NCIS: ニューオーリンズ (S2E2)

Shadow Unit / シャドー部隊

ピッツバーグのブロガー、ジョナ・ペンが殺害され、現場にカラの海軍機密文書の封筒があったことからNCISが捜査することに。被害者は舌を切り取られ、さらにそれを手に握らされており、手際のよさからプロによる犯行と思われた。セバスチャンの話からジョナは政府の悪行を暴くネット上のコミュニティでスターだったことがわかる。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)  

 

冒頭、ペンの殺害現場はHotel Monteleone。フレンチクオーターの真ん中にある老舗ホテルです。庶民が到底泊まれないほど高級ってわけでもないけど、それでも結構なハイクラス。かつてテネシー・ウィリアムズも投宿したとして日本の旅番組などでも時々紹介されます。パイロット前編ではこのホテルのバーが少し出てきましたが、今後もちょくちょくロケ地として登場します。

 

キングのバーのカウンターにヤスリをかけるパーシーに、Zapp'sのポテトチップスを食べながらサボるラサール。このチップス、パイロット後編でもラサールが食べてました。ああ、私も食べたい…。しかし出勤前の早朝に、部下に自分のバーの内装手伝わせるってブラック上司じゃないですか…。

でもってラサールはサヴァンナの傷を癒すべく女性とのデートに精を出してるようですが、3度目のデートはCommander's Palaceで、それ用のジャケットがあるんですね。Commander's PalaceはS1E6の冒頭で出てきたUptownの老舗レストランですが、フォーネルもお気に入りなようです。

 

さて、殺されたペンは政府の悪行を調べ上げて暴くみたいなブロガーで、陰謀論界隈の人たちに大人気だったとか。セバスチャンも大ファンなようです。死後に舌を切り取られて手に握らされていたことで、「黙ってろ」というメッセージなのか。そしてホテルの部屋には海軍の機密文書の封筒があり、殺害に使われた銃は、SEALs(特殊部隊)のシャドー部隊がソーバック作戦という特殊任務で使ったものだった。ペンに何らかの機密を暴かれそうになったSEALsのメンバーが犯人なのでは、と疑われます。

キングはラサールとパーシーに対し、シャドー部隊がいるStennis Space Centerへ行くよう指示しますが、ここはルイジアナミシシッピの州境あたりにあるみたいですね(オフィスから車で1時間弱)。閉鎖的なSEALsの心を開かせるために、同窓のAuburn大学出身と嘘をつくパーシー(ちなみにアラバマにある大学で、ラサールの出身校である州立大とはライバル関係にあるようです)。実際はTulane大学出身なんだとか! ここはニューオリンズの有名私立大学です。てことは、パーシーは地元っ子設定? それでCity Mouseなのかな。確かに、ラサールの出身地(アラバマ州モービル)よりはだいぶ都会みたいだけど。

SEALs隊員によれば、ソーバック作戦とはボリビアのサンマルテルという所で人民軍を解体して住民を救う作戦で、CIA主導でSEALsのシャドー部隊がサポートしたものだそう。奇しくもペンの最後の食事もボリビア料理ということで、市内のボリビア料理レストランを当たることに。

ブロディが訪ねたレストランCoco Hutは実在するようですが(yelp)、実際にはカリビアン料理レストランらしく、当たらずとも遠からずという感じでしょうか。これが実際のお店の外観で

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番組では看板がこんな風に書き換えられてました

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ただこの場所をストリートビューで見ると外観が全然違う別のお店っぽくて、今はどうなってるのかよくわかりません(yelpのレビューを見る限り閉店したとかじゃなさそうですが)。

(→ 追記。その後確認したらやはり閉店しているようです。yelpへの反映が遅れてたのかな。)

 

店主エドガーはサンマルテルの人で、ソーバック作戦では人民軍に買収された海軍が、住民7名を殺して舌を切ったとのこと。その事件の後にアメリカに渡ってレストランを開いたそうです。その虐殺を証明できるのが支援団体の代表だというトラヴィスダルトンエドガーをアメリカに連れてきたのも彼なようです。キングがダルトンの事務所を訪れますが、ここのロケ地、全然解らないように編集してるけど実はCoco Hutのわずか2軒くらい隣でして、

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ちょうど写真右側のCommunity Book Centerあたりがダルトンの事務所として使われたんじゃないかと思います。

ダルトンは住民虐殺の証拠として、ペンから受け取ったばかりという写真を提供。そこには殺された住民の横に、SEALsの印章をつけた隊員が立っていた。シャドー部隊が口封じにペンを殺したのかもということで、一番疑わしいグラニエという隊員を探そうとするも、ペンと同じ手口で殺されて発見される。しかし現場に残された毛髪のDNAが、もう一人のシャドー部隊員ライアン・ジェンセンのものと一致する。サバイバル訓練中なはずのジェンセンだが、抜け出してペンとグラニエを殺しに行ったのか。

なんて会話をしていたら食料調達を終えたパットンが戻ってきますが、Tastee Restaurant and Deliというお店で買ってきたみたいです。調べたらCoco Hutやダルトンのオフィスとも結構近いので、撮影スタッフがついでに買ってきたんでしょうかね。

 

キングとブロディがジェンセンの家を訪ねるが、妻エミリーは居場所を知らないと。ただ、夫は絵葉書で定期的に無事を知らせてくれており、最後に届いたものの消印がKisatchie National Parkだった(実際にはKisatchie National Forestで、ルイジアナ州中部あたりの森林公園なようです)。ラサールとパーシーが現地に向かい、ジェンセンを見つけるが襲われた挙句逃げられてしまう。さすがSEALs、強い。

 

一方モルグではグラニエの遺体からジェンセン以外の人間の皮膚細胞が見つかる。そして、ペンがダルトンに渡した写真は加工されていたことをセバスチャンが発見。SEALs隊員は、後から足されていたと。ところでご当地ネタではないけどセバスチャンが着ていたTシャツは、The Felice BrothersというNY発のアメリカーナ、フォークロック系のバンドのものなようです。ちょっと調べてみたらなかなか私好みな感じなので、後でしっかりチェックしなくては。セバスチャン、なにげにバンドTシャツやライブハウスTシャツをよく着てて、番組ではっきり主張することはないものの結構音楽好きなようですね。ますます好感持てますね。

そしてパットンがペンのクラウドから加工前の写真を発見するが、便乗してハッキングしてきた何者かが写真を消そうとする。ハッカーを突き止めるとなんとダルトンだった(画面に映った住所もロケ地のものでした)。ダルトンは実はCIAで、支援団体を隠れ蓑にソーバック作戦を遂行していたが、7人の住民虐殺を隠蔽してSEALsの仕業に見せるために写真を加工、グラニエの殺害現場にジェンセンの髪の毛を残した。一方セバスチャンが件の写真をさらに解析すると、殺された住民の首に付いた血痕に指紋が写っており、検索したところCoco Hutの店主エドガーのものだった。

森で見つかったジェンセンの話では、住民7名の虐殺後もソーバックに協力した住民が1名人民軍に捕らえられており、このままでは殺されてしまうのでCIAより救出が命じられた。しかし救出対象が住民というのは嘘で、7名を虐殺した人民軍のリーダー、エル・アチャだった。そのエル・アチャこそがエドガーであり、彼の救出を命じたCIAがダルトンだった。エル・アチャがダルトンを買収したのか、ダルトンがエル・アチャに虐殺を命じたのか、お互い罪をなすりつけ合っておりその辺の真相は不明ですが、ブロディじゃないけど共食いして仲良く自滅しとけばいいんじゃないかと思います。

 

最後、セバスチャンがペンのブログに追悼記事を載せた後で、PC画面に謎のメッセージが。

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セバスチャンは"Toto, I have a feeling we're not in Louisiana anymore"とオズの魔法使いネタで返して"Yes"をクリックしてましたが、誰からのどういうメッセージなんでしょうね。今回の事件に関係あるのか、ブロディが例の写真の解析をセバスチャンに依頼したので、それ絡みなのか。もったいぶるわけじゃなくて、本当に覚えていない…って、こんなんばっか。

 

*Yellow Brick Roadとは「幸せへの道、出世街道」みたいな意味で、not in Louisiana(原文はKansasですが)anymore は「もう安心できる環境じゃない」みたいな意味らしいです。

地元ラジオ局のWWOZもオズの魔法使いから取ったらしいし、ニューオリンズとは何か縁があるのかな。。