Rest in Peace, Ms. Aretha Franklin
数日前に危篤の報があったことから、いよいよ時間の問題かな…という覚悟はありましたが、昨夜アレサ・フランクリンがデトロイトの自宅で息を引き取りました。76歳、直接の死因はすい臓がんとのことですが、もう長いこと健康を患ってらしたみたいですね。
Twitterのタイムラインが(日本語英語問わず)彼女の死を悼むツイートで埋め尽くされました。私が日ごろチェックしている人たちの傾向を考えたら不思議はないのですが、それでも例えば、あまり接点のなさそうなMelissa Etheridgeがすぐに以下のようなツイートをされていたのは少し意外だったり。
She was a giant of a talent. She played, she wrote, she produced and she sang...like nothing else in this world, she channeled the spirit and let us experience it in our souls. We were both given honorary doctorates from @BerkleeCollege in ‘06 I was honored to meet her. #Aretha pic.twitter.com/PfvTkC4NVI
— Melissa Etheridge (@metheridge) August 16, 2018
日本のメディアでも結構大きく取り上げていました。そういえば、洋楽にものすごく疎い父までアレサ・フランクリンを普通に知っててびっくりしました…。
アレサ・フランクリンといえば飛行機嫌いが有名で、来日公演は実現しなかったのですが、私が8年前(2010年)に行ったニューオリンズのジャズフェスでは出演が決まっていました。当然、ぜひ一目拝んで…と思っていたのですが、なんと当日ドタキャン。会場に向かうシャトルバスに乗ったら、運転手さんが「今日はアレサ・フランクリンのステージキャンセルだって。代わりにEarth Wind & Fireだよ」と言ったときの驚きというか脱力感というか。。しかも後で判ったキャンセルの理由が、「石油臭い街には行きたくない」だったとか。というのもちょうどその年、少し前にメキシコ湾でBPの原油流出事故があったんですね。でも別にニューオリンズ、少なくともフレンチクォーターやジャズフェス会場周辺はぜんぜん石油臭くなんかなかったし、だいいち事故が最初に発生したのは半月近く前、本当に嫌ならもっと早く断ることもできた。当時彼女は精神的にちょっと問題を抱えていたなんて話も聞きましたし、理由をこじつけてでもステージに立ちたくない状態だったのかもしれません。まあ今更言っても仕方ないけど、唯一のチャンスだっただけに、返すがえすも残念です。
このキャンセルにジャズフェス事務局はカンカンだったとも聞いたのですが、そうはいっても泣く子も黙るアレサ、その後もオファーを続けていたのでしょう、今年(2018年)も出演がいったん決まったのですが、健康上の理由でキャンセルになりました(どっちみち観に行ける日程ではなかったけど、私が行った年に2回もキャンセルされたので、もはや縁がなかったと思っています…)。
今年のキャンセルの報を聞いた時は、正直「うーん、またか…」という気持ちもあり、ここまで重大だとは思っていなかったのですが、結局それから半年くらいで亡くなってしまわれました。
76歳ならまだ現役の方もいらっしゃるので、亡くなるには早すぎますが、苦しみから解放されて心安らかになれたのではないかと思います。
ご冥福をお祈りいたします。