはLSU Medical Center(ルイジアナ州立附属病院)。この病院、他のエピでも使われてました。

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パーシーもオフィスで合流。S2終盤でめちゃくちゃに破壊されたオフィスを、バックリーがこんな短期間でほぼ元通りにしてました。しかも店長仕事の傍らにって、バックリー超有能!(しかしキングはNCISの部下にバーの改装手伝わせたり、バーの店長にNCISオフィスの修理させたり(しかも自分は休暇)、これはブラック経営者ではないのか…)。

パーシーは空港から直行したようですが、道が空いてたのは連続スナイパー事件で市民が出歩くのを恐れているから。秋にFall Festを控えており、それまでに何とかしろとハミルトンもキングを呼び出してせっつきます。Fall Festという名称のお祭りは実在しなさそうですが、何でもかんでもFestivalにしてしまうニューオリンズでも秋は特にハイシーズなので、旅行者の足が遠のくのは大きな痛手でしょう。「イメージを守る」というのも市長の台詞として理解できなくはないです。

 

さて、一連の事件は被害者の心臓を遠距離から一撃、証拠も残さず犯行現場近くの監視カメラが直前に切られており、周到なプロの犯行と思われますが、パットンがカメラを監視していたらChampion Square付近のカメラが次々に切られていく。あの時のハグは…とかごちゃごちゃ言ってたPerSalleも中断して現場に直行します。Champion Squareはスーパードーム(アメフト会場)のすぐ隣にある広場。何らかのイベントが行われており、演奏してたのはBig Sam's Funky Nationでした!

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しかしここでも銃撃が起こり、同じ手口で郵便局員が殺されてしまいました。

スナイパーを捕まえるべく、最後に接続の切られた監視カメラのあるフィスビルで屋上に向かうラサールとパーシー。Poydras St沿いにあるBenson Towerというビルです。

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セインツの元オーナーである故Tom Bensonが購入してこう名付けたらしく(Trump Tower的な…?)、現在はテレビ局など入っているようです。Towerの名がつき市内屈指の高層ビルですが、26階建らしいので可愛いものですね。そしてここで彼らが見つけたのはスナイパーではなく、S3の新レギュラーとなるFBIのグレゴリオ捜査官。あんたたちのせいでスナイパー取り逃がしたじゃない!と不愛想に噛み付きます。ニューオリンズにかつて住んでて土地勘があるということで、今回の事件のためにDCから派遣された風を装っていましたが、モルグで口を滑らせ、実はキングのチームを調べるために来たことが判明し、怒り心頭のキングがFBIに乗り込みました。

責任者のアイズラーいわく、君たちを疑ってるわけじゃないが、ルッソにはナタルカルテルが協力していたと思われ、突き止める必要があると。とはいえ当面はスナイパー事件に注力しようとなりました。(DCと違ってニューオリンズは小さい町で、誰かしらが知り合いなんだからコソコソした真似すんなよ!とキングが言ってましたけどほんとその通りだと思います。善行も悪行もたぶんすぐバレる)

 

3名の被害者のうち、マロン曹長を除く2名は分不相応なお金遣いをしており、誰かから裏金を得ていた疑惑が生じます。そしてマロン曹長がギルバートをかばったという目撃証言から、実は狙いはギルバートだったのでは?と調べたところ彼も高級リゾートを現金で買っていた。犯行手口とグレゴリオのプロファイリングからコスタスという男が容疑者として浮上(って、あの情報で判明するならもっと早く判っても良くない?とは思ったけど)。カルテルに雇われ、協力者の口封じをしていると思われます。そうなるとギルバートが危ない。入院中の彼は移植手術のため病院から空港に向かうらしく、その搬送中に狙われる恐れが高いです。たぶん日曜で人の多いCanal Stで狙われるだろうと。Canal Stに出るのだとすると、おそらく空港はLouis Armstrong International Airportではなく、湖沿いにある小さい方の空港(Lakefront)でしょうね。

グレゴリオが「スナイパーを狙うスナイパー」に抜擢されます。彼女とパーシーが身を潜めたのはここ。Canal Placeというショッピングモールの駐車場です。

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一方、コスタスがいたのはヒルトンホテル(DoubleTree by Hilton)の一室でした。

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Canal Placeから200メートルくらいかな?グレゴリオの腕も相当です。やたら突っかかってたパーシーも、最後はグレゴリオがコスタスの心臓を一撃し、Karma's a bitchとクールに言い放ったところで毒気を抜かれた感じでした。かっこいいな。

もっとも、病院と空港の位置から考えるとここでの銃撃は微妙に辻褄が合いませんが、そこは演出上仕方ないのでしょう。そしてこの腕の良さで次は俺たちを狙ってくるぞ…と、キングたちも戦々恐々です。

 

とりあえずスナイパーは仕留めて街にも活気が戻りましたが、殺された協力者たちとカルテルの関係はあくまで状況証拠?推測?って感じでよくわかりませんでした。ルッソとカルテルが何をどのように企んでいたのかも不明だし。まあこの辺はFBIがグレゴリオを派遣した真の狙いのようなので、今シーズン通して話が進んでいくのかなという感じです。

 

そして逃げるように去ってしまったブロディ。知る限りではおそらく不本意な降板だったようですが、なんだか後味の悪い感じになってしまいました。いろんな過去から逃げてきた「根無し草」のブロディがようやくニューオリンズに落ち着いて、過去とも向き合って、チームのみんなと絆を深めていく…的な流れだったのに、結局また逃げてしまった形になったのがとても残念です。そして仕方ないんだけど、突然彼女に気があったかのようにふるまうセバスチャンとか、「家族だったのに!」と(今までそんなそぶりを見せなかったのに)落ち込むパーシーとか、ちょっと不自然だったのも気になります。まあ何にせよ、セバスチャンがデートに誘っても進展はなかったと思うけどなー。