New Orleans, January 2019 #1

なんか最近ドラマの話ばっかりしてる気もするけど、本題(?)の音楽の話。ニューオリンズ音楽に出会ったのはハリケーンKatrinaの前年(2004年)なので今年でちょうど15年、諸先輩方には遠く及ばないというか永久に追いつけないんだけど、2004年に生まれた子供が中学卒業すると考えると、思えば遠くに来たもんだ感はあります。とはいえまだまだ観れてない人、行けてない場所はたくさんあるし、気分は永遠のProbieですね(結局ドラマネタ)。

 

今回もライブを中心に、楽しい経験がたくさんできたので記憶に残っているうちに書いていこうと思います…要するに後から読み返してニヤニヤしたいだけです。

 

■ Johnny Vidacovich & Helen Gillet @ SideBar NOLA (Jan 15)

今回は飛行機のトラブルというか機内で急病人が出てホノルルに緊急着陸、その後クルーの労働時間の問題などもありSFO→IAH→MSYと総移動時間30時間、機中2泊と過酷なスケジュールになってしまい、予定から半日以上遅れて翌朝到着、疲れ切って夕方まで寝るという時差ボケ解消に絶対やっちゃいけないことをしておりました(まあどうせ夜更かし生活になるから別によかったんですが)。それでも疲れが取れきれず、でもそのまま朝までダラダラ過ごすのはあまりに勿体ないので夕方から行動開始。冬のニューオリンズは寒暖差が激しいのですが、この日は閑散期の寒い平日だったからか、フレンチクオーターがびっくりするくらい空いてました。

f:id:crescentagency:20190218212402j:plain

(夜の7時半くらい。こんな人が少ない夜のBourbon Stは初めてでした。)

 

こんなの滅多にないから疲れてるしもうこの辺からFrenchmenブラブラして適当に帰るか…とも思ったんだけど、初ヴィダコヴィッチさんの誘惑?に負けてMid-CityのSideBar NOLAへ。

 

今更「初めてです♡」とかアレなんですけど本当に初めてで、ついでにお店も初めてでした。小綺麗で「オトナの社交場(なんて語彙しかない自分が残念すぎる)」感溢れる素敵なバー、お客さんも年齢層高めでお上品だけど、敷居高い感じは全然なく居心地いいお店でした。

共演のHelen Gilletさんはベルギー出身のチェリスト。WWOZで一度インタビューと生演奏を少し聴いた程度の知識でしたが、2セットひたすらインプロビゼーションの嵐、この手の音楽はライブ以外ではあまり聴かないので詳しいことは分かりませんがドラムとチェロの絡みががすごくて飽きることなく最後まで楽しめました。確か2人で演るのは初めてと言ってたけど、こういうのってリハーサルとかどんな感じなんでしょうかね。凡人には想像つかないです。

ちなみにニューオリンズのミュージシャンは実物見ると「え、思ってたより(縦にも横にも)大きい…」「えっと…太った、かな?」みたいな人が圧倒的に多いんですが、ヴィダコヴィッチさんはその逆で、私のお肉を分けてあげたくなるくらい細かったです。お店のマスターが冗談で「どんどん痩せちゃってレジェンドなのに食べるのにも困ってるのかと心配だからみんなチップ払ってね!」と言ってたけど、年齢も年齢だしホントにちょっと心配になるくらい。バリバリ演奏されてるしお元気そうではあるんだけど。そしてセインツ服にセインツ帽と愛らしい出で立ちで(マスター曰く大ファンらしい)、ステージドリンクがクランベリージュースと萌え要素も満載。しかもミーハーにも終演後にお写真をお願いして、日本から来ましたとお伝えしたらおもむろに私の手を取り手の甲にキス! な、なんて高貴な。王子様か…!! さすが格が違います。あれよね、ヴィダコヴィッチって苗字も東欧あたりのやんごとなきお家柄っぽいもんね。知らんけど。手の甲にキスとか生まれて初めてでまともなリアクションできなかったんだけど、後からじわじわとキュンキュンしてしまいました。素敵な音楽と王子様のキスで長旅の疲れも吹っ飛んだのでした(単純)。

 

f:id:crescentagency:20190218211928j:plain

(セインツ服がキュートなヴィダコビッチ王子様と、ヘレン・ジレさん)