2019年ニューオリンズ・ルイジアナものあれこれ（後編）
残り２作。最初に書いたように順不同なのでベスト2ってわけじゃないけど、比較的年末近くに出会ったものです。
- Johnette Downing with Scott Billington / Swamp Romp
たまたま見つけて気に入ったもの。
Johnette Downingという方は全然知らなかったんですが、ミュージシャンとしての活動以外に子供向けの本を書いたりワークショップを行ったりもされてるらしく、このアルバムも全体的に親子で楽しめそうな感じ。といっても全然「子供だまし」じゃなく全力ハイクオリティです。ルイジアナ～ニューオリンズ音楽が好きな人ならきっとハマる曲があると思うし、入門にもいいんじゃないかな。
最初Spotifyでながら聴きしてたら期待以上にいいのでLouisiana Music Factoryのサイトでよくよくメンバー見てみたら贅沢すぎてびっくり（詳しくはこちら）、そりゃ良いに決まってるわなぁと。ちなみにDave・River・Jake Eckert3名、ジェイクさん以外は知らないんだけどご兄弟ですかね。Chibaで働いていた方かな。何にせよ偶然にしては見事な拾い物で、この手の嗅覚の強さは我ながらなかなかだなと謎の自画自賛。
お気に入りの1曲はYour Best Pair of Shoes。CRさんのピアノが素敵。
- Doctor Lo / Bottomland
前編で、ギリギリで選外になったと書いたLakou Muzikに代わり、駆け込みで2019年の10選に入ったのがこれ。11月末頃にサムさんのラジオ（Soul Shine Radio）にゲスト出演してこのアルバムを宣伝されてたんですがとても良くてすっかり気に入ってしまいました。
この方全然知らなかったんだけど、もともとはニューヨークでジャムバンドをやっていたそうです。で、驚いたのが芸名に「Dr.」とあるのはガチのPhDホルダー（しかもプリンストン大で取得、19世紀アメリカ史専攻だそう）で、最近までロヨラ大学（ニューオリンズの私立大学）で教えてらしたんだとか。本も出版されてます。今は大学は辞めてフルタイムでミュージシャンだそうです。色々すごい…。
ジャムバンド出身とのことですが、このアルバムはカントリー、ルーツロック（また出た）寄りな感じです。わりと解りやすく私好みの路線。声もいいです。
お気に入りの1曲はSteal Away。
以上、2019年リリース10選でした。
なんですが。
昨年たまたまリリースはなかったものの、ちゃんと聴き始めて特にハマった人というのも当然いらして、その中でも特に推している人についてもちょっと書きたい。うん、書いちゃう。
まずはEric Lindell
え、今更？？って感じですが。
名前はもちろんかなり前から知ってたしHoney Island Swamp Bandつながりで気になってたし何よりDragon Smokeは大好きなので、彼の元歌（Bayou Country、Arethaなど）は聴いてました。でもせいぜいその程度であまりちゃんと聴いたことなかったのですが、Spotifyを契約してランダムにだらだら流していたら「いいなぁ」となるのがことごとく彼の曲。というわけで少し真面目に聴いてみるとこれがめちゃくちゃ良い。なにこれなんで今までスルーしてたん？！！と自分でもびっくりです。恥ずかしながらJosephineのオリジナルが彼の歌だったことを知ったのも今年です（アーロンおじさんとの共作なのね）。
そしてAndrew Duhon
この人はまだ若く比較的新しい方で、WWOZで知りました。
WWOZはわりと毎日のように聴いているので一度ちょっといいなと思ったくらいでは埋もれてしまい、そこから継続的にチェックするにはなかなか至らないのですが、そんな状況でも私の心を鷲掴みにし、今や現役世代では「最推し」の1人。
まずはこの人、とにかく声がいい。もうめちゃくちゃいい。聴いてると溶けそうになる。もちろん曲も良いし歌詞もちょっとセンチメンタルな感じが素敵で、WWOZのスタジオライブのたびにうっとりしています。中継されたFrench Quarter Festのステージも素晴らしかった。ついでに言うと髭も可愛い。ニューオリンズ男子たるもの髭伸ばしてなんぼですからね（暴論）。
とりあえず2020年の目標はこの2人のライブを観ること。まだニューオリンズ行く予定決まってないけど。願わくば新譜も早く聴きたいなぁ。滞在日数にはどう頑張っても限界があるのでこうして観たい人が増えていくのは悩ましくもあるのですが、本当に嬉しいことです。
