NCIS: ニューオーリンズ (S1E4)

The Recruits / 甘い罠

 大学の女子寮で開かれていたパーティーでT・J・ブレイク兵曹の遺体が発見され、大学警察のマイク・バントンから軍に連絡が入り、プライドたちが現場に駆けつける。遺体発見時、鍵のかかった部屋にブレイクと一緒にいたナタリーは起きたら彼が死んでいて銃声は聞いていないと言う。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

本家からのキャスト抜きの初めてのエピソードでしたが、代わりに?キングの娘ローレルと情報捜査官パットン・プレイムが初登場でした。

事件の舞台になった大学はNew Orleans Polytechnic Universityとのことだけど、架空の大学なようです。ただ、寮からの地下トンネルの出口がSt. Charles Streetcar沿い(というかAudubon Park)ぽかったので、場所的にロヨラ大学(Loyola University)を意識していたのかな、と。ちなみにローレルの大学はラサールのセリフ(I'm gonna take it easy on you when the Tide rolls your Tigers.)から察するにルイジアナ州立大学(Louisiana State University)でしょう。専攻は違うけどロレッタの後輩ですね。ニューオリンズから車で1時間ちょっとのバトンルージュにあります。ちなみにラサールのセリフ、字幕では「タイガーズ応援しても許してやる」的な感じでしたが、もう少し文字通り訳すと「タイドがタイガーズを打ち負かして(ローレルが怒って?)も、(キングに免じて)気にしないでやるよ」ってとこでしょうか。タイドとはCrimson Tide、ラサールの出身校アラバマ大学フットボールチーム(正確には同大学のスポーツチーム全体を指すようですが…)、タイガーズはルイジアナ州立大のフットボールチーム(LSU Tigers)です。

一方、ミシガン州立大出身のブロディは、母校のチームにあまり興味なさそうでしたね。I'm not a rooterは「根無し草」と訳されていたけど、rootには「根」の他に「応援する」という意味もあるので、「応援しない人」とのダブルミーニングかな。こういうのはその場で理解するのが難しい…。なお、大学ネタといえばラサールが捜査中に再開した同窓生ヘザーが通うTunale Universityは、ニューオリンズに実在する名門大学です。

 

さて、父譲りの音楽好きなローレルは音楽専攻なようですが、週末帰省して「ジャズを聴き行く」とのこと。ここ、実際のセリフは"catch Batiste at the Apple Barrel"なんですが、Apple BarrelとはFrenchmen Streetに実在するライブバー、Batisteはニューオリンズの音楽一家の苗字です。Russell Batisteや、最近だとJon Batisteなんかも有名ですが、ここでは具体的には誰を意図してたんだろう(なお、Treme Brass Bandの故Lionel Bateisteは苗字は同じだけど違う家系と聞いたことがあります。本当かどうかは不明…)。

そしてローレルがキングとガンボを食べながら「ピアノを送り返したい」と話していた時にオフィスの冷蔵庫がちらっと映ったのですが、

f:id:crescentagency:20180728214503j:plain

ちょっと見づらいけど、Offbeat MagazineWWOZLouisiana Music Factoryと、ニューオリンズ音楽オールスター的な感じでステッカーが貼られています。こういうの、嬉しいなぁ。

 

そして捜査は進み、ブレイクが殺された現場にいたナタリーが大学に行きながら売春をしていたことが判明。日本でいうところの援助交際パパ活的な感じでしょうか。同じく女子大生の娘を持つキングが心配のあまり過保護っぽくなってましたね。ナタリーを詳しく調べるためにラサールがお抱え情報屋のRoss Pに会いに行きますが、ここはSidney’s Saloonというバーです。オフィスからもそんなに遠くないんだけど、だいぶ周りの雰囲気が違うなぁ。

ナタリーが登録している、家庭教師斡旋…を装った売買春斡旋サイトを突き止めたパットン、ナタリーに「予約」を入れます。場所はRoosevelt Hotelとのことで、撮影も実際このホテルの前で行われていました。車に轢かれそうになったナタリーを派手なアクションで助けるキング。かっこいいけどここは若いラサール頑張れよって感じですね。

容疑者扱いされていたナタリーですが、実はブレイクとは恋人同士で、売春組織を抜け出そうとしていたものの、元締めらしき人に脅されていたようです。

 

そうこうするうちにセバスチャンが弾道検査で銃を特定。この時に着ていたTシャツはCrescent City Comicsという、コミック専門の本屋さんのもの。市内に2店舗あり、サイン会などやってるようです。オタクキャラなセバスチャンならではですね。

f:id:crescentagency:20180728222001j:plain

 

で、弾道検査からこの銃が2006年の未解決事件でも使われたことが判明しますが、この銃を持っていたのがブロディに言い寄ってた大学の警備員で(10年もそんなヤバいもの持ち続けるか?という疑問はあるけど)、そこから真犯人のティルダ(ナタリーのルームメイト)にたどり着きました。うーん、最後よく解らなかったけど、ロシアのギャングと関係のある警備員とティルダが組んでたの? で、ティルダは警備員の銃を借り受けて(しかも彼お手製のサイレンサーとともに)、ブレイクを撃ったと。じゃあ冒頭でティルダが酔いつぶれてたのは演技だったのかな。。なんだか終盤端折られた感がありました。最後はナタリーが軍の遺族の奨学金で勉強を続けられることになり、やり直しのチャンスを与えられてハッピーエンドでしたが、全体的にぼんやりした印象は否めません…。