Live Magic! / Zydefunk, Noam Pikelny & Stuart Duncan

Peter Barakanさん主催の音楽イベントLive Magic!、2日目だけ行ってきました。

その日は国内外のいろんなミュージシャンが10組くらい登場してたのですが、私が主に観たのはニューオリンズ勢2組と、待ち時間に観たもう1組のみ。いろんな意味でアウェイ感のあるイベントで個人的には正直あまり居心地良くないのですが、音楽そものもは非常に楽しませていただきました。

 

まずは着いてすぐZydefunk feat Brandon "Taz" Niederauer。ニューオリンズ(というかLafayette出身らしい)のベーシスト、Charlie Wootonさんのバンドです。お名前は長らく存じ上げてるんだけど多分生で観るのは初めて…だと思う。顔と名前もあんまりちゃんと一致してなかった。シリルさまのRoyal Southern Brotherhoodのメンバーなので、おそらくそこで初めてお名前意識したんだと思いますが…そしてどうやら2016年ごろはサスペクツで演奏してたんですね。こうなると、ライブは初めてでもあちこちでめっちゃ聴いてますね。フィーチャーされてるBrandon "Taz" Niederauerはニューオリンズの人ではありませんが、若き天才ギタリストだそうで、どうやら15歳??確かに見た感じめちゃくちゃ若いなぁとは思ったけど。すごいなぁ。Biography見てると、既に数々の大物ミュージシャンとお仕事されています。

さて、Zydefunk。結局ザディファンクなのかザイデファンクなのかよく解らなかったのですが、それはともかく名前からしてZydecoとFunkの融合みたいな音楽なんだろうなーというのは想像つきます。ただ、今回のライブに関して言えばその名の通りZydefunkな曲は1曲のみ。とはいえこれがまさにZydecoでありFunkであり、ラブボードもアコーディオンもないのにこれだけZydecoっぽいってすごいというか、なかなかの力技感があって素敵でした。Zydecoワンステージ聴き続けるとよほどツボに入らない限りちょっと飽きちゃうんだけど、この感じだとむしろたっぷり聴ける。ていうか聴きたい。しかし彼らの音楽、ジャズフェスで演るならどこのステージになるんだろ。Fais Do Doとかだと知らないで来たお客さんちょっとびっくりしそう(笑)。

他にはGo to the Mardi Grasなんかもあったり、全体的に普通のニューオリンズファンク。この「普通」って表現がアレなんですが、あくまで「ニューオリンズファンクという言葉から想像できる域内の音楽」という意味で、無難でつまらない的なニュアンスは一切ありません。それになんせリーダーがベーシストなので、ギタリスト2名での掛け合いなんかの時は控え目でしたけど、基本的にベースの音が目立つ目立つ。私は「ベースは派手なほど良い」と思っている節があるので、こういうのはいいですね。しかもCharlieさんは長い髪を綺麗にハーフアップにしていて、朝起きて鏡の前で自分でこれセットしたのかなーとか想像しながら観ていると非常に萌えました。かわええ。

1時間あまりのステージはあっという間でしたが、幸い数日後に都内で単独公演もあるので、こちらにも行こうかと思っています。まあ、本音の本音を言うと「何がなんでも単独で観たい!!」というほど惚れ込んだ訳ではないんですが、単独ライブの入場者が一人でも多ければ次にも繋がりますからね。ここ数年のニューオリンズからの来日組、特にビルボードブルーノート界隈以外は壊滅的ですから、ここは積極的に貢献しなければ!という勝手な使命感みたいなものもあります。とか何とか言いつつ、めっちゃ楽しみなんですけども。

 

終演後にはアルバムを購入、せっかくなのでサイン会にも参加しました(単なるミーハー心もあるのですが、物販で物を買うのが一番ミュージシャンに還元されると昔何処かで聞いて以来、特にニューオリンズ関係は持ってないCDや気になるグッズはなるべく直接買うようにしています。といっても今回は間にタワレコが入ってたからあんまり関係ないかな)。

ちなみにCharlieさん、終演後はハーフアップを解いてジャコパスTシャツ姿。ファンクというよりメタルの人みたいでした。メタラーさんのファッションはとても愛しいので、この辺もポイント高いですね。かわええ。

 

さて、Zydefunkが終わってしまい、Jon Clearyまでにはかなり時間がある。せっかく来たしということで、待ち時間にNoam Pikelny & Stuart Duncanという人たちのステージを観ることにしました。

どんな人たちなのか何の予備知識もなく、ただ時間的にちょうど良かったからってだけで行ったのですが、バンジョーフィドルのデュオでブルーグラス。これはいいです。かなり好みです。しかもPeter Barakanさんが「職人」と評されたように、なんとも緻密でハイレベルな演奏。すごい。。しかもお2人でアメリカ国外で演奏するのは初めてとのこと。確かにブルーグラスってそこそこニッチな音楽かもしれないけど、それにしたっておそるべしアメリカ。まだまだ知らないすごい人たちがたくさん居るんだろうなぁ。ホールの隅っこに座ってまったり観る予定が、結局途中から立ち上がってステージが見えるところまで移動し、最後まで楽しませていただきました。ブルーグラスは聴くとすごくいいなぁと思いながらもなかなか特定の人を掘り下げる機会がないんだけど、彼らの演奏はもっとちゃんとチェックしてみたいと思います。

 

思ったより長くなったので別記事でJon Clearyに続く。